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趣味の日記



ビリー・ジョエル 愛のかけ橋


2007/3/3(土)


昨夜、20年来の友人と久々に会った。もう二人とも押しも
押されもせぬ中年のおっさんである。さすがにまだ「最近の
若いもんは・・」などとは言わないが、近況、昔のこと、
ツェッペリンと、話はあっちゃこっちゃへ飛ぶ。

そんな話の中・・

「昔、中学で色気づいてきたころなあ、ちょうど『キング・
コング』(※注:1976年作のやつ、ジョン・ギラーミン監督)
を観てジェシカ・ラングの色気にすっかり、やられてもうて
な」

「うん」

「ほんで、ジェシカ・ラング見たさに『キング・コング』を
2、3回観にいったんやけどな」

「おう」

「問題は、2本立てやったことや。『キング・コング』2回
観るためには、どうしてももう 1本のしょうもない映画を
観なあかんかってん・・」(さすが、中学生。金はないが暇
ならいくらでもあるぞという感じだ)

「・・なんちゅったかなあ、あのしょうもない映画。・・そ
や、『ビリー・ジョー 愛のかけ橋』や!」

「えっ、『ビリー・ジョエル 愛のかけ橋』?」


「『ビリー・ジョエル 愛のかけ橋』!!  
どんな映画やねん? それ」

「だから、ビリー・ジョエルがまだ売れてない頃、それこそ
ピアノ・マンみたいにバーの片隅でピアノ弾いててやな・・
そこに女の子がやってきて・・」

なるほど。もし、そんな映画があったらちょっと観てみたいが、
そんな映画あるかい!!

答えはやはり、『ビリー・ジョー 愛のかけ橋』だった。
少なくとも2回、下手したら3回以上観ているはずだが、ひ
たすら暗い映画だったということ以外、ほとんど何にも覚え
ていない。


ところで、「ジェシカ・ラングが好き」と言っても若い人は
ジェシカ・ラングを知らないし、もう少し年齢層が上で彼女
を知っている人でも賛同する人に会ったためしがない。しか
し、一時は(まあずいぶん、昔のことだけどさ)かなりの人
気をほこった女優である。

村上春樹氏の‘THE SCRAP’ 懐かしの1980年代 にも彼女
の話が出てくる。

>彼女は言うまでもなくメリル・ストリープと並んで今アメ
>リカで「最も存在感のある女優」として高く評価されてい
>る人である。
<中略>
>「ジェシカはビュイックの血のまじったデリケートな子鹿
>だ」とジャック・ニコルソンは彼女を評している。「彼女
>の前にひざまずきたいと思わないような男はまずいるまい
>  ね」

うんうん、よく分かってるじゃないの、ジャック。


さて、この1976年版の『キング・コング』、まあなんせキン
グ・コングなんだから、ただの娯楽作品でしかないが、まず
まず良くできているのではなかろうか。それからなんたって
ジェシカ・ラングが魅力的だし(笑)、まだ若き日のジェフ
・ブリッジスもいい。この人もその後、私好みの映画(「白
と黒のナイフ」、「フィッシャー・キング」、「フィアレ
ス」、「ビッグ・リボウスキー」等)でしばしば目にする名
優となった。


もう一つ、今となっては印象的なのが、この時キング・コン
グがワールド・トレード・センター(以下、WTC)に登った
こと。

私は小さい頃ほんの一時期、アメリカに住んでいた。ニュー
ヨークは日帰りで行ける距離にあったので、何回も家族でで
かけた。その頃丁度、WTCが建設中だったのを覚えている。

それから約四半世紀が経ち、ニューヨークを最訪した際、
WTCの展望台にあがった。12月のふきっさらしの中(寒か
った)で見た夜景の美しさが印象的だった。

その数年後、ご存知のようにWTCは一瞬にして、この世から
姿を消した。

それを思うと何だかしみじみする。
未来のことなんて誰にも分からない。


今後もまたキングコングはリメイクされるかもしれないが、
WTCに登ったコングはあれが唯一のものとなるだろう。

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