あんどう - 00/09/15 11:19:51
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コメント:
あんや様のともだち様
もちろん、あんや様の記事と、へそ曲がり獣医様の一連の記事、両方とも漏れなく転載いたします。 ただし、他の方宛のコメントで、お二人の討論に関係しないと判断したものは削除させていただきます。 また、あんや様の敬語使いを、ご本人のご希望により、一部修正させていただきます。(ほとんど修正は不要ですが)
なにしろ、長文ですので、その修正作業に手間取っています。(笑)
nyatete様の転載許可も頂きました。
さて、
あんや様のともだち様、& 皆様
ちょっと気になったのですが、
心理作戦についてお怒りのようですが、何かを争うとき、例えば動物権運動、選挙運動、はては、夫婦喧嘩まで、心理作戦は意識・無意識に関わらず行なわれているのではないでしょうか。 (サブリミナル効果というのも心理作戦のひとつですね。)
ドキュメンタリー番組、ニュース番組ですら、感情を持つ人の手による以上、多少は製作者の意図により偏りが生じます。
もちろん、あんや様も心理作戦を使っていらっしゃいます。
「放生」に目を向けさせる事で、へそ曲がり獣医様のやり口を「汚い」と、皆様にに思わせる事に成功したようです。
あんや様のおともだち様、失礼ですが、【へそ曲がり獣医さんの動物福祉論】の「放生」以外のページ全てをお読みになられましたか? その上で、あんや様はあなたに意見を求められましたか?
他に批判されたも、全ページをお読みになりましたか?
なぜ、私がへそ曲がり獣医さまの<放生>を読んでも、ピーター・シンガーの著書「動物解放」(Animal Liberation)について、誤解をしなかったのか?
ひとつには、次に紹介する記事も含め、全ての記事を読んでいたからです。
ピーター・シンガーについて、誤解をするどころか、動物実験関係者が誉めるほどの好敵手、ピーター・シンガーの著書と動物権運動に興味を持ち、是非読みたくなったほどです。
ふたつめには、
「放生を英語に“直訳”すると副題のようになりますが、Animal Liberationとは、実は、動物権の提唱者ピーター・シンガーの書いた本の題名です」と書かれていましたので、<放生=ピーター・シンガーの著書の題名と同じ>を、【直訳】である事を理解したからです。 【直訳】とは、えてして、本来の意味とは違う事があるものです。
<動物権vs動物福祉>------------------
「-前略- 20世紀になってオーストラリアの倫理学者ピーター・シンガーは、このような考えを「動物解放」(Animal Liberation)という本によって理論的に大成させ、動物権(Animal Rights)という言葉を使いました。動物と人間を区別することをスピーシジズム(Speciesism)と呼び、人種差別(Racism)や男女差別(Sexism)と同様に、弁護のしようのないものとしました。特定の種の構成員だけに道徳上の地位を与える倫理的根拠は存在しないと論破しました。しかしながら、とシンガーはことわっています。なにからなにまで人間と動物は平等といっているのではなく、生きる権利や痛みを回避する権利など共通するものだけのお話だというのです。もちろん選挙権などは動物に与えません。
倫理あるいは道徳の対象を人類仲間から動物に拡張したことは、倫理学史上、偉大な功績といわれます。シンガーの論文は哲学的にしっかりしたもので、それに対する反論は寡聞にして知りません。「牛肉を食っていながら生体解剖に反対している人たちの心持ちが分からなかった。」という寺田寅彦の皮肉はシンガーらには通じません。彼らは菜食主義者なのです。
‐中略-
シンガーの極論がなかったら、ここまでは改善されなかっただろうと考えると、動物権運動の果たした役割は大きかったと言わざるをえません。「動物福祉と動物実験」という章で、このへんを探ってみたいと思います。 」
--------------------------------------
ところで、私はピーター・シンガーの著書は一冊も読んだ事がありません。
動物権論者に支持されている著書を出した人であるとの予備知識しかなく、【へそ曲がり獣医さんの動物福祉論】を読みました。
相手を批判する場合、調査が重要なのは、あんや様がおっしゃる通りです。
論者の言い分を鵜呑みにせず、自分でも疑問に思ったら、批判するなら、自分の手で調べる。
その上で、自分で判断し、結論を出す。
基本ではないでしょうか?
特に人間性を批判する場合、より慎重な情報収集が必要に思われます。
心理作戦が汚いと批判する以前に、程度の差はあれ、心理作戦はいつでも、どこでも行われているものであるとの認知が必要に思えます。
巧妙な心理作戦を用いる聡明さがければ、すぐに勝負に負けてしまいます。
テレビのコマーシャルで美味しそうにビールを飲んだり、タバコを吸ったり、全て視聴者の購買意欲をそそるための
心理作戦です。
心理作戦が汚い・卑怯とののしるよりも、ご自分も身に付けられる事によって、相手の心理作戦にはまらず、ひいては勝利を勝ち取る事ができ、みなさまの活動の力になるように思えます。
あんやのともだち - 00/09/14 04:48:38
コメント:
はじめまして。
僕は以前、あんやの日本語を添削してやった人間です。
あんやに頼まれたことがあるので、ここに書き込みます。
あんどうさん、そのほかのみなさん、
あんやの投稿を転載する場合は9月9日から12日までの長いヤツ3つを
全て転載してください。一つか二つだけ転載すると中途半端で本人の意図がよく
伝わらないので、1つだけ、あるいは2つだけ転載するのはやめてくれ、
ということです。
へそ曲がりさんとこも、トップのページであんやを紹介するんだったら、
9月9日づけ、9月10日づけ(長いやつのほう)、9月12日づけのあんやの書き込みを読め、
と変えてください。
以上、よろしくお願いします。
それと、へそ曲がりさんの「放生」をあんやに読まされたのは、僕とゲーマー仲間
の2人ですが、僕たちは3人ともピーター・シンガーって人が家畜を野に放て、と
言ってるんだと解釈しました。
読んだ後あんやの説明を聞いて、へそ曲がりさんのやり口は汚いと思いました。
へそ曲がり獣医さん - 00/09/13 15:17:33
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コメント:
あんや 様、そのほかの方へ
個人攻撃について
個人攻撃という言葉は、もちろん、あんや様を対象に書いたのではありません。宛名は、管理人様宛だったはずです。この掲示板は「菜食のすすめ」をメインテーマにしておられると理解していますが、たまに「肉を食べてもいいではないのか」という書き込みがあると、翌日には人間性を否定され徹底的に叩き潰されてしまいます。書き込みをされた方は、納得するどころか反感だけを抱いて去っていくのではないでしょうか。二度とこの掲示板にはアクセスしてこないでしょう。
それに反して、あんや様は違います。あんや様は、その人にではなく、その論点・論旨に焦点を当てておられます。そのうえ、該博な知識と強い信念に裏付けられています。かくありたいということを管理人様を通じて皆様にお願いしたのです。
あんや様が、しばらくお休みになるということで、寂しい限りですが、nyatete 様がいらっしゃいます。nyatete 様は管理人という立場のため、あまり議論に参加されませんが、その知識と信念の強さは、あんや様に劣らないということを、実は私は知っているのです。この掲示板がnyatete 様のリードの下に素晴らしいフォーラムに発展することを願っています。
あんどう様、そのほかの方へ
あんどう様以外にも、私が、あんや様の論説を自分のHPに紹介したことを不思議がっておられる方がおられるかもしれません。紹介した理由の第一は、あんや様が末尾に書いておられるご意向に沿ったこと、第二は、実験動物関係者の多くは、動物実験反対運動は感情に訴えた運動にすぎないと考えています。私は、彼らに、あんや様のような立派な方もおられることを知ってもらいたいと思いました。第三は、私のHPあるいは「動物福祉論」に対する“まともな”反論を、前でも後でもいいのですが、読んでいただくことによって、私のHPあるいは「動物福祉論」への理解がより一層深まるだろう、ポジティブな方向に深まるだろうと読んだからです。ポジティブなという意味は、一部の人はあんや様に共感するとしても、大多数は私のほうに軍配を揚げるだろうという自信です。いうなれば、狡猾な作戦です。なお、あんどう様には先を越した形になって申し訳ありません。nyateteユs guest bookでは、あんや様を探しにくいと思いますので、あんどう様のほうで手直しを加えて転載されるようでしたら、そちらにリンクを変更します。
私も「無意味な動物実験」をなくしたいと思っている一人です
あんや様の使っておられる「無意味な動物実験」とは意味が異なり、あんや様とは妥協の余地がないのですが、議論できる方も多いのではないでしょうか。動物実験擁護の立場の方は、営利を追求する製薬メーカーや、研究費と時間に制約のある大学の研究者が、そんな無意味な動物実験をするはずがないと言っています。私も動物実験擁護の立場にいますが、私はそうは思いません。あんどう様か、nyatete 様かどちらか、この問題を取り上げてみませんか。対立するだけでは前進がありません。
あんどう - 00/09/13 07:49:37
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コメント:
まさか、へそ曲がり獣医さまが、ご自身のHPトップページへ、あんやさまの記事を紹介なさるとは思っておりませんでしたので、転載許可を依頼いたしました。
ちょっと、先を越された感ありです。(笑)
あんやさま、へそ曲がり獣医さま、転載許可をありがとうございました。
いずれにしても、お二人の記事は、内容はもちろん、論争訓練の必要性を感じている私には大変勉強になりましたし、多くの人々に読んでいただきたいと思います。
へそ曲がり獣医さまの心理作戦は、私にはあまり効果がなかったようです。
読む前と、後と、相変わらず、迷いつづけています。
反対派にも、賛成派にも、推進派にもなれません。
動物実験の是非について、私には簡単に答えを出せません。
なので、へそ曲がり獣医さまが心理作戦を用いていたのであれば、作戦が効かない私もまたへそ曲がりなのかもしれません。
私にとって、重要な事は、実験動物業界で名の知れた方が、「動物の苦痛を軽減する事が、正しい実験結果につながる」と“実験関係者に”知らしめる活動をなさっていると言う事です。
動物実験が必要か否か、簡単に答えは出ない事なのでしょう。
反対派、賛成派、それぞれの言い分があります。
すぐに動物実験を無くせないのなら、少しでも実験動物の苦痛を除いてやり、一方で、動物実験に対する科学的な間違いを双方で検証し世に広めれば良いのではないでしょうか。
私のところの掲示板で、実験関係者が、実験反対論者と話しができない理由をこう指摘しました。
1・実験関係者は、動物実験自体を目的とはしていないが、反対者はそう思っている。
2・動物実験反対者は、「誰のための実験か」を考えずに実行者を責めている事が多い
3・動物実験反対者は、動物実験者に対し「職による差別」を行ない、動物実験反対者を特権化しようとする傾向にある。
お互いに話の場すらもてなければ、科学的な反対論も聞いてもらえず、実験関係者に「動物実験は医学の進歩のために必要である」という事を再検証してもらうことすらできないのではないでしょうか。 だれしも、自分が正しいと信じてきた行いが、無意味だったと、あるいは、逆効果であったとは、思いたくはないものです。 耳を塞ぎたくなるものです。
逆に、同じものを目指していると信頼できる相手からのアドバイスには素直に耳を貸すものではないでしょうか。
人の健康を願い、動物の犠牲を減らしたいのは、実験関係者も、反対者も、どっちつかずの浮遊者も、同じではないでしょうか。 同じ方向を向いているのに、なぜ、協力できずにいるのか。
とても残念に思います。
私の考えは甘いのでしょうか。
ロザリオ - 00/09/12 13:02:47
コメント:
あんやさん。又、色々教えて下さい。長くても書いてください。とてもためになります。
お待ちしてます。
liberationは、解放といっても精神や権利など広い意味があります。libertyという言葉だって自由や特権のような意味があります。直感的にみても、liberationが深い意味のある言葉だとわかります。ですから、ピーターシンガーさんの言葉の意味も野放しにすることではないことは、よく考えればわかるんです。
しかし、へそまがりさんの主義では、やはり、どうしても、ニュアンスを違えた訳にしたい心理はおありでしょうね。確かに、ピーターシンガーさんの本を読んでない人が勘違いするのは避けられないでしょう。私が肉を食べない理由、は読んでいる私でも誤解しないとはいいきれません。
あんやさんの鋭い着眼点は勉強になります。ボーっとしてる私のような人間だったら、時には、心理作戦にはまってしまうことうけあいですので。
へそまがりさんが悪い人だと言っているのではありません。前向きで素直で聡明なお方だとも思うのです。しかし、あんやさんの着眼点はやはり鋭いです。
へそ曲がり獣医さん - 00/09/12 12:50:24
ホームページアドレス:http://www1.webnik.ne.jp/~eimamura/私の日本語がわかりにくいのは、あんや様の日本語のせいではなく、私の日本語が舌足らずだからだと思います。どなたかも指摘されていました。「一般人がどう読み取れ るか」に配慮しろと。私は面倒くさがり屋で、つい短い文章になって
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コメント:
あんや 様へ
私の日本語がわかりにくいのは、あんや様の日本語のせいではなく、私の日本語が舌足らずだからだと思います。どなたかも指摘されていました。「一般人がどう読み取れ
るか」に配慮しろと。私は面倒くさがり屋で、つい短い文章になってしまいます。ところで、あんどう様からのあなたの文章の転載希望の要求に対して、書き直しを依頼されていましたが、私の場合はあなたの文章をリンクで紹介しているので直しようがありません。そんなに謙遜されなくても、他の書き込みの方々に比べても各段に立派な日本語だと思います。
なお、animal liberation について、おっしゃることがわかりました。「一般人がどう読み取れるか」について検討してみます。当面は、この掲示板をリンクさせていることで、我慢してください。
あんや - 00/09/12 08:50:28
コメント:
nyateteさん、みなさん、今回も長くて、まことに申し訳ありません。
しかし、これが最後ですので、どうか我慢してください。
きのうの私の投稿で
「私が今すぐ動物実験を廃止して、安易な道を断てば、医学のためのコンピュータ利用
法が加速度的に進みます。」と記してしまいましたが、「私たちが」の過ちです。文章に
主語を必要としない日本語では、主語抜きで、「今すぐ動物実験を廃止して.......」としても
通じると思いますが、どちらにせよ、尊大、傲慢と思える文章になってしまい、申し訳あり
ませんでした。
まず、あんどう様、
きのうとそのまえの投稿を日本人の友人に読んでいただいたところ、私の文章はやはり
そうとうおかしい、ということが判明いたしましたので、転載なさるときに、添削して正しい
日本語に書き直してくださることを希望させていただきます。(以前ショウさんとお話を
したときは、この友達が夏休みで暇をもてあましていたせいで、投稿する前にひととおり
私の文章を直してくれたのですが、今回はとても忙しくて付き合ってくれることを拒否されて
しまったのです。彼の批評では、特に敬語の部分がめちゃくちゃだ、ということなので、
読者のみなさんに不快感を与えない日本語に直してくださることに大いに期待しております)
へそ曲がり様
お忙しいところ、大至急ご回答をくださり、とても感謝しております。
動物の殺し方に関するお答えがなかったのはいささか残念でございました。
また、重ねて残念なことに、ドレーズ法のウソに関しても、私の日本語読解力では、せっか
くいただいたお返事の意味が全く理解不能でございました。まことに遺憾でございます。
へそ曲がりさんは、こうお書きになりました。
「animal liberation は何を怒っておられるのかよくわかりませんので、そのうち教えてください。
あるいは、お答えしなくても、皆さんに考えてもらえばよいのかも
しれませんが。今のところ削除は考えていません。」
本当に、本気で、誓って、「何を怒っておられるのかよくわかりません」とおっしゃっているのですか?
だとしたら、動物の権利に関するあなたの勉強不足はあまりにも度を超えていて、知りもしないことに
対して非難を浴びせようというあなたの姿勢に深い悲しみを感じずにはいられません。
もし、へそ曲がりさんお得意のおとぼけ作戦でしたら、「政治家に立候補するといいでしょう!」と
お薦めさせていただきます。
へそ曲がりさんは、御著書の中の「放生」という項目(Animal Liberationという副題がついています)で、
まず、こうお書きになっておられます。
「放生とは、捕らえた生き物を逃がしてやることです。放生を英語に直訳すると副題のようになりますが、Animal Liberationとは、実は、動物権の提唱者ピーター・シンガーの書いた本の題名です。
ある養鶏場での本当のお話です。卵を産み終わってリタイアした鶏たちを、ご苦労さまといって森に放してあげました。ほとん
どの鶏はその夜のうちに飢えた野犬に食べられてしまいました。危うく難を逃れた鶏も餌を見つけられずに、まもなく飢え死に
してしまいました。その野犬たちも、かってはペットとして人に飼われたことがあり、なに不自由なくペットフードを食べていたこ
ともあったのです。ニワトリたちもイヌたちも、人間の勝手によって、自由と引き替えに大変な苦しみを味わいました。
ケージやオリの中に飼われている実験動物たちは、いくつかの特典をもっています。」
そして、この後は、実験動物をおりにいれることの正当性を述べておられ、最後のしめくくりとして、
こうお書きになっておられます。
「放生とは、動物を野に放つことではなく、できるだけハッピーにその日々を送らせてあげることと解釈したいのです。」
この、”解釈したいのです”という言葉遣いは、つまり、現実に反する希望を述べている
文章、と解釈してよろしいですよね? つまり、現代の社会では放生は動物を野に放つことだと
解釈されているが、私はそうではなくて、できるだけハッピーにその日々を送らせてあげることと
解釈したい、ということですよね?
そう解釈すると、あなたの文章は、こう読めます。
「動物権の提唱者ピーター・シンガーが説いているanimal liberation 放生という思想は、
家畜を野に放つ、という愚かな思想である。」
あなたは、「放生を英語に直訳するとanimal liberationのようになる」という巧みな言い回しを使う
ことによって、放生=animal liberationとは断言してはいませんが、あなたのこの文章がもし英訳されて
アメリカで出版されたら、あなたはピーター・シンガーからdefamation/libel(名誉毀損:他人の名誉、
評判を傷つけ、その評価を下げる表現を公表すること)で裁判に訴えられ、敗訴なさるでしょう。
断言こそ避けてはいるものの、あなたのこの文章を読んだ人のほとんどは、あなたのいわんとするこ
とを、下記のごとく解釈するからです。
「動物の権利という思想をアメリカやヨーロッパに紹介したピーター・シンガーや、
彼の意見を受け容れて動物の権利を主張している人々は、animal liberation、すなわち、
動物を野に放つという、非常にばかげたことを主張しているが、人間がそんな勝手なことをすると
ニワトリもペットも自由と引き替えに大変な苦しみを味わうだけだ。
獣医として良識のある私は、放生がピーター・シンガーや他の動物権主張者が訴えるような愚かで
自分勝手な意味ではないと解釈したい。」
動物の権利に全く興味のない日本人3人に確認しましたが、彼らもみな、こう解釈しました。
なぜなら、あなたが”放生”というあまり馴染みのない日本語をあげ、それをPeter Singerの本の題名
Animal Liberation と巧みに結びつけて、読者の心に
”放生” = ”動物権提唱者シンガーの本 Animal Liberation” = ”家畜を野に放つという愚行、かつ人間の身勝手”
という連想パターンを植え付けているからです。
ご指摘のPeter Singerの著書 Animal Liberation は、「工場的家畜制度や動物実験が動物に
与える苦痛から、動物を解放する」ことを訴えている本で、家畜やペットを野に放てとは言っていません。
nyateteさんも、以前に書いていらっしゃいますが、Peter Singerも動物の権利主張者たちも
工場的家畜制度が一夜にして崩れ去るなどとは思ってはいません。
動物の権利主張者は、理想を追求する者たちではあっても、現実を直視しない馬鹿者ではありませんから。
ピーター・シンガーは、工場的家畜制度におけにanimal liberationに関して、だいたい下記のような
ことを述べています。
「人々は動物がどういう扱いを受けているか真実を知るべきだ。
家畜は不衛生な環境で化学物質漬けで虐待されている。
無駄の多い工場的家畜精度は、貧しい国々の人々の飢餓の原因になっている。
工場的家畜制度に関するこうした真実を人々が知れば、徐々にではあろうが非肉食者が増え、
肉の需要が減れば供給も減り、虐待を受ける動物の数が減り、従って多くの動物を虐待を受ける
のみの一生から解放することができる。
全人類が菜食になるという理想郷が達成できた時点では、生き残った家畜たちは保留地で一生を
全うし、この世の中から家畜という存在が消える」
もう一度申し上げます。
シンガーの著書Animal Liberationには、どこをどう読んだところで、家畜やペットを野生に放て、など
とはいっさい書かれていません。
へそ曲がりさんは、Animal Liberationをお読みになってはいない、と解釈してよろしいですね?
お読みになった上でこのような文章を書かれたのだとしたら、私はあなたの姿勢に深い悪意を
感じます。
家畜やペットを野に放つという愚行をピーター・シンガーの animal liberationに結びつけて、
animal liberationという言葉やピーター・シンガーに対するネガティヴな印象を読者に植え付けたい、
というあなたの下心は痛いほどよく分かりますが、「放生を直訳するとanimal liberationになる」という
ようなウソはいけません。
私は放生という言葉を聞いたことがなかったので辞書で調べましたところ、
「功徳を積むために生き物を逃してやること。捕らえた生き物を逃がしてやること。仏教の善行の一つ。」
と定義されておりました。
この意味での”放生”は英語では
set captured animals free と言います。
動物園の動物などを野生に放つことは
release captured/caged animals into the wild
と言います。
ですから、そもそも「放生」をanimal liberationと訳すこと自体が明らかなる間違いなのです。
「動物の解放」という日本語の定訳がある animal liberationに、無理矢理”放生”(家畜や
ペットを野に放つ、というばかげた意味における放生)という言葉を結びつけるというあなたの行為は、
animal liberationという考え方をアメリカやヨーロッパに定着させてくださったピーター・シンガーに対
する侮辱です。
へそ曲がりさんがウソが嫌いな方でしたら、あなたの著書から
「放生を英語に直訳すると副題のようになりますが、Animal Liberationとは、
実は、動物権の提唱者ピーター・シンガーの書いた本の題名です。」
という部分を削除して、『放生』の項の副題 Animal Liberation も潔く削除なさるべきです。
この一文のせいで、読者はピーター・シンガーが家畜を野に放つことを薦めているかのように誤解
してしまいます。
この一文を削除する気がないのでしたら、
「ピーター・シンガーは著書 Animal Liberationの227ページで Abolishing factory farms
would not mean returning the animals inside them to the wild.”工場的家畜制度を廃止する
ということは、家畜を野生に戻してやるという意味などではありません。”と明記していて、
animal liberation(動物の解放)は、家畜やペットを野生に戻すという意味ではなく、家畜や
実験動物を虐待や苦痛から liberateする”解放する”という意味で使っています。」
と事実に基づいた正しい注釈をおつけになってください。
(アメリカで実際に動物の権利運動に携わっている写真的記憶力を持つ友人に 1990年に発売された
Animal Liberation の第二刷を再度読んでもらってメールで関連部分の引用を送ってもらいました)
今のままのあなたの文章は、あまりにもmisleading(欺きに満ちている)で、あなたの誠実さや
あなたの書いていることの信憑性に疑問を抱かせる原因になっていますので、このままにしておく
ことは、あなたご自身にとってもためにならないでしょう。
フォントの件ですが、ブラウザーのフォントを変えて他言語を読むことができても(読めない
ものもあります)書き込みはできません。
リナックスでWINEを使っている知人が、よくクラッシュするというので、私はためらっております。
また、以前、秋葉原にリナックスの日本語ソフトを買いに行ったのですが、店員さんに「質が悪い
のでおすすめできない」と言われ、かわりにウィンドウズを薦められました。しかし、私の専門分野の
仕事ではリナックスか他のタイプのユニックスを使っている人々が9割以上で、安定性の悪いウィン
ドウズは仕事ではとても使い物にならないので何も買わずに帰ってまいりました。
(読者の皆様の中にウィンドウズの関係者がいらっしゃったら、ごめんなさい。数学や物理、あるい
はコンピュータ科学と関係ない分野で、ただ普通にパソコンを使うだけでしたら、ウィンドウズで十分
だと思います。)
この数日間、読みにくく、長ったらしい文章を何度も投稿してしまったにも関わらず、
どなたからも文句が出されなかったことに、深く感謝しております。
へそ曲がり獣医さん - 00/09/12 08:14:20
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電子メールアドレス:eimamura@mail1.webnik.ne.jp
コメント:
nyatete 様(あんや様)へ
この掲示板の 9/9 付け あんや 様の書き込みを私のHPで紹介させていただきました。ご連絡まで。
きょん - 00/09/11 14:42:23
コメント:
あんや様。
へそまがり獣医さんへの個人攻撃について。
これは、あんやさんの書き込み自体を「個人攻撃」と指摘したのではなく、ここまで
はっきり自身のスタンスを明示されので、今後予想される自分への個人攻撃に対する
防波堤を先にはられたのだと思います。それぐらいの経験(老獪さ)は兼ね備えられ
ていらっしゃるかと思います。
他のみな様。
蛇足ですが、あんやさん自身もちょっと誤解しているのかな?と思うし読者の多くもそう
思われていてもおかしくないので補足します。
へそ曲がりさんは長い人生で獣医を職とはしてないと御自身のHP内の自己紹介で述べら
れています。あくまで獣医師免許を持っておられるだけで、産業動物・実験動物と関わる
職をしてきたと自己紹介されています。ですから、「一匹でも動物の犠牲を無くせれば
それはそれで嬉しい」という獣医の基本的スタンスが見えない一方で、現状の動物利用の
容認へと誘導させるスタンスが顕著である点もうなずけます*(詳細はあんやさんの発言)。
*勿論、このような動物産業の人たちすべてが上記へそまがりさんのようなスタンスである
はずもないのすが、「えらい冷酷な獣医やな」(私の感想)といった「とまどい」は
とれるのではないかと思います。
へそまがり獣医さんが「動物実験反対運動への武装を急げ」内で述べているとおり、
一般人が動物の為にできる事の一つが非暴力なデモ行動です。商業的な動物利用を前に
指をくわえていても動物利用の改善は遅々として進みません。
へそまがり獣医さんも述べていますが、
>(実験従事者)皆さん真剣に悩んでおられます。
のに
>おっしゃるとおり「何もしていない人」に見てもらう必要がないかもしれません。
では、きつい表現ですが、従事者の自慰行為にしかなりえないでしょうし、これまでそれ
に近い状態であった事が伺え知れます。このままでは動物達がうかばれません。
動物は決して声を発せません。そして動物を苦しめるのも救えるのも人間です。
ドイツでは「みどりの党」が与党政権に参加しているほどです。日本だってもっと動物に
優しくなれるはず。そう信じたいですよね。
へそ曲がり獣医さん - 00/09/11 11:11:34
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コメント:
あんや様へ
至急、お答えします。固定器の前に「ウサギ用の」とつければよろしいでしょうか。英語では a restrainer と言います。あまりどの動物用とはいちいち言いません。わかりますから。
私も「無意味な動物実験」をなくしたいと思っている一人ですが、あなたとは違う日本語を使っているわけですね。化粧品の実験が無意味だとおっしゃる方、心理学の実験が無意味だとおっしゃる方、先の固定器の話で出てきたドレーズ法が無意味だとおっしゃる方、いろいろ現実的な問題を考えておられる方が、多くいらっしゃいます。無意味な実験とは何かを別の方と議論してみたいと思っています。
それから、あんや様の論説のおかげで私のHPをのぞきに来る方が急増しています。ありがとうございました。しかし、私が本当に見てほしいのは、ご指摘のとおり実際に実験動物を飼育したり動物実験をしている方々です。おっしゃるとおり「何もしていない人」に見てもらう必要がないかもしれません。
私のHPにお便りをいただく方も、ほとんどが何らかの形で動物実験が身近に存在する方々です(看護婦さん、獣医の学生さん、フィアンセが動物実験をしている方も含めて)。皆さん真剣に悩んでおられます。
ほかに、いろいろご質問を受けているようですが、整理して書き込んでおきます。ただ、animal liberation は何を怒っておられるのかよくわかりませんので、そのうち教えてください。あるいは、お答えしなくても、皆さんに考えてもらえばよいのかもしれませんが。今のところ削除は考えていません。
しばらく、寂しくなりますね。しかし、アメリカにも日本語のフォントが入ったパソコンが増えているのではありませんか。その場合、インターネットの使用言語を日本語に設定すればよいと思うのですが。
ロザリオ - 00/09/11 08:38:58
コメント:
私はムッチーでコメントしたことある者です。
ホームページを作成中でその中での名前が決まらないのでロザリオにしておきます。
アメリカの討論というのは知的、冷静、積極的、前向き、で憧れます。あんやさんのカキコミは、知性のない私ですがが、必死で読ませてもらった結果、とても勉強になりました。
石油と太陽エネルギーの関係が、肉食派とベジタリアンみたいな関係にあることも知らなかったので、すごく良い知識を頂き感謝します。やはり、経済圧力は沢山の効率的で平和的な方法を、闇に葬るのですね。聖書の悪の支配という言葉を思い出します。
又、医学実験がコンピューターでできることは、ここでしか、知りようもありませんでした。こんなことを教えて頂けて嬉しいです。読んだかいがありました。
獣医さんはとても素直に受け止める方で、このお方も前向きな姿勢が気持ちよいです。
個人攻撃だと思ってらっしゃるのかはよくわからないですが、そうでないことを願います。
冷静な討論はとても素晴らしいと思いますので。
ぴかりぃ - 00/09/10 23:20:36
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コメント:
うわー、すごいですね、ここ・・・。じっくり読ませていただきます。
ところで、へそ曲がり獣医さまー。
その映画、「ソイレント・グリーン」ですよね!
私が生まれたころ(よりはあとかな?)SF関係の賞をとったりした名作なのですが、
高校生の時見て、非常に影響を受けました。
環境への関心を思うとき、わたしも時々思い出します。
ただ、先生の書き込み、ネタバレになってしまうかも(^ ^;??
あんや - 00/09/10 21:43:00
コメント:
先ほど、月曜の朝までここにいますので、日曜中に連絡を、と書いてしまいましたが、
火曜の朝までここにいますので、月曜中に連絡をいただきたい、の間違いです。
既に頭がアメリカ時間になっていて、混乱してしまいました。
また、『鳥』の女優はティッピー・ヘドレンでした。
ティッパーは、副大統領夫人の名前です。
間違いだらけで、申し訳在りません。
あんや - 00/09/10 21:25:48
コメント:
まず、またしてもだらだらと長い文章になってしまうことを、深くお詫びいたします。
要領を得た日本語にまとめる能力が欠落しているものですから、どうしてもなんでも
いちいち回りくどく説明せざるを得ないのです。私のせいで、この掲示板のダウンロードに
時間がかかっているとしたら、本当に申し訳ない。でも、あと一日しかいないので、
どうか我慢しておつきあいください。
あんどう様
nyateteさんの許可がいただければ、これに限らず、肉食に関する過去の私の書き込みか
らも、お役に立つ部分がありましたら、転載していただけるとありがたいです。
へそ曲がり様、
本心をやっと露わにしてくださり、どうもありがとうございます。
まず、
「3) 私のHPのトップにある「反対する人にもお役に立つ」というフレーズは、私も反
対しているような誤解を与えるようですから削除します。」というコメントに関して。
改善の方向へ一歩進んでくださり、とてもありがたいです。
でも、一歩会前後の
実験する人にも−お役に立つ情報集−何もしない人にも
と、実験ンする人に”も”、”何もしない人にも”、というのは、いかがなもので
ございましょうか?
あなたの立場がどういうものかに関する私の認識が正しいと認めてくださったのであれ
ば、「何もしない人にもお役に立つ」という部分も削除して、正々堂々と
「実験する人にお役に立つ情報集」、あるいは
「動物実験推進派にお役に立つ情報、そしてどっちつかずの人が推進派に鞍替えするた
めにもお役に立つ情報」としたらいいのではないでしょうか?
少なくとも「何もしない人にもお役に立つ」という言葉も潔く排除されるといいのでは
ないでしょうか?
オレンジ汁が10%しか入っていない飲み物を50%オレンジ汁が入っている、というの
は詐欺行為です。
どっちつかずの人々を誘い込み動物実験推進派に転向させることを目的としておられる
あなたのHPの”見出し”の”対象”は人間ですから、人間を狡猾な言葉で欺く、という
行為は、あなたの定義における倫理(ともがらの理)にも反する行為と私には見受けられ
ます。
animal liberation放生、は訂正してくださらないのですね?
へそ曲がりさんは、ドレーズ法に関し
”最近、 ウサギが首かせから首を出している写真をよく見かけます。
「動けないように 固定され、目に薬品を注入されるウサギ」という説明まで付いている
こともあります。ウソです。文章と写真を隣り合わせに置くことによって残酷性を訴え
ようとしているのかもしれませんが、あれは単なる固定器の写真にすぎません。ウサギが
嫌がっているようには見えません。適切な固定は残酷どころか、 実験処置による動物の
苦痛を確実に和らげます。”
とお書きになっている。
ですから、私はあなたが、わざと反感を煽るような手段やウソがお嫌いであるのかと
思っていましたが、他人が扇情的な手段を使ったりウソをついたりするのは嫌いでも、
ご自身がなさるぶんにはかまわない、ということと理解させていただいてよろしいで
しょうか?
せっかくこの話題を入れてしまったのでお尋ねしますが、「あれは単なる固定器の写真に
すぎません」というのはいったいどういう意味なのですか?
ウサギを固定するためではない固定器を動物実験反対者がウサギを固定するために使って、ウサギが固定されている写真をでっち上げた、ということですか?
それとも、固定器はウサギが”動けない”ようにするためではなくて、”動かない”ようにするため、つまり、適切な固定をして実験処置による動物の苦痛を和らげようとする配慮からだから、”動けない”という言葉遣いがウソ、ということでしょうか?
福祉という言葉の解釈に関しては、へそ曲がりさんは動物実験の苦痛を和らげることを”福祉”と呼び、動物実験反対者は、動物にそもそも危害を加えないことを、つまり動物実験をやめることを動物福祉と理解しているので、これ以上議論してもなんの進展も見ないでしょうが、固定されたウサギの写真のどこがどういうふうにウソなのかご説明いただけませんでしょうか?
私は、月曜の朝までここにいますので、日曜じゅうにお答えいただければ、私からも返事が差し上げられるでしょう。
次に、へそ曲がりさんの
「反対派の英文サイトの翻訳もしろということですが、ご推測のように私の
立場としてそのつもりはありません。それに私の本名では翻訳権は取れないで
しょう。ある動物実験反対派の翻訳のお手伝いをしたことがありますが、私が翻訳すると
反対らしくないということで大幅に手直しされてしまいました。あんや様、あなたが翻訳
されませんか。」というコメントに関して。
まず、本音を書いてくださって、本当にありがとうございます。心の底より感謝しております。これで、だいぶ胸がすっきりいたしました。
私は、自分の考えをただしい日本語(正確に申し上げると、単に私が正しいであろうと推測している日本語、というだけのことですが)にするだけでもものすごく時間がかかるのに、人様の書いた文章を訳すなど私には無理です。
nyateteさんが次なるプロジェクトとして取り組んでくださることに、大いなる期待をかけております。
次に、「6) あんや様は倫理的に動物実験に全面反対されています。」
というコメントに対して。
私が7月にここへ来たときの書き込みを読んでいただければお分かりになられるはすが、私は生態系保護を訴える人間であって、倫理的に動物実験に反対しているのではありません。
私があなたの態度にしっくりしないものを感じるのは、あなたがこのように下調べもせずにかくも軽々しく他者(私やウサギ)の思いや思想や立場を断言する点にもあります。私はあなたと論議をするために、あなたのHPを一通り読みましたが、あなたは私の過去の意見を読もうという努力さえ怠っている。
とはいえ、これは、日本とアメリカの文化の違いかもしれないので、へそ曲がりさんに文句を言うこの私のうほうが筋違いなのかもしれません。
(日本ではインターネットはまだ一般的ではないので礼儀作法が教えられていないのかもしれませんが、少なくともアメリカではこの掲示板のようなまともな話題が展開されている掲示板では発言をする前に過去3ヶ月ほどのログに一通り目を通すのが礼儀です。usenetでは、FAQを読まずに同種のことを書いてしまった人は徹底的に糾弾されますし、誰か特定の個人と意見を交えたいときは、その人の過去のログを全て読んでからなでないと無礼者として参加者全員から非難を浴びせられます)
私は倫理を拠り所として動物実験に反対しているとは書いていません。
そう解釈できたのだとしたら、私の日本語表現力がおそろしく劣っているせいです。
誤解を招き、申し訳ありません。
私が動物実験に全面反対しているのは、私が様々な医師、科学者、獣医が書いた文献を
読み医療関係の仕事をしている知人と話した結果、科学的にも医学的にも動物実験とい
うものは無意味だという結論に達したからです。ですから、無意味である動物実験(無意
味な動物実験)をやめろ、と言っているのです。
”無意味な動物実験”という言い方についてへそ曲がりさんは、
「9) 一つ先のあんや様のコメントですが、「無意味な動物実験」という言葉を使われました。動物実験全面反対でしたら、こ
の言葉は紛らわしいので止めたほうがよいと思います。「無意味でない実験」もあるように受け取れます。」とお書きになっておられます。
既にお分かりだと思いますが、私は”動物実験”という集合は、この世に数ある”無意味
なもの”という集合の中に完全に含まれるものだと思っております。
つまり、”動物実験”という集合をA、”無意味なもの”という集合をBとすると、
A ⊂ B ということになります。(私は、このA is a proper subset of Bを、日本
語でどう表現するのか知らないので、どなたかご存知でしたら後で注釈をつけてくださ
い。BのほうがAより大きくてAはBに完璧に含有されてしまう、という意味ですが数学の
日本語用語が分かりません)
たとえば、水が凍ってできた氷は冷たいものです。(通常の気圧では、つまり約10e5Pa
私が子供だったころに日本語の天気予報で使っていた単位で言うと約1000ミリバールで
は、ということだと断り書きを入れておきましょう) この世の中に氷以外にも冷たい
ものはたくさんあるので、
”氷” ⊂ ”冷たいもの”
ということになります。
氷は冷たいものに決まっているから、冷たい氷、と言ったら、「それでは冷たくない氷
があるようだ」ということにもなるだろう、というご指摘だと思いますが、夏の暑い日
に、「冷たい氷で身体中を冷やしたい」などのような日本語の表現が可能だと思われます。
氷とは冷たいものではあるが、氷の特性である冷たさを特に強調したい、という意味合い
が含まれた表現だと思います。
私の”不必要な動物実験”も、これと同じで、動物実験とはそもそも不必要なものであ
るが、動物実験の特性である不必要さを特別に強調したい、という意味合いを込めて”
不必要な動物実験”という言い方をいたしました。動物実験推進派の方には、そしてお
そらく動物実験が必要だろうと潜在意識の中で思っている方々には、こういった日本語
がどのように響いてしまうのかを知り、あらためてコミュニケイションの難しさを思い
知らされました。
私は数学と物理が専門で医学者ではないし、生物学も大学でちょっとやっただけですが、
コンピュータによる統計/シミュレイション/解析を仕事にしており、クライアントには
医療関連者、製薬会社も多いので、医学に対してどしろうとというわけでもありません。
でも、もちろんへそ曲がりさんは私のような非専門家に医学の何が分かるんだ、とお思い
かもしれませんし、その思いは正当性のあるものだと思います。
ただ、私が言えることは、私のような数学・物理学出身のコンピュータ専門家が医学や
生物学の分野における専門家にとって代わって仕事をしている範囲が今はとても広くな
り今後も増大する一方なので、医者ではないからと言って私どもが医学知識ゼロである
というわけではないということです。
化学や生物学、特に分子生物学や分子化学(molecular chemistry)、protein folding
(訳語が分かりません、不勉強で申し訳ありません!)、protein engineering(タン
パク質エンジニアリングでしょうか?)、molecular dynamics(これも、申し訳ないが
訳語が思い出せません)の分野では、コンピュータ・サイエンスの専門家が主導権を握っ
て活動していることが非常に多いので、新薬開発や疾病予防の領域で私と専門を同じくす
る人間たちも最先端に立っているのです。DNAマップを作り上げるという作業も、医学者
に私どものような立場の人間が協力をしてこそのこと。現代は、医学とコンピュータ・
サイエンスは切っても切れない深い関係にあるのです。
ですから、人体の組織を徹底的に分析して(細胞組織の培養なども含め)シミュレイシ
ョン・モデルを作り上げ、実験のデザイン(design of experimentの直訳ですが、日
本語でどういう定訳があるのか分かりません。重ね重ね勉強不足をお詫びいたします)
を完璧なものに仕上げ統計的メソッドを使って新薬開発や疾病予防法研究をしていった
ほうが、人間とはそもそも構造が違う動物(特にラットのような人間とはかけ離れた動
物)に動物実験をするより、はるかに効率的だと確信しているのです。もちろん、それ
ぞれの動物の身体の組織に対しても同じ研究開発を進め動物のための動物実験もこの世
の中から抹殺することも、動物実験よりはるかに効率的だと確信しております。
私が動物実験を今すぐ廃止にすべきだと考える根拠は、動物実験という安易な道がある
限り、医者も研究者も楽な道に走ってしまい、私が述べているようなコンピュータなど
による代替案の研究開発が進まないから、あるいは進むとしても進み方が非常に遅くな
ってしまうからです。
今のところ、細胞組織などを培養するより、ラットを文字通りねずみ算式で繁殖させた
方が安上がりだし手間暇もかからないし、実験のデザインの改善(コンピュータによる
分析なども全て含めて)に費用や分析能力のある人材(つまり、医学ではなくコンピュ
ータ専門家)をつぎ込むよりも、たくさんの動物を実験台にして殺したほうがお手軽で
しょう。(アメリカでは、高度な知識を備えたコンピュータ・エンジニアやプログラマ
ーが不足していて、インドなどから人材を輸入しています。つまり、私たちは今のとこ
ろ希少価値があるために高いので、私たちを使うとより動物実験をしたほうが安上がり
なのです)
医療の分野で今まで伝統的に行われてきた昔ながらの方式”動物実験”に固執し続ける
人間たちがいる限り、この現状は変わりません。
古い方式を断固として譲るつもりのない人々が存在し続けて新しい方向性を持った医者
や医者のたまごたちを権威を振りかざして除外したり、新しい方式を唱える者たちの足
を引っ張ったりし続ける限り、現状維持のまま、ということになるでしょう。
これは、以前、ショウさんという方と肉食に関するお話をしたときにも出てきたことで
すが、この世の中で一番強いのはおそらくショウさんのおっしゃっていた通りマーケテ
ィングの力でしょうから、私のような技術系の人間がいくら科学的な根拠に基づいた最
も正しい方向性を打ち出したところで、世論を味方につけられなければ真実もへったく
れもないのです。
アメリカで環境に最も優しい太陽エネルギーの開発がいつまでたっても進まないのは、
電力会社と結託した石油業界が莫大な資金を投じてロビー活動を行い太陽エネルギーの
開発を阻んでいるせいです。
ですから、太陽エネルギー開発は資金もなく、従って優秀な頭脳を集めることもでき
ない。太陽エネルギーはひとたび効率の良いものが大量生産されるようにさえなれば、
最も安いエネルギー供給源になることは目に見えていますが、石油業界が幅を利かせて
いる限り開発が進まないから、世間の人の目にはいつまでたっても太陽エネルギーは効
率が悪く高くつくもの、というイメージしかない。世論は目先のことにしか考えが及ば
ないから、今安い(と言っても、現時点のアメリカでは石油がかなり高くなってはいま
すが)石油に何の文句もないので、太陽エネルギーの必要性を感じない。だから、現状
維持で石油を買い続ける。そして、政府が一言でも太陽エネルギー開発のために予算を
取りたいなどと言おうものならたちまち政府を非難する。
つまり、”太陽エネルギーの開発が進まない”、”開発が進まないから高くついて効率
が悪いものというイメージが拭えない”、”国民は太陽エネルギーは高くて効率が悪い
と思っているから太陽エネルギー開発に興味がない” ”だから開発が進まない”、
”だから高くついて非効率的というイメージが拭えない”、という悪循環です。
動物実験も、これに似ています。旧体制にしがみついている医者がいる限り、旧体制の
ままのほうが薬品代も医療費も上がらずに済むので、マーケティングの力に左右されて
しまう国民があなた方を支持しないはずがない。
ただ、この10年でコンピュータは1000倍の進歩を遂げた(10年前には1000台のコンピ
ュータ、あるいは何百万ドルもする巨大なコンピュータを使わなければできなかったタ
スクが今では1台のパソコンでできる、というと分かりやすいかと思います)し、今
後もどんどん進歩していくので、少なくともアメリカでは私たちの世代の医者や今の医
学生はコンピュータのシミュレイションが劣っているとは考えていない人が増えている
から、医学の世界は世代交代によって動物実験に対する考えがかなり変わる可能性があ
ります。(石油業界は、石油がある限り石油業界の若い世代も安泰でいられるから世代
交代によって体質が変わる見込みがないことに比べれば、医学業界のほうがまだ希望が
あるということです)
私が今すぐ動物実験を廃止して、安易な道を断てば、医学のためのコンピュータ利用
法が加速度的に進みます。
必要は発明の母、ということですよ。
動物実験が法律で禁止されれば、全ての医者が知恵を絞って真剣に代替法の開発に取
り組み、代替法開発が加速度的に進むでしょう。動物実験をさせっぱなしで、いつまで
も動物実験と平行して代替案もある、という形では代替法が進化を遂げるまでには長い
時間がかかってしまいます。必要に迫られれば人間は驚くべき知恵を発揮できます。
核爆発の実験がいい例です。アメリカではもうロス・アラモスで核爆発の実験などしな
くてもコンピュータ・シミュレイションで完璧なシミュレイションができるようになっ
ている。これは、核実験への反対運動で核実験が禁止されたからのこと。核実験が禁止
されていなかったら、今でも科学者たちは実際に実験をするという楽な方法をとってい
たでしょう。
最近アメリカで流行り始めた眠っているコンピュータの利用ビジネス(後で解説します)
も、もともとはオフィスに新しいコンピュータを入れる予算を経理部に拒否されたエン
ジニアが苦肉の策として思いついたものですから、人間はせっぱつまるとすごいアイデ
ィアを出す能力があるのです。
*眠っているコンピュータ利用ビジネス: コンピュータによるシミュレイションや分
析を、オフィスのコンピュータだけでやるとタスク処理能力が物理的に限られてしまう
ので、普通の人に依頼して、普通の人が家でパソコンを使っていないとき(つまり夜眠
っているときとか、会社に行っていて自宅のパソコンは使っていない間など)にコンピ
ュータをつけっぱなしにしておいてタスクをやらせる、というビジネス。パソコン所有
者で小銭を稼ぎたい人なら誰でも参加できますし、コンピュータをたくさん買うだけの
予算がない小さめの分析会社にも好都合です。
楽な道、既にレールが敷かれた道、先人が確立してくれた道があると、人間はそれに甘
んじてしまい、新しい道を模索する努力を怠ってしまうものです。
私は子供の頃、面倒くさいことを避けてズルをすると母親に必ずこう言われてしかられ
ました。
Die laengste Verbindung zwischen zwei Punkten ist eine unberkannte Wegabkuerzung
へそ曲がりさんの世代の医者はドイツ語ができるはずなので、敢えてドイツ語で書かせ
ていただきましたが、「2点の間の最も長い距離は一見近道と見える道である」という
諺です。「安易な道を選ぶとかえって遠回りになってしまう、あるいは、しっかり調べ
もせずに楽な道を選んでしまうと目的をなかなか達成できずにかえって損をしてしまう」
という意味です。
動物実験は、まさに安直な道。それを選んでしまうとかえって医学の進歩を妨げること
になるのだと、私は確信しております。
ですから、(私自身は動物の権利の主張のもとに動物実験を廃止すべきと主張している
のではありませんが)、私は動物の権利団体が世論に訴えて動物実験を廃止しようとす
ることに大賛成です。
世論が核実験を潰したように、世論が動物実験を廃止してくれれば、これに越したこと
はないのです。
私はコンピュータ技術者の後人の育成(コンピュータの世界では20代半ばの人間は既に
中堅どころです)という方法で動物実験廃止に貢献するつもりですが、動物の権利運動
家のみなさんの多くが倫理を掲げることに私はこれっぽっちも異存はないです。なぜな
ら、動物実験を続けていると医学の発展がかえって遅れてしまうので、結果的に人間を
必要以上に苦しめることになり、それは「ともがらの理」に反する、と考えているから
です。
この掲示板の中に行間を深読みする人がいると、これをお読みになって、「あんやさん
は自分の活動枠を増やして金儲けをしたいために動物実験を廃止したいのだろう」と、
うがった見方をなさるかもしれませんが、私はカネに左右されるような人間ではありま
せん。純粋に医学の進歩を望んでいるから、そしてコンピュータの力を知っているから
こう言っているのです。コンピュータを優秀に使いこなせる人材がどんどん増えて人件
費が安くなり、医学・製薬業界がコスト面から動物実験をするよりコンピュータ・サイ
エンスを利用したほうが得だ、と考えられるようになってくれる日が一日も早く来るこ
とを望んでいます。
これは、本当に時間の問題だと思います。10年前にハイスクールに行っていた人たち
は、理数系で頭のいい人は医者、文系で頭のいい人は弁護士を目指すと相場が決まって
いて、理数系の頭のいい人間でコンピュータを目指す人はそれほどはいませんでしたが、
私がハイスクールの頃は、既にコンピュータ関連の仕事が花形になっていたので、理数
系の頭脳明晰な人達がこの仕事にあこがれることが多くなってきていましたから。(私
が頭脳明晰だと自慢をしているわけでは決してありませんので、どうか誤解のないよう
に。一般論を申し上げているだけです。私は単に数学と物理学が三度の飯よりも好き、
というだけの人間です)
私が不得意とする倫理の話しに戻りましょう。へそ曲がりさんは
「6) あんや様は倫理的に動物実験に全面反対されています。しかし、もし、あなたが動物の殺し方が、こちらが倫理的で、
あちらは倫理的でないという言い方をされたらおかしくないですか。あなたには、そんな場面が存在しないからです。」と、お書きになっています。
ご質問の意味が分かりません。
安楽死なら倫理的だが、苦しめる殺し方は倫理的ではない、ということでしょうか?
私は食肉のため、スポーツ(ハンティング、フィッシングなど)のため、ペットのライ
オンが逃げ出して人をかみ殺したから銃殺する、捨て猫や捨て犬の安楽死、生態系保護
のためという言い訳の間引きのため、東京でカラスが増えて迷惑だからカラスを殺す、
民家が熊に襲われたから熊を殺す、動物園の虎が逃げ出して子供をかみ殺したから殺す、
など、あらゆる場面において動物を殺すこと自体に全面的に反対です。これが倫理によ
るものだという概念は私は抱いていません。ただ、自分の手で殺せないものを他人が殺
すことにも(おそらく本能的に)非常に強い不快感と嫌悪感を感じる、ということです。
食肉とハンティングに関しては今更ここで書く必要はないでしょう。AR FAQをお読み
ください。食肉用の家畜がどうなるかも(もちろん、野生に話したりはしません)、既
にこの掲示板で論議されていたと思います。(もしかしたら、みけさんのけいじばんだ
ったかもしれませんが、とにかく私が今更書く必要性を感じません。)
ライオンは保護して、ティッパー・ヘドレン(ヒッチコックの『鳥』に主演した女優で、
今はライオンや虎などの大きなネコかの動物の保護財団を運営しています)の保留地へ
移し、飼い主は重罪に処して多額の賠償金を死者の遺族に支払わせるとともに天文学的
な数値のpunitive damages(懲罰的損害賠償金)をティッピー・ヘドレンの財団に寄
付させる、捨て猫や捨て犬は寿命を全うするまで人間が責任をもって面倒を見るべきだ
し、生態系保護のためには間引きではなく避妊や生息地の奪還をすべきだし、東京でカ
ラスが増えたのは1:人間がゴミ収拾の方法に欠陥があるからなのでゴミ収集法を改善
すべき、2:カラスの生息地を奪った土地開発に問題があるので環境保護を先決させる
3:日本全体の生態系を脅かすほどカラスが増えたので在ればカラスに避妊治療を施す
べきだし、熊が民家を襲うのも生態系を無視した土地開発のせいなので、土地開発をし
た人間が責任をもって熊の新しい生息地を確保すべきで、動物園の虎は動物園生まれ、
動物園育ちのものなら保護して動物園で一生面倒を見るか、野生に戻れる可能性のある
虎ならインドなりアフリカなりの野生に戻すべきでしょう。食肉とスポーツとペットの
例は人間のエゴ、後の例は人間の無責任さが原因ですから(動物園の虎の例は人間のエ
ゴと傲慢さも含まれていますが)、人間が責任をとって動物の寿命を全うさせるべきで
す。
私が唯一動物を殺すことを認めるであろうと推測される状況は、癌の末期症状などで非
常に苦しんでいる動物に遭遇した場合でしょう。あと数時間、あるいは数日しか命がな
いが生きている間はずっと苦しまなくてはならない、というような場面で、そういうと
きは安楽死をさせても”倫理”にかなっていると思います。しかし、もし実際に、私の
母と一緒に暮らしているコンパニオン・アニマル(私も母のところへ行くたびに一緒に
遊んでもらっています)がそういう状況になったら、動物がいくら苦しもうが私は自分
勝手に”たとえあと1分でも長く一緒にいたい”と思ってしまい、安楽死などさせられ
なくなってしまうかもしれません。
へそ曲がりさんは、「あなたにはそんな場面が存在しないからです」とおっしゃいま
すが、まさにその通りなので、あなたがどういう場面のことを言っておられるのか分
かりません。
万が一、実験者が実験を施してる動物を殺す場面のことだとしたら、実験を施しても
う使い物にならなくなった/あまりに酷い苦痛を与えている動物を、これ以上苦しみを
長引かせるのはかわいそうだから苦しみから解放するためにと殺す、ということでしょ
うか?そうだとしたら、そもそも動物を苦しめてそういう状況に陥れたのは実験者なの
ですから、倫理もへったくれもないでしょう、というのが私の意見です。
ただし、肉を食べる人間が存在するという既成事実のもとで、食肉用の動物をどう殺
すか、という殺し方の程度問題でしたら、せめて痛みのない安楽死をさせてあげたい、
と思うのは人間としてごく普通の考え方ではないでしょうか?
「そういう場面」がどういう場面なのか教えてください。
日曜日を逃してしまった場合は、書き込みさえ残していただければ12月か来年にお返
事を差し上げられると思います。
最後に、へそ曲がりさんの
「個人攻撃もなく、自由に議論できるフォーラムとして発展することを願っています。まだ、当分、開放してもらえそうにあ
りませんが、一言お礼まで。」という、コメントに対して。
つまり、この掲示板は、個人攻撃があって、自由に議論できるフォーラムではない、とおっしゃっているわけですね?
あなたは、私の書き込みを「個人攻撃」と受け止めていらっしゃるのですか?
へそ曲がりさんは、アメリカでディベートをした経験がある方だと思っていたので、
このような感想を持たれるとは実に意外です。
違う意見を闘わせること、誤りを指摘することは個人攻撃とは、少なくともアメリカ
では言いませんが、これもやはり私が日本の文化を今一つ理解していない、というだけ
のことなのでしょうか。
きのうも書きましたが、私はあなたのHP自体を批判しているわけではありません。
動物実験を推進するのは個人の自由ですし、推進する意見を述べることも(愚劣なるナチスの例を引き合いに出すことも含めて)言論の自由です。
きのうも書きました通り、私があなたのHPを批判した理由、明らかに動物実験を推進
しているHPに、へそ曲がりさんが
反対する人にも−お役に立つ情報集−実験する人にも
そして、何もしない人にも
という偽りの看板を掲げていたからです。
HPの主旨を偽った看板を掲げるのは、インターネットのマナー違反だからです。
あなたがこういう看板を掲げたり、ご自分の真意を包み隠そうとさえなさらなかった
なら、私はジョージ・クルーニーの件と放生の解釈の仕方の過ちのみを指摘するに留
まったでしょう。
さらに申し上げますが、もしあなたがウサギの写真に関して「文章と写真を隣り合わせ
に置くことによって残酷性を訴え ようとしているのかもしれませんが」と、動物の権
利派が汚い手を使っているとあてこすりを言う文章を書いていらっしゃらなかったら、
私は放生に関してもなんら指摘はしなかったでしょう。なぜなら、動物実験賛成派が反
対派を攻撃するときの材料としてとても分かりやすいものだから、この程度の揚げ足と
りは許容範囲だからです。
私が放生の誤った解釈を指摘したのは、冒頭でも書きましたがあなたご自身が動物権
利派の扇情作戦を非難したからに他なりません。このような言行不一致はインターネ
ットのマナーだけではなく、人間の生きる道に反するからです。
また、私が思うに、
他の方々があなたにいい顔をしなかったのも、あなたが羊の皮を着たオオカミだった
からでしょう。
あなたが最初から正々堂々と本心を述べておられれば、違った形の雰囲気になっていた
と思います。
倫理や福祉、という概念からでは、動物権利派とあなたでは平行線をたどるだけなので、
ここで意見を言い合っても確かに時間の無駄かもしれませんが、たとえば、先ほども書
いたドレーズ法の固定器のどこがウソなのか私は本当に知りたいし、へそ曲がりさんの
おかげで人工栽培肉についての知識を得た人もいるし、倫理や副詞とは違った他の面で
の意見の交換は発展的なやりとりになると私は思います。
それに、既にあなたが本心を明らかにしてくださったことで、他の方々もあなたに対す
る猜疑心が限りなくゼロに近くなったはずですから、せっかく心を割った(腹を割った、
でしょうか?)意見の交換ができるというお膳立てができたこの段階になってこんなこ
とを書かれるとは、心底残念です。
日曜日中にお返事をくださることを期待しております。
きょん - 00/09/10 18:22:53
コメント:
あんや様。
うーん。
あんやさんがここまで書いちゃってたか…。
特にここ。
>自称"動物の福祉を訴える優しい心の獣医さん"というふれこみで、
>動物実験に興味を抱いた人々をご自身の自称"中立の立場をとる"HPに誘い込み、
>HPで 動物実験の必要性を訴え、動物実験反対派やどっちつかずの浮動票を動物実験
>擁護派に転身させることをライフワークとなさっている人物」
さすがにあそこまで調べて書き込むほど根性ないですし。
いずれにせよ、日本語のHPにアクセスしにくい、自称日本語が下手とはいっても、
少なくとも私よりは上手ですから、こういったまっとうな数少ない日本におけるAnimal
right系の掲示板ですから暇を見ては眺めに来て下さい。
へそまがりの獣医様。
僕は確信犯ではないという前提で以下の文章を用意しておいたんですけどね。
今更、コメントしにくいでしょうが、第三者への掲示としてアップしときます。
-------------------------------------------
通常、
「ある人は野菜のてんぷらに満足し、ある人は肉を食べて生かされていると感謝する。」
この文章で
「どちらがよいかと真面目に議論される、そして、どちらを選択するのも究極は個人の
自由。」このように読み取ってもらえることはほぼありえないでしょう。
繰り返しになりますが、問題は自分の伝えたかった事ではなく、一般人が「どう読み取れ
るか」というところなんです。
今更ですが動物の酷い扱いは人々の日常から隠されがちなわけですから、
へそまがりの獣医さんの希望通り、人々が動物の現状をしっかり見つめ、そして考えよう
と思えるような文章作成を心がけていただくようお願いしたく思います。
あまり動物愛護・福祉関連の話題に慣れていない、或は明らかにネットが不得手・初心者
と見受けられる人にここまでの要求は私もしません。但し、へそまがりの獣医さんの
ケースは、ご本人で日本においては数少ない動物実験関係のHPを開かれているわけです
から、このようなリクエストを受けることに繋がったという旨をご理解いただきたく
思います。
きょん - 00/09/10 18:21:19
コメント:
あんどう - 00/09/10 13:09:14
ホームページアドレス:http://www.os.rim.or.jp/~nature/
電子メールアドレス:nature@os.rim.or.jp
コメント:
あんやさま、
>最後に、動物実験について関心を抱き始めた人々の多くが、できることならへそ曲がりさ
んのHPを見る前に(最悪の場合でもへそ曲がりさんのHPを読んだ後にでも)私のこの書き込みを読んでくださることを祈っております。
とのことですので、今回のこのあんやさまの記事を私のHPへ転載させて頂いてもよろしいでしょうか。
まだ連絡がつくでしょうか。
英語のメールでも構いません。(簡単な文でお願いします)
お返事お待ちしております。
へそ曲がり獣医さま、
あんやさまに対する返信記事を、転載させて頂いてよろしいでしょうか。
お二人の許可をお待ちしています。
へそ曲がり獣医さん - 00/09/09 23:48:38
ホームページアドレス:http://www1.webnik.ne.jp/~eimamura/
電子メールアドレス:eimamura@mail1.webnik.ne.jp
コメント:
あんや 様へ、そして皆様へ
長文の論説、私ごときがために恐れ入りました。格調高くて、わかりやすい日本語です。いちいちごもっともです。一言もないと言いたいところですが、2、3、簡単にコメントしておきます。
1) あんや様が動物実験全面反対者であると知って安心しました。盗人(?)をライセンス制にせよというのかとびっくりしていました。
2) 私のHPをお読みになっている方、これからお読みになる方へ。私の立場は、あんや様が解説されているとおりなので、そのつもりでお読みになってください。
3) 私のHPのトップにある「反対する人にもお役に立つ」というフレーズは、私も反対しているような誤解を与えるようですから削除します。しかし、反対する人たちのHPへのリンクはそのままにしておきます。
4) 動物実験反対派の日本語ページが少ない。反対派の英文サイトの翻訳もしろということですが、ご推測のように私の立場としてそのつもりはありません。それに私の本名では翻訳権は取れないでしょう。ある動物実験反対派の翻訳のお手伝いをしたことがありますが、私が翻訳すると反対らしくないということで大幅に手直しされてしまいました。あんや様、あなたが翻訳されませんか。。リンクさせていただきます。
5) 倫理の問題は本当に難しいですね。アメリカの友人にethicalとhumaneとどう違うんだと尋ねたことがありますが、よくわからないようでした。しかし、私の「動物福祉論」で紹介しているアメリカ医師会の論文では区別して使っていました。
6) あんや様は倫理的に動物実験に全面反対されています。しかし、もし、あなたが動物の殺し方が、こちらが倫理的で、あちらは倫理的でないという言い方をされたらおかしくないですか。あなたには、そんな場面が存在しないからです。ところが、そんなところで倫理という言葉を使っている人が意外に多いのです。私は、そんなところで倫理者ぶるなと言っているだけです。
7) 動物実験反対派のHPリンクの数が少ないということ。Nyatete様からWANが網羅しているからと紹介されたので、それだけ掲載しておけばよいと考えただけです。他意はありません。ご紹介のサイトはリンクしておきます。(なぜ、日本の動物実験反対グループはこんなリンクもしていないのでしょうね)
8) 動物実験がなくなる日イコール病気がなくなる日。意外に近いですよ。夢でなく。このままで行けば。
9) 一つ先のあんや様のコメントですが、「無意味な動物実験」という言葉を使われました。動物実験全面反対でしたら、この言葉は紛らわしいので止めたほうがよいと思います。「無意味でない実験」もあるように受け取れます。(私は両方あると思いますが。)
10) nyatete様へ。このHPが動物の権利を考えるページであり、菜食推進のページであるのをわきまえつつ、つい足を踏み入れたら抜きさしならなくなってしまい、だいぶお騒がせしたようです。来るもの拒まずの寛大な管理方針に感謝します。個人攻撃もなく、自由に議論できるフォーラムとして発展することを願っています。まだ、当分、開放してもらえそうにありませんが、一言お礼まで。
あんや - 00/09/09 18:28:32
コメント:
まず、管理人のnyateteさん、そしてみなさんに、この書き込みがとても長くなってし
まうことを前もってお詫びしておきます。
中途半端なことを書くと誤解を招く恐れがあるので、詳しく説明させていただく必要が
あると感じましたので長くならざるをえないのです。私は、日本語対応のコンピュータ
がある場所にはそれほどたびたびと訪れることは不可能で、これを逃すと来年までこの
掲示板に参加することも日本語のHPを見ることもできなくなりそうなので、今回まと
めて書かせていただくことにいたしました。
へそ曲がり様
私は動物実験全面反対者ですが、化粧品のための動物実験からまず廃止しようという方
向性には何の疑問も抱きません。できることからやって行こう、というのは当たり前の
姿勢ではないでしょうか?ものごとにプライオリティをつけるのは、選ぶ立場にいる者
(つまり人間)が限られたリソースでできるだけたくさんのことをなしとげようとする
ときには当然の対処法です。
へそ曲がり様は、「私の立場はご理解いただいているようですが」と、お書きになりま
した。
あなたの立場は、「自称”動物の福祉を訴える優しい心の獣医さん”というふれこみで、
動物実験に興味を抱いた人々をご自身の自称”中立の立場をとる”HPに誘い込み、HPで
動物実験の必要性を訴え、動物実験反対派やどっちつかずの浮動票を動物実験擁護派に
転身させることをライフワークとなさっている人物」だと理解しております。
へそ曲がり様へのお便り紹介のページには、あなたのHPを読んで動物実験反対派/どっ
ちつかず派から、動物実験が必須と考えるようになった人々(つまり、あなたの思うつ
ぼにまんまとはまってしまった情報不足の人々)のメールも紹介されていますが、まさ
に、これこそがあなたの目的でしょう。
へそ曲がりさんは、ご自身のHPに関して、こう書いておられる。
「現在では”反対する人にも、実験する人にも、そして何もしない人にも”お役に立つ
情報集として、編集方針を変えています。一般の人々が一方的な情報に惑わされること
なく、両方の意見あるいは正しい事実を知って判断してほしいと思っています。したが
って、”動物の権利”の情報も流しますし、それに対する反論も掲載します。」
私には、この言葉はあまりにも空々しいく、滑稽でさえもある、と思えます。あなたの
HPの構成は動物実験を擁護する文章が圧倒的に多く、どう見ても”公平”、”中立”と
は思いかねます。あなたは「一般の人々が一方的な情報に惑わされることなく」と書い
ておきながら、ご自身では、動物実験を擁護する情報を一方的に流していらっしゃるで
はありませんか。ご自身でご自身のHPを読み直し、書いてあることが本気で”一方的
ではない”と思われるのでしたら、あなたのバランス感覚は相当麻痺していらっしゃる
のではないかと、心配になってしまいます。
あなたのHPの構成は、アメリカのネオ・ナチ、白人優越主義者の団体が新会員リクル
ートのために作っているHPの手口と酷似しています。
彼らは、キング牧師やネルソン・マンデラなどの伝記、あるいはホロコーストの歴史を
描いているような構成で、史実も載せつつ、史実をちょっと上回る量の白人優越思想を
キリスト教をベースに展開し、キング牧師やマンデラ氏が女にだらしない人間という嘘
やホロコーストはでっちあげだという虚説も交えて、読者(ハイスクールの宿題などで
公民権運動やホロコーストに関してネットで調べている学生など)を巧みにネオ・ナチ
の道へと誘って行くのです。
ノースウェスタン大学でジャーナリズムを学ぶ学生がこういったHPを研究した結果、
HPの構成は、”事実を正しく伝える情報”と”ネオナチ情報や嘘”の割合は4:7か
ら3:5である場合が多く、この比率だとそれほど鋭くはない読者は情報が一方的だと
は気づかないからであろう、と分析しています。
へそ曲がりさんの構成は
動物実験に反対する論拠
動物の権利に関する質疑応答集 [Animal Rights FAQ] (日本語訳)
PETA の 動物実験に関する質疑応答集 [PETA - Frequently Asked Questions](日本語訳)
動物実験 Q&A (AVAの主張)(日本語)
動物実験を行うのは何のためでしょうか(JAVAの主張)(日本語)
動物実験を推進する論拠
動物実験に関する見解(日本実験動物学会 JALAS)(日本語)
動物実験に関する質疑応答(アメリカ実験動物学会 AALAS)(日本語訳)
動物実験に関する質疑応答(医学の進歩を求めるアメリカ人達 AMP)(日本語訳)
動物実験に関する質疑応答(バイオメディカル研究財団 FBR)
(内容はAALASのものとほとんど同じです。)
動物実験に関する質疑応答(米国食品医薬品局-FDA)(日本語訳)
動物の権利による作り話 集 (Kevin O'Donnell's Home Page)(日本語訳)
(間違いだらけの AR-FAQ)
動物実験の疑問に答える(アメリカ生理学会 APS)(日本語訳)
と、反対派:推進派の比率は4:7。一見、それほど不均衡とは気づかぬ範囲。
しかし、実際の内容は、反対派の文献はやけに少なく、動物実験推進派の文献は反対
派のそれをはるかに上回るものになっています。
しかも、日本人が権威と肩書きに弱いことを熟知されているであろうへそ曲がりさん
は、推進派のほうには”実験動物学会”、”医学の進歩を求める”、”バイオメディ
カル”、”食品医薬品局”などの専門的な響きのする団体を列挙して科学と医学の香り
を全面的に押し出し、反対派は倫理を主に論拠として動物の権利を主張する団体のみを
紹介し、動物実験推進派は科学者と医学者で、反対派は非科学的に単に倫理を説いてい
る人達、という構図を打ち出していらっしゃる。お見事な心理作戦です!
へそ曲がりさんの巧妙さは、それだけではない。
へそ曲がりさんは、ご自身の独特な倫理の定義を展開して、動物実験に倫理を持ち込む
ことを否定し、
「人類の健康と福祉にとって脅威を及ぼす無法な動物実験反対運動に対しては、倫理の
御旗を掲げて敢然と戦わなければなりません。 」
と結論を出されている。
すなわち、あなたはご自分でHPに載せている動物実験反対派の拠り所である倫理を
最初から、しかも根底から否定しておられる。
あなたのHPを読んだ人たちが、獣医という肩書きのあなたの倫理観に感化され、あ
なたのHPに載っている動物実験反対派の主張に疑問を抱くことを期待されているか
のように。
へそ曲がりさんは”倫理”について、
「”倫(ともがら)の理”である。ともがらとは仲間のことです。広辞苑で倫理を引いてみましたら、”実際道徳の規範となる原理」とありました。そこで、今度は道徳を引いてみましたら、”ある社会で、その成員の社会に対する、あるいは成員相互間の行為の善悪を判断する基準として、一般に承認されている規範の総体”と出ていました。成員とはすなわち‘ともがら’のことです。」
と定義し、さらに、 「さて、それでは動物は社会の成員なのでしょうか。」、と、動物
は社会の成員ではないだろう、という意見を導き出させるような誘導尋問をしかけてお
られます。
へそ曲がりさんは、また
「動物権論者は、動物の種差による差別が残っているというのです。これをスピーシ
ジズム(Speciesism)といいます。人種差別(Racism)、男女差別(Sexism)に対応した言葉
です。
スピーシジズムを是認するとすれば、論理的に人種差別、男女差別の復活につながるとい
うのです。現代において、奴隷制度や人体実験が倫理的に悪であるとすれば、動物実験も
悪であるという論理になるのです。(動物権の章を参照)
したがって、動物実験を論じるときに、倫理という言葉が使われるのはここまでのことで
す。すなわち、動物に対して倫理という言葉を使う場合は、動物実験そのものの是非を問
うときです。 」という結論を出されているが、何に”したがって”、”動物実験を論じ
るときに倫理という言葉が使われるのはここまで”と言っているのかが、私の日本語理解
力では全く分からないし、「動物に対して倫理という言葉を使う場合は、動物実験そのも
のの是非を問うときです。」という最終結論も、私の日本語理解力では意味不明としか思
えません。
とにかく、へそ曲がりさんは動物に倫理は当てはまらないと断言することは避けておら
れるようだが、動物にも倫理が当てはまるとも断言してはおられない。
おそらく、へそ曲がりさんは、倫理を当てはめるのは動物実験をするかしないかの段階
だけで、ひとたび動物実験をすると決めた後には、動物実験に倫理を持ち込むな、とい
うきわめて逆説的なことをおっしゃっているのでしょう。
しかし、”動物実験をすると決める”ということは、すなわち、”動物に倫理を当ては
めて動物実験に反対するのは間違っている”という結論を出した後でなければできない
決断なので、あなたは間接的には動物に倫理は当てはまらないと言っているのだ、と、
私は解釈いたしました。それ以外にあなたのお書きになっている巧妙な文章を解釈する
方法が、私の日本語理解力では見つかりませんでしたので。
私は、前にも書きました通り、子供時代に日本で過ごしたことがある、というだけの人
間ですので、日本語の専門家ではないし、ましてや広辞苑など所有したこともなければ
さわったことさえありませんが、少なくとも私の周りにいる日本人たちは”倫理”は動
物に対しても使われる言葉だと思っています。
また、へそ曲がりさんと同じ世代だと思われる日本人のほうの私の祖父母(70代前半
と60代半ば)にも尋ねてみましたが、2人とも草花をむやみに折ったり捨てネコに石
をぶつけることなども倫理的に正しくないと思うので、倫理は人間以外を対象にしても
使えると申しております。
ですから、へそ曲がりさんと私の日本人の友人達(20代と30代)の倫理観の違いは
決して世代のギャップということでもないように思われます。
ただし、へそ曲がりさんが明治時代の人である場合は、やはりかなりのギャップがある
ことも考えられるので、いちがいには言えませんが。
どちらにしろ、現代の日本人は倫理が動物には当てはまらないと最初から確信している
わけではないでしょうし、倫理の定義など考えたこともない人が多いのでしょうから、
へそ曲がりさんの定義に流される人がいてもおかしくはない。
ですから、ご自身の倫理論をまず展開して読者の心にご自身の倫理観を植え付けて
”動物実験に倫理を持ち込むのはおかしいし動物に倫理をあてはめるのも不合理である”
と布石を置いておいて、ご自身のHPで紹介されている動物の権利推進側の主張を根底
から徹底的に踏みにじっておく、という巧妙な手口はあっぱれなものだと感心しており
ます。
へそ曲がりさんは、もしかすると、外国のHPではPETAとAnimal Rights FAQしか見つ
からなかった、とおっしゃるかもしれませんが、yahooやAlta Vistaなどで検索しただ
けでも、
* Physicans Committee for Responsible Medicine
略称 PCRM (責任ある医学を求める医師会)
http://vegsource.com/pcrm/index.html
*Americans For Medical Advancement
略称 AFMA (医学の進歩を願うアメリカ人たち)
http://www.curedisease.com/
* Association of Veterinarians for Animal Rights
略称 AVAR (動物の権利を主張する獣医協会)
http://www.avar.org/
などの医学者、科学者、獣医学者が構成する動物実験反対組織
* Animals in Labs Info Service
略称 ALIS (実験動物に関する情報サーヴィス)
http://216.168.32.31/hennet/
* Animal Welfare Institute
略称 AWI (動物福祉協会)
http://www.awionline.org/
* Guardians
http://home.mira.net/~antiviv/index.htm
などの、倫理面からではなく科学、医学の面から動物実験反対を訴えている組織
が容易に見つかるはずですが、あなたはこのような組織には目もくれていない。
動物実験に対して「一般の人々が一方的な情報に惑わされることなく、両方の意見ある
いは正しい事実を知って判断してほしいと思っている」とおっしゃるあなたのこの発言
が真実なのであれば、なぜあなたはこのような団体が提示している記事を載せないので
すか?
私には、あなたが作為的にこのような医学/科学の立場から動物実験に反対している団
体を無視した構成にしたのだろうと考えるのが妥当な推論だろうと思えますが(なぜな
ら、あなたが徹底的に訳しておられるAMP”医学の進歩を求めるアメリカ人達”のHP
にはPCRMのことを小馬鹿にした発言が載っていますので、あなたがこれを見逃すはずは
ないでしょうから)、もし、本当にこれらの団体の存在を知らなかったのだとしたら、
あなたは中立な立場を装ったHPを作り上げるには勉強不足だった、と言えるのではな
いでしょうか。
へそ曲がりさんは、「そんなにたくさんの団体のページをいちいち訳している時間が
ない」とおっしゃるかもしれない。
AMP(医学の進歩を求めるアメリカ人達)のHPはくまなくお訳しになり、動物実験の
実態とは直接関係がなく動物の権利主張者に対する反感を煽るためだけのイエロー・
ジャーナリズムそのもののニュース(なぜ、これがイエロー・ジャーナリズムかは後
ほど説明いたします)までも細かく丁寧にお訳しになっておられ、しかも、”動物の
権利による作り話集 ”とやらのページでは、ナチスを例えに引き出すというきわめて
こそくな手段を使った愚劣な中傷までをも延々と懇切丁寧にお訳しになっておられる。
こんなものまでいちいち訳す時間のあるへそ曲がりさんは、まさか「訳す時間がない」
などという逃げ口上をおっしゃるような方ではないだろうと信じております。
へそ曲がりさんは、ご自身のHPに関して「在職中に同僚のための情報源として研究
所内限定で開いていたものを、退職後は業界仲間を対象に秘密部分を削除して公開しました。」
ともおっしゃっておられる。
その流れの延長線上にあるものだから、情報が動物実験推進派の意見に偏っていても
仕方ないのかもしれませんが、でしたら、その旨(つまり、このHPは動物実験推進派
の意見を中心としています、という一言)をトップ・ページで明らかにしたほうが親切
なのではないでしょうか?
へそ曲がりさんは、獣医さんでおられるからおそらく心理学の
”第一印象を拭うことはきわめて困難である”
という基礎知識をご存知のはず。条件反射の実験とも関わり合ってくるものですが、
被験者(私が話しに聞いた実験例では子供が被験者でした)にウサギを抱かせ、その
時に大きな音を出して子供を怯えさせると、子供はその後ウサギを見ただけで大きな
音を思い出し怯えてしまい、従ってウサギを怖がるようになります。ウサギ=怖い、
という条件付けを払拭するためには子供に何度もウサギを見せ、ウサギがいても大き
な音は伴わない、ということを繰り返し教えていかなくてはならない。
現時点でのへそ曲がりさんのHPを見て、動物実験は必要だ、動物の権利運動は野蛮だ、
と洗脳されてしまった人々は、後でAVARやPCRMが提供している正しい情報を読んだとこ
ろで、へそ曲がりさんが植え付けた第一印象から逃れることは相当困難であるに違い在
りません。
へそ曲がりさんほどの方(なにしろ、「化粧品の動物実験は不要です」というフレーズ
から「医薬品の動物実験は必要です」という深読みができるほどの洞察力のある方です
から)が、ご自身のHPの構成内容が読者に「動物実験反対はよくないことで、動物実
験は正しいことである」という第一印象を植え付けていることに気づいてないはずはな
いでしょう。あなたが提供している情報は文字通り”一方的”に動物実験賛成偏重なの
ですから、動物実験に詳しくない人が読めば、必ずそういう第一印象を受けるはずです。
あなたが本当に誠意をもって「一方的ではない情報を提供したい」とお考えでしたら、
*PCRMの動物実験に関する記事
(へそ曲がりさんがお好きなアメリカのIACUC所内動物実験委員会方式の動物実験規
制制度がいかに穴だらけで、機能を果たしていないかが詳しく説明されています)
*AVARの大学で使われた動物実験の実数調査
(致死実験、苦痛を伴う実験の数が明記してあります)
*AVARの解剖の実習の不必要性を説く論文、代替案
(日本の獣医学生に役に立つでしょう)
*AVARのイリノイ大学とタフト大学で動物実験代替案を推進している記事
(これも日本の獣医学部の人々にとって役に立つでしょう)
*AWIの実験動物の現状に関する記事
(AMPの主張と真っ向から対立する資料を提供しています)
*ALISの動物実験推進者による作り話集
なども一通り訳し、しかる後にご自身のHPを日本に紹介なさったことでしょう。
しかし、へそ曲がりさんは、そうはなさらなかった。
へそ曲がりさんの、”動物実験推進派の意見をたくさん述べたい”、という本音は、
動物実験反対派の人々の目には明らかなことです。
私は動物実験推進派のみの意見を載せたHPに文句を言うつもりはまるでありません。
言論の自由ですから。
私がへそ曲がりさんの挙動(というか言葉)に不審と不満を抱くのは、あなたが必死に
なって動物の福祉を訴えているふりをして、動物実験に反対しているかのような態度を
ちらつかせているからです。
なぜ正面切って正々堂々と
「このHPは動物実験賛成派を増やすために作られたものです」
「私は動物実験反対派の人達の意見を変えて、動物実験賛成派に回ってもらうように
することを目的にこのHPを制作しています」
と本音をおっしゃらないのですか?よほど心にやましさがあるのでしょうか?
動物実験が必須のものと信じて動物実験を誇りを持ってなさっているのであれば、な
ぜ動物実験に反対するようなそぶりをお見せになったりなさるのですか?
あなたのHPのトップに
「実験動物と動物実験 反対する人にも実験する人にもそして何もしない人にも
−お役に立つ情報集」
と銘打ってありますが、なぜこのようなしらじらしい嘘をお書きになるのですか?
悪徳業者のねずみ講の勧誘人じゃあるまいし、なぜ本心を堂々とお述べになられない
のですか?
へそ曲がりさんは、こうおっしゃるかもしれない。
「私は”へそ曲がり獣医さんのたわごと集”で”21世紀の実験動物界に望みたいこと:
動物実験反対運動への武装を急げ ”と明記している」と。
なれば、なぜ、HPのトップのページにご自身が動物実験推進派であり、動物実験賛
成者を増やすためにこのHPを作っていると明記しないのですか?
なぜに、”化粧品に限らずあらゆる動物実験 が必要でなくなる日の遠くないことを信じ
たいと思います。”というような歯の浮くような心にもない嘘を平然とおっしゃれるの
ですか?
へそ曲がりさんのmanipulativeな(巧みに真意をごまかそうとする)姿勢には驚かされ
るばかりです。
しかも、nyateteさんにこの点を指摘されると、へそ曲がりさんは今度は、
「実験がなくなるのを願っているというのは、病気がなくなるのを願っているというのと同義語で、その時期は遠くないと信じています」
と、またしても驚くべき言い訳を提示なさっておられる!
私は決して日本語で夢を見るほど日本語が得意な人間ではございませんが、おそらくど
んな日本人に尋ねてみても「動物実験がなくなるのを願っている」と「病気がなくなる
のを願っている」が同義語だと思う人はいないでしょう。
へそ曲がりというハンドルにふさわしく、あなたの考え方はまことに歪曲していらっし
ゃる。
このような詭弁を恥ずかしげもなく口にされるへそ曲がりさんの態度に、私は誠意の欠落
を深く感じずにはいられません。
敵国に原爆を落としあらゆる敵国を全滅させ平和で原爆の必要ない世界を作ることが
私の理想なので、私は原爆反対派だ、というのと同じではないですか?
へそ曲がりさんは、化粧品の動物実験に関して尋ねられたときも
「化粧品についてのご質問ですが、ご質問の意味がよくわかりません。私は化粧品のことはあまり知らないのですが、市販の化粧品について、なにか動物実験が行われているのですか?」と、とぼけてくださった。
動物実験に関する一方的ではない情報を提供したいと心から願っている人なら、ちょっと
下調べをすれば化粧品に関する動物実験が行われていることを知るのは簡単なことでしょ
うに、下調べを怠ったのは不思議ですが、これもおそらくへそ曲がりさんお得意の言い逃
れと思えてしまうのは私の日本語読解力が低いからではないような気がします。
へそ曲がりさんが本当に誠意をもって
「動物実験反対派にもお役に立つ情報を提供したい」
と考えておられるのでしたら、今回私がご紹介した団体の記事を訳し終えるまで、
そして、動物の権利を主張する者たちへの反感を煽るためにanimal liberation 放生
の意味をわざと歪めて書き連らねた記事も訂正なさるまではHPを一時的に休止なされ
てはいかがでしょうか?
このままHPをお続けになるのでしたら、私がご紹介した団体の記事を訳して動物実験
反対派の論拠や資料を推進派のそれと同じ質量にして、放生の解釈の仕方も正しい意味
に訂正なさるまでは、
「このHPは動物実験推進派にとって役立つ情報を満載しています(動物実験反対派、
あるいはどっちでもない方に動物実験の重要性を説き、動物実験賛成派へと転身させる
ことを目的に作りました)」
と、ウソ偽りのない看板を掲げてはいかがでしょうか?
そうすれば、あなたの良識や誠意やintegrity(道徳心を備えた正直さ)を疑う人は
一人もいなくなるでしょう。
最後に、AMPの記事(特にニュース)がイエロー・ジャーナリズムだと私の目に映る
理由を述べておきます。
アメリカでは動物の権利を主張する人々は、少なくとも毎週どこかでなんらかのデモ
を行っていますが、AMPのニュースに登場しません。
なぜなら、動物の権利推進者たちが行うデモの99%以上が平和的に行われるからです。
AMPは動物の権利運動家たちを悪者として描くことを目的としていますから、平和的な
デモのことはニュースにはせず、動物の権利を主張するものたちの揚げ足をとれること
だけをニュースにしてるわけです。
アメリカでは動物の権利という概念がある程度確立していて、ハリウッドの有名俳優
(キム・ベイシンガー、アリシア・シルヴァーストーン、、男性に人気のあるパメラ・
リー・アンダースンなど)や有名なテレビの司会者(若い女性に人気のトークショウ
司会者リッキー・レイクや、クイズ番組の司会者ボブ・バーカー、アメリカの関口ひろし
のようなものとお考えください)などが様々な場所で動物の権利を訴えているので、
AMPがこのような攻撃的なニュースを流しても一般人が動物の権利運動に多大なる反感を
もつことはまずないでしょう。
しかし、アメリカの動物の権利事情を知らない日本人が、へそ曲がりさんのHPを中立
なものだと勘違いしたままこのようなニュースを読むと、「あぁ、アメリカではみんな
動物の権利運動家たちをうとましく思っているのですね」、あるいは「動物の権利運動
家は過激なんですね」と誤解してしまうでしょう。
あなたは、そういうこともよくご存知のはずですが、それでもあなたはアメリカ事情に
ついて一言も触れず、なんのフォローもしておられない。
nyateteさんは、ARのFAQの訳に、アメリカの事情をフォローする解説をつけているが、
あなたにはこうした配慮がない。(もちろん、へそ曲がりさんは、そのような誤解を早
いうちから日本人に植え付けて、「21世紀にむけて、動物実験反対運動への武装を急ぐ
こと」に拍車をかけようとなさっているのだ、と、考えるのが妥当なのかもしれません。
しかし、へそ曲がりさんは、海外の学会にも出席なさって英語もお達者な国際人であら
れるのですから、本心から「一方的ではない情報を伝えたい」と思っておられるのであ
れば、”アメリカで動物の権利を推進する運動の99%以上は平和的なもので、そうい
うものはAMPのニュースには登場しません”という一般的な事実を書き添えてくださって
もよかったのではないでしょうか、という気がいたします。動物の権利運動に対するア
メリカと日本の差異を理解した上で、アメリカ事情をそのつど解説してくださるnyatete
さんの配慮や良識を、へそ曲がりさんにも見習っていただきたいものです)
このあたりにも、「一般の人々が一方的な情報に惑わされることなく、両方の意見あるい
は正しい事実を知って判断してほしいと思っている」というあなたの言葉がそらぞらしく
響いてしまう原因があるのでしょう。
この一言がなかったら、そしてあなたのHPが「動物実験に反対する人にもお役に立つ
情報」という偽りの看板を掲げていなかったら、つまり、あなたが正々堂々とHPのトップ
で本心を提示してくださっていたなら、私はあなたのHPを批判することは決してなかっ
たでしょう。
最後に、動物実験について関心を抱き始めた人々の多くが、できることならへそ曲がり
さんのHPを見る前に(最悪の場合でもへそ曲がりさんのHPを読んだ後にでも)私の
この書き込みを読んでくださることを祈っております。
へそ曲がり獣医さん - 00/09/07 15:00:42
ホームページアドレス:http://www1.webnik.ne.jp/~eimamura/
電子メールアドレス:eimamura@mail1.webnik.ne.jp
コメント:
Nyatete 様へ
そう、「Soylent Green」でした。思い出せずに、いらいらしていたところ、ありがとうございました。私は“気色”が悪くなって途中で出てきたような記憶があります。インターネットで確認しました。Soylent というのは soybean(大豆)と lentil(ソラマメ)とを混ぜたことを意味する商標だそうですが、食べた人が、ちょっと待てよ、Joe の味がするぜ。そんなはずはないと思うのですが。いちおう、皆さんのご参考に URL を記しておきます。
http://movies.yahoo.com/shop?d=hv&cf=info&id=1800119839
ところで、人工培養肉あるいは動物実験の代替法としての培養組織について、まだ十分にご理解頂けていないような気がします。それらはダイレクトに動物に苦痛を与えたり殺したりはしていないかもしれませんが、1段階あるいは数段階前で動物がその目的のために殺されているはずです。したがって、nyatete 様には、“気色”云々ではなく、ご自身の倫理の問題として、食べてほしくない。そして、私が言うのも変ですが、動物実験に反対されるなら、培養組織を用いた実験にも反対するべきです。
信念を持って活動されている方を尊敬します。しかし、AR 信奉者が由来を知らずに培養組織を用いた実験に賛成してみたり、お肌に良いからといって純ベジタリアンの方が動物性であることを知らずにコラーゲンを愛用されたりすることだけは、してほしくないと思います。(へそ曲がり獣医さんは培養肉は食べたくありませんが、培養組織の利用は動物実験における3Rの一環として推進しています。あしからず。)
nyatete - 00/09/07 07:55:19
コメント:
へそまがり獣医さんの言っておられる映画は多分、『ソイレント・グリーン』
でしょうね。観てはいませんが。
「人工培養肉」については今はまだ「可能性もある」という段階なので
(ですよね?)あまり議論してもしょうがないんじゃないかと思います。
ただ、なによりも問題なのは「苦痛」であるはずだし、苦痛を感じる主体が
なければ、倫理的問題は生じないのではないかと思います。なんか、植物はどう
なんだという議論と似てくるかもしれませんが。
私自身は仮に、人工培養肉が市場に出回る様になっても食べないと思いますが、
それは倫理的理由というより、「何となく気色悪い」し、肉を食べたいという
欲求自体が、肉を食べるのをやめてからはほとんどなくなってしまったといった
理由です。
ただ、やっぱり、へそまがり獣医さんが
>ある人は野菜のてんぷらに満足し、ある人は肉を食べて
>生かされていると感謝する。なんと平和ではありませんか。
と言われるのには、ひっかかります。
一生を監禁状態の中で過ごし、殺されていく動物にとっては、今の状態は
「平和」などと言えるものではないんじゃないでしょうか。
へそ曲がり獣医さん - 00/09/06 10:44:01
ホームページアドレス:http://www1.webnik.ne.jp/~eimamura/
電子メールアドレス:eimamura@mail1.webnik.ne.jp
コメント:
あんや 様
AMP(医学の進歩を求めるアメリカ人達) ホームページの訳抜けをご指摘いただき、ありがとうございました。早速、追加訂正しました。読者に誤解を与えないため、誤訳等もありましたら、ぜひご指導ください。
ところで、私の立場はご理解いただいているようですが、あんや 様はいったい「動物実験絶対反対派」ですか?それとも「条件付賛成派」(英国式許可制)ですか?あるいは化粧品などから禁止していく「段階的禁止派」ですか?
動物実験をする人たちを“盗人”呼ばわりしておられるころをみると、「動物実験絶対反対派」のようですし、イギリス式よりもアメリカ式の方が好きだという私の意見に反発されたところをみると、イギリスのように“盗人?”を“ライセンス制”にしたがっておられるようにも受け取れます。どちらでもなく“できることから”とお答えになりそうな気もしています。
あんどう - 00/09/05 17:29:23
ホームページアドレス:http://www.os.rim.or.jp/~nature/
電子メールアドレス:nature@os.rim.or.jp
コメント:
nyateteさま、へそ曲がり獣医さま
技術的な詳細は知りませんが、動物(もちろん人間以外)の一部を犠牲にせずには人工培養肉は製造できないのは想像がついていました。 ただ、肉食否定派としては、細胞レベル(?)の動物の犠牲(死を伴わない犠牲)ならば許容範囲なのかなとか、ちょっと尋ねてみたくなったのです。
食用人工培養肉の是非について、自分の中で答えが出ないままだったので。
私も、人間原料の人工肉は食べたくありません。
エコロジー的に良いのではと書いたのは、あくまでも、天寿をまっとうした場合、の話で、冗談半分です。 そんな時代は見たくありません。
私は火葬より、土を肥やし、微生物に分解される土葬が好きです。
交通事故かライオンよりも、天寿をまっとうしたいです。
愚問ばかりで申しわけ有りませんでした。
あんや - 00/09/05 16:44:37
コメント:
大貫麻理 様
食肉用の動物のことと動物実験の動物のことを一緒に語ることが
”知能程度が低い”とおっしゃるのですね?
あなたは、日本やアメリカで行われている工場的家畜制度の現状を
ご存知なのでしょうか?
私も7月10日の投稿の一部で触れておりますので、是非読んでみて
ください。
三一新書から出版されている「動物に何が起きているか」(平澤正夫著)
もお読みになってはいかがでしょうか?
工場的家畜制度の実態を知れば、あなたのような知能レベルの高い方、
あるいは、この掲示板での論争を知能レベルが低いと決めつけるほどの
自信を持っていらっしゃる方でしたら、工場的家畜制度が動物実験と同等
の動物虐待であることを認識する能力や感性をきっと持ち合わせていらっ
しゃることでしょう。
ここに投稿していらっしゃる方々を批判なさる前に、まず工場的家畜制度
に関するご自分の知識を深めていただけることを心からお祈りしております。
凪月昂子様
動物の肉を食べないことによって、アフリカやインドの飢餓が防げる、と
いう統計的、”科学的”な事実をご存知でしょうか?
後進国の人間という動物の生きる権利も認めてくださるのであれば、また
家畜という動物が虐待を受けずに暮らす権利も認めてくださるのであれば
肉食や乳製品摂取を正当化することはきわめて困難ではないでしょうか?
生物は全て他者の犠牲によって生きている、ということをそのまま認めて
しまわずに、他者の犠牲をできる限り軽減しようとする能力や、他者への
思いやりの心を持っているのが人間なのではないでしょうか?
へそ曲がり様
私は、たまたま子供の頃日本で育ったというだけの人間ですので、決して
日本語への翻訳に自信があるわけではございませんが、あなたの翻訳には
疑問を感じざるを得ない部分があります。
放生 animal liberation の解釈は、あまりにも滑稽なので、きっと笑い
をとりたくてわざと誤解しているふりをなさっておられるのだろう、とつと
めて良心的に解釈させていただきますが、たとえば、PETAのファイルから
(2000年5月30日)のジョージ・クルーニーの訳はいかがなものでしょうか?
オリジナルの英文は、
GEORGE CLOONEY is shaking his head over his encounter with PETA.
During the filming of his upcoming movie The Perfect Storm, the crew
was filming on a replica of the fishing boat that is the focus of the
story. "These people came down to the dock to protest the fact that we
were killing fish," he told a reporter. "We were like, they're
rubber, you dumb a--!"
となっていますが、あなたの翻訳は、
「GEORGE CLOONEY はPETA と出会って頭を振る。彼のやがて公開される映画
The Perfect Storm の撮影中に、スタッフがその物語の中心である漁船の複製を
撮影中であった。“連中がドックへやってきて、我々が魚を殺していることに抗議
すると言った”と彼はリポーターに語った。」
としか書いていなくて、一番大切な最後の部分、「それで僕たちは、これはゴム
製の魚だぜ、バカ言ってるな--!って感じだった」が抜け落ちている。
The Perfect Stormのオフィシャル・サイトにも書いてありますが、アメリカで
は映画のために動物を殺したり虐待することはまずないので、この映画の製作者
たちは魚のモデルをいくつも作って、魚を殺すシーンを撮影したのです。
PETAがそれを知らずに本物の魚を殺していると勘違いして抗議を行ったこと自体
は確かに浅はかだったでしょう。
しかし、あなたの翻訳を読んだ限りでは、あたかもジョージ・クルーニーが魚殺し
に反対するPETAを小馬鹿にしていた、また、この映画のために実際に魚が殺された
ことをアメリカ人が平然と容認している、としか思えません。
あなたが、最後の翻訳をされなかった理由が、dumb a--の意味が分からなかった
(つまり、あなたの英語の理解度が低かった)せいだ、あるいは、単に翻訳する
のを忘れてしまったから、と信じたいのですが、あなたのホームページ全体の印象
から、あなたはわざとこの部分を訳さずにおいて、日本における動物の権利主張者
たちへの反感を煽ろうとしている、という見方もできます。
あなたは動物実験許可制に関し、
「アメリカのIACUC(所内動物実験委員会)方式のほうが好きです。」とおっしゃる。
ごもっともなご意見です。これは、ループホールだらけのざる法で、日本語的に言うと
盗人に十手を預けているようなものですから、動物実験擁護者にとってはありがたい
方式でしょう。
アメリカではEPAまでもが率先して無意味な動物実験をしていますから、動物実験擁
護者にはアメリカと日本は天国のような国でしょう。
へそ曲がり獣医さん - 00/09/05 12:08:35
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きょん 様
「ある人は野菜のてんぷらに満足し、ある人は肉を食べて生かされていると感謝する。」 どちらがよいかと真面目に議論される、そして、どちらを選択するのも究極は個人の自由。 そんな“平和な”時代に生きていられることを、本当に、幸せに思っています。(また「へそ曲がりさん世代」(Appleさんの名付け)の発想としかられるかもしれませんが。)
あんどう 様
人工培養肉は、動物を犠牲にせずには製造できないと書いたつもりですが。したがって、nyatete 様に質問するまでもないと思います。
いくらエコロジー的によくても、私は人間を原料とした人工肉は食べたくありません。エコロジー的に悪くとも寿命一杯に生きたいし、火葬にもしてほしい。
交通事故死かライオンに食われるかの二者択一もしたくありません。どちらも、絶対に嫌です。
あんどう - 00/09/04 20:24:51
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nyateteさま
人工培養肉が良いと思われるのは、動物が犠牲になっていないからですね?
では、もし、一般に流通するようになったら、nyateteさま、人工培養肉、召し上がりますか?
へそ曲がり獣医さま、
燃やしちゃうよりは、食べるほうがエコロジーかも。
私は、交通事故死より、トラか、ライオンに食べられたいと言ったら、変人扱いされました。 鉄の塊にぶつかられて、他人(運転手)の人生を狂わせるより、大好きな猫科大型動物の飢えを癒せるほうが、私は幸せです。
きょん - 00/09/04 16:11:01
コメント:
<pre>
へそまがり獣医さんへ。
明らかな誤認ではないのですが、これまでの発言でもちょっとひっかかる表現が見受けら
れるので今回はコメントを。
>ある人は野菜のてんぷらに満足し、ある人は肉を食べて生かされていると感謝する。
>なんと平和ではありませんか。
「日本において多くの人が上記両者に当てはまらない」ということを考慮すると
最後の「平和」という言葉に虚さがあります。ベジタリアンの少なさと先進国でのゴミ
問題の象徴でもある莫大な残飯が両者の少なさを物語っているでしょう。
私の言わんとする事は何も重箱の隅をつつく事ではなく、このような結論めいた内容を
如何に表現するかで人々に伝わる内容が大きく変わるということです。
例として「生き物は犠牲を伴うもの。よって感謝し食すれば問題ない」という考え方は
確かに筋が通っているし、それそのものに対する反論は少ないでしょう。
しかしながら、一般的には、この考えは単に都合の良い言い訳として利用されがちです。
多くの人はそんなにまじめに動物関係の事を考えて生活をしてはいないでしょう。ですから、この考え方によって、工業化家畜や環境破壊といった問題点からは注意をそらされ、単に「肉食仕方なし」という結論だけを受け取りがちかと思います。
聡明な方だとお見受けしますので、これ以上の具体的な指摘は必要ないかと思いますが、
今の表現スタイルが(ともすると、動物関係の問題に対するへそまがり獣医さんのアプローチの仕方そのものに根差しているのかもしれませんが)、nyatteさんに「偽善」というきつい言葉を投げかけさせたのではないかと思われます。
</pre>
へそ曲がり獣医さん - 00/09/03 11:22:33
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あんどう 様、nyatete様
人工培養肉について
こんなSF映画を見たことがあります。人類の最後を思わせる荒廃したニューヨークの市街。生産任務を終えた老人達はホスピスみたいな施設へ送られる。映像と音楽でバーチャル天国を体験しながら安楽死させられる。屍体は隣接の工場へベルトコンベアで送られ、タンクの中で溶解される。溶解液の培養後、カロリーメイトみたいな固形食が包装されて出荷されていく。若い人たちがそれを食べている。(その後は忘れました。)
人間のリサイクル利用です。野菜も家畜もなさそうでした。人工培養肉という言葉を聞いたとたん、ゾッとしたものを感じたのは、脳の片隅にこの映画があったからかもしれません。
心臓のような複雑な臓器の培養は無理ですが、肝細胞、皮膚の細胞、筋肉の細胞といった単一細胞の培養は可能です。細胞の集合を組織といいます。培養組織が動物実験の代替法として期待されていますが、原料としてウシ胎仔血清など多くの動物由来のものが使われていることは案外知られていません。映画では原料として人間が使われましたが、動物の細胞を培養するには、その動物の血液に似た栄養源が必要です。決して化学肥料のようなものから製造できるわけではありません。
私は、ベジタリアンの方にも、肉食派の方にも人工培養肉はお奨めできません。それは人間しか食うものがなくなったときの「まやかし」の食い物です。ある人は野菜のてんぷらに満足し、ある人は肉を食べて生かされていると感謝する。なんと平和ではありませんか。(動物実験を補助するものとしての培養組織の利用は否定しません。拙著「へそ曲がり獣医さんの動物福祉論」の「代替法」の章を参照。)
nyatete - 00/09/01 07:43:51
コメント:
もし可能であるのなら、人工培養肉は良いと思います。
この問題は案外、そういう形で解決するのではないかという気もします。
もし、コストとして人工培養肉の方が家畜よりも安上がりになる様になれば
倫理の問題をぬきにしても、そちらが主体となっていくのかもしれませんね。
あんどう - 00/08/31 21:33:25
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肉を食べる事に批判をなさるのは、動物が犠牲になっているからですよね?
では、人工培養肉でしたら、どうでしょうか。
細胞から培養するタイプの肉です。
人工臓器が培養できる技術がすでに、できつつありますから、(できているのかな?)
将来的には可能でしょう。
みけ - 00/08/31 07:49:43
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コメント:
前回のも含めて、ムッチーさんの投稿読むとなんだか心が温かくなります。(^^)
こういう伝えかたができるといいなあ。わたしも見習わなくちゃ。
内容ないですが、それだけ言いたかったので。
ムッチー - 00/08/29 07:07:26
コメント:
感謝して精一杯生きれば、肉食べてもいいじゃん。というのはおかしいと思います。
もちろん、食べてる人には何ら罪はありません。文化として根付いているのですから。
でも、だからといって、そのままでは、進歩がないと思うんだよー。
犠牲の構造があるから、そのままでいいとは思えないんだよ。たとえ、人間がみなベジになっても、動物は、肉を食べて、野生で生きていくでしょう。そこまで、人間は関与できないものね。でも、だから、人間も動物のようでいてもいいんだよ。とは思わないんだよ。
避けれるものは全力で避ける。たとえ、全ては変わらなくても自分は選ぶ能力があるんだから、選んで生きる。それが、人間のいいとこなんじゃないかなー。
わたしは、肉屋さんも、皮職人も何も悪いことはしてない善良な人々だと思うよ。
でもね。それは、文化だから選択の余地もなく受け継いだからでしょ。
でも、もしも、幸運にも、ベジのすばらしさ、に気づいたなら、あきらめないで、
ベジタリアンに、一人でもなるべきなんじゃないかなー。たとえ、一人でもね。
それが、世の光になるんじゃないかな。自然の摂理を変えられないにしても、人は自分の食べるものを選べる。それは事実だもん。たとえ、一頭の豚さんでも、これ以上の犠牲は防げるなら、それは意義のあることだと思うんだよ。
凪月昂子 - 00/08/28 13:17:15
電子メールアドレス:h1200071@iwate-u.ac.jp
コメント:
動物の権利を考えるにあたって、肉を食べる食べないは、
重要なことには思えません。動物や植物、人間だけでなく
生物はすべて他者の犠牲によって生きています。動物であ
れ植物であれ、その犠牲の分、私達は精一杯生きていけば
いいのだと私は考えます。他者の死を無駄にするようなこ
とをせずに、自分自身なりに生きていくことが大切だと考
えます。それは、人間同士の臓器移植にも当てはまること
です。
nyatete - 00/08/27 11:59:21
コメント:
>ぶるー様
こんにちは。どうやら無事、改行はきいてるみたいです。
野菜てんぷら、いいですねえ。ベジタリアン料理の王道ですね。
納豆てんぷらも美味しそうだけどな。私は関西出身ですが。。
ぶるー - 00/08/27 02:12:23
コメント:
わーい7000ヒット(≧∇≦)/!!
改行ができるようになったのですね。
それはたいへん読みやすいしありがたいです。
今日はオール野菜てんぷらを作りました。
はす、にんじん、ごぼう、たまねぎ、えんどう豆、
ピーマン、かぼちゃ、なす、納豆(これは失敗っ)。。
野菜をころもつけて揚げるだけなのに、
あ〜なんでこんなに美味しいんだろう(^〜^)モグモグ
ちなみに私は塩で食します。
nyatete - 00/08/26 08:09:40
コメント:
また、一度クリアさせていただきます。
今回は設定を変えたので、改行がきく様になっている予定なんですが、
どうでしょうか(逆にhtmlのタグは使えないはずです)
だから、ここからリンクも直接いれられなくなってしましましたが
あとで直しときます(何のこっっちゃ、と思う方も多いでしょうが
気になさらないで下さい)
下記が一つ前へのリンクです。
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