キョーコ - 00/10/19 06:05:22
ホームページアドレス:http://www.geocities.co.jp/AnimalPark/9232/index.html
電子メールアドレス:kyoko-ringo@excite.co.jp
コメント:
むうさんの意見に同感。
なんか結局、実験者のイメージ悪くして
帰っていっただけのように思うんですけど。^^;
むう - 00/10/18 07:17:18
コメント:
意味不明(建設的でない)な超長文を書きまくる、
人の話しを聞かない(これが1番問題)、
批判されると逆ギレして、またもや意味不明(建設的でない)な超長文を書きまく
る、
これ世間では嵐といいますよ。もし自覚がないならもっと問題で、まず、場の雰囲気
を読めるようになった方がいいんじゃないかなー。管理人さんがやさしいからって、
人の掲示板だからって、ネットで顔が見えないからって、何してもいいわけはないで
しょう。掲示板の無駄遣い、よりも、あんやさんのともだちの貴重な時間の無駄遣い
になるから、もういいよ。
なぎさ - 00/10/16 23:35:03
コメント:
管理人様、皆様こんんちは。いつもここのBBSを拝見させて戴いていますが、
大変有意義で楽しませて戴いております。
ところで、最近の動物の権利派と反動物の権利派の議論についてですが、どうにも
複雑になりすぎて分りにくいように感じます(長々文とか極めて専門的な話とか)。
別に誰が悪いという訳ではないのですが、もう少し分りやすい、問題の原点に触れる
議論を望みます(^^;
さて、動物実験の是非については、大きくは争点は2つしかないと思うのです。
1つは、動物実験が行われている分野の化学品の実験……人間やその他生物への
安全確認や医薬品・農薬などの効果の確認……そのものが、そもそも必要かどうか。
・様々な工業製品で使う化学品(建材・電子部品・包装材料・その他工業原料)
・化粧品 ・食品添加物 ・医薬品 ・農薬
2つ目は、安全性や効果の確認はどうしても、動物実験でないと不可能なのか?
他に代替方法はないのか?
1つ目については、ある程度減らせるかもしれません。
例えば、化粧品なんかはなくても人は生きていけますし。
医農薬や食品添加物なんかは、これは議論の余地がありそうです。でも、
ある程度は減らせそうです。
で、様々な工業製品についてですが、これは実は一番やっかいかもしれません。
なぜなら、現代の工業社会の発展はまさに、新規化学物質の開発の歴史であり、
新規の物質は安全性について、必ず確認する必要があるからです。
確認できなければ、怖くて使うことは出来ません。
(なお、日常生活ではそんなに危険な化学品…劇毒物は使わないと思いますが、
それを扱う開発研究者や工場の作業員の安全のためには、安全性の確認は絶対
必要)
また、こんなに新規の化学物質をどんどん開発して増やして行くことに問題はないのか?
それらのリスクはどのように検討し、管理するのか?
安全確認試験の必要性の有無については、このような観点からも見ていくことも
必要かもしれません。
いずれにせよ、1つ目の問題は非常に重要です。実験そのものが必要でなければ
2つ目の問題は検討する必要がなくなるのですから。
次に2つ目についてですが、これは、まさに技術的な問題です。
また、どの程度安全性についての知見が曖昧でもあえてその化学品を使っていくか
という安全性とリスクのバランスの問題でもあるでしょう。
この技術的問題の詳細については、専門家でないのでなんとも分りませんが、
実際に動物実験の代替法で安全性の確認をして市場に出し、今もって
問題が起こっていない新規化学物質や化学製品があれば、動物の権利派の方には
実例をあげて欲しいし、逆に動物実験やむなし派は、代替方法の失敗例があれば
提示して欲しい。ただ、可能と言われてる、いや代替法では使い物にならないで
は、説得力に乏しいように感じます。
BODY SHOPなどの動物実験を行わない化粧品で、事故が本当に
ないのか?それとも愛用者はなんともないのか?
余談ですが、実際、工業化学品の世界では、安全性についてあいまいなもの
だらけです。MSDS(製品安全データシート)を見ても、「知見なし」だらけで、
せいぜいLD50(半数致死量…ラットやマウスに無理やりその物質を食べさせて、
その半数が死ぬ致死量)くらいしか載っていないものが結構あるのです。
それでも、バタバタ人が倒れるようなことは聞いたことはありませんが、
ある意味人体実験をしながら開発製造してるようなものです。
結局、あまりにも次々と新規化学物質が作られる現状で、じっくりと安全試験をする
時間や費用がないのでしょう。
…動物実験の是非の問題点は、だいたいことあたりだと思うのですが如何でしょう?
私は議論に参加できるほどの知識も経験もありませんが、
ここのBBSが動物実験を減らすための建設的な意見の交換の場になることを
願ってやみません。
きょん - 00/10/16 18:21:22
コメント:
あまし本筋から逸脱したくないんで一点だけ。
おかばんごさん、歩み寄れませんかぁ〜。
ロザリオさんもおっしゃっているように何とか警戒感も薄れてきているようですし。
くり返しになりますが、ARサイドも「医療由来の動物実験の正当性にじょうじた無秩序な
動物実験」という特に過去において、しかし改善はされつつも現在においてもひきずって
いるこの図式に神経質になっているので、この傾向を感じさせるおかばんごさんの発言に
対して多少過敏に対応していたものの、その警戒感が徐々に薄れつつあるかと思います。
(おかばんごさんも無駄な動物実験を率直に認めておられるし)。
でもって、おかばんごさん自体も「ARは0,1の議論しかできない現実性のない輩」とい
う先入観をちょと払拭してもうちょっと柔軟に対応できませんでしょうか。まぁ、あんや
の友達さんの口調(っていうんかしらこの場合)にカチンとなっちゃったのは仕方ないと
は思うのですが、ここは仕切り直ししていただけたらと*。
*とりあえずあんやの友達さんリクエストの蛋白質の件だけは答えていただくとしても、他
の点は反論されてもまわりもわかりにくでしょうし、建設的会話という視点を思いっきし
意識していただかないとやるべきじゃないとも思いますが如何なものでしょうか。
んで、頭に入れておいていただきたい点として。
ここを除いているARサイドの人も当然画一化はできないでしょう。
一つに動物実験従事者を悪魔化している人もある程度は存在するでしょう。まず、この問
題にぶつかったばかりの人は特にそうなりがちでしょう。ユダヤ人虐殺を見てナチを「悪
魔化」する人の方がヒトの潜在的に宿る残忍性を畏怖する人より多いでしょうから。
そして、次に主流だと思うのですが、ある程度この問題に接している方は先の「医療にお
ける動物実験の正当性が動物実験天国につながる」という意識が強くなっているというこ
とです。これは実験反対サイドで何かしらの行動をおこしてみないと実感しにくいので
ピンとこないかもしれませんが、今回のすれ違いの最大の要因と思いますから、実感は
できずとも是非理解して欲しく思います。
更に、ARの多くの人は動物実験絶対反対でしょう。が、同時に現実問題それが非常に困難
なのも承知で3Rのような次善策を評価はしていますが、ここでも内輪ですすめる3Rでは
その進度が鈍いという事に対し警戒しているのも確かです。
このような背景を認識していただいた上で、どういった動物実験削減の解決策を持ってい
らっしゃるのか、或いは悩んでいらっしゃるのかを徐々に御提示いただけたらと思います。
ロザリオ - 00/10/16 15:02:13
コメント:
あんやの友達さんのカキコを読んでほっとしました。
あんやのともだち - 00/10/16 11:22:58
コメント:
おかばんごさん、
ディベートに関する書き込みはおやじさんへのもので、僕はあなたと
ディベートをするつもりは全然ありません。僕の書き込み、ちゃんと読んでくれれば、
ディベートに関する発言が明らかにおやじさんに向けられているものだということが
分かるはずです。
ひとの書き込みはちゃんと読んでほしいなぁ。
それこそ最低限の礼儀でしょう?
あなたの意見に対する僕の書き込みは”さて、おかばんごさん”で始まっていて、
”さて”という「別の話題を提示するときに使う接続詞」を使ってるんだけどなぁ...
おかばんごさんに対する書き込みは、
動物実験に関してどっちつかずの人が動物実験擁護派の煙幕(LTCMの例とか)に
ひっかからないように布石を置く、というつもりでしました。
もちろん、動物の命ということを題材にディベートをゲーム感覚でやるつもりなんて
僕にはこれっぽっちもないですよ。
でも、おかばんごさんが”ディベート風に答える”と書いてきたので、もう一度書かせて
もらいますが、もしマジで”ディベート”をしたいなら、LDディベートかクロス・イグザムだけ
でもいいですから、ディベートの基本を身につけてからにしてもらえませんか?
そうしないと、本当に疲れてしまうんですよ。他のみんなにもめいわくなだけです。
掲示板の無駄遣いですよね。
ディベートの基本の基本のそのまた基本ですけど、
「最初に肯定派として意見を述べたもの(この場合は、動物実験肯定派の意見を
述べているおかばんごさん)にburden of proof(自分の意見が正しいと立証する
責務)があり、反対派は肯定派の意見を突き崩すだけでいいんですよ。それに
ディベートの中でもmock trialなどでは、反対派はジャッジの心の中にreasonable doubt
を植え付けるだけでいい」
っていうルールがあるんですよ。
だから、もちろん、おかばんごさんがおっしゃるところの”意地悪な質問”にも答える必要は
反対派の僕にはさらさらないわけだし、本当のディベート大会なら、そういう質問をするチャンスも
あなたには与えられません。
でも、僕はあなたとディベートをやってるつもりはないですから、あなたの質問に
答えられるだけお答えしたい。
>問い。「計算機科学たる、Protein Foldingの問題において、
>現在、何残基くらいの(分子量にして何kDaくらいの)タンパク質または
>ペプチドについて、解けているのですか」
何キロダルトンか答える前に、原子いくつ分のシミュレイションが可能ならコンピュータ
シミュレイションが使える、ということになるのか、あなたの意見を聞かせてください。
分子量というのは、たぶん単なる書き間違いだと思うけど、念のため。キーは分子じゃなくて
原子の数ですよね。
>>人体組織は”もの”だが政治経済や投資は人間の欲やエゴや心理という
>>metaphysical な部分が
>>関わってくるから、単に物理や数学だけで片づけられる範疇にはないでしょう?
>生命=”もの”感ですが、上の問いと関連して、
>現在の生物学で、
>生体内を分子機械の総体として扱うことができるか、お考え下さい。
僕は”生命” life が”もの”とは言ってません。lifeという言い方をすると、そこには
もっと哲学的な意味も含まれてくるだろうから。
祈りや信仰の力とかmindの力などが加わらない純粋な意味での人体組織は物理化学の範疇
です。
そのうち祈りや信仰やmindの力もコンピュータでシミュレイトできる日も
来るでしょうが、今のところは、ってことです。
>Protein Foldingの問題が解けないと、分子機械の一構成要素たる
>タンパク質の構造は、実験して実測定しないとわからない。
>この問題においても、科学は答えを出せていない。
動物実験に頼っていて、こっちを最重要課題として取り組んでいないからでしょう?
>究極、生物学の行き着くところ(のひとつ)は、分子機械論ですが、
>残念ながら、至っていない。
ditto
>(注)
>という、背景があっての意地悪い質問です。
>かりに、この問いに答えて頂けたとしても、次には、
>今の生物学者が知りたい(つまりわかっていない)ことを、
>わたしは次に質問すれば、いいだけのことですから。
これは、”意地悪い質問”じゃなくて、科学者の口から出たとはとても思えない
非建設的で不毛な意見と呼ぶべきでは?
どんなことをしてでもケンカに勝ちたい子供じゃあるまいし。
>>仮に代替法としてのコンピュータ・シミュレイションが失敗
>>しても、その失敗のマージンが動物実験が失敗した例のマージンより大きいと
>>あなたに言えるんですか?
>(注)議論のテクニックとしてなら、意地悪く、
>じゃあ、あなたには言えるのかな、と質問する手もあるなあ。
冒頭で説明したとおり、本物のディベートでは、そういう手はないです。
>>>生命科学分野からすれば、FAQ80に挙げられていることは、
>>>代替法としては、使い物になりません。
>>そんなことないはずですよ。ま、日本じゃそう教わってるのかもしれないけどね
>こんないいかた、全然、議論のテクとして利きませんよ。
僕が具体例を挙げてないから、”議論のテクとして利かない”と言ってるわけですよね?
具体例は既に過去ログで挙げられているから、重複を避けるためにわざわざ再度書かなかった
というだけですよ。
>「日本じゃ」という部分。
>アメリカでは違う、といいたいのでしょうけど。
アメリカでは動物実験に関する考え方が少なくとも日本よりは進んでるから、代替法に
関してもっと積極的に取り組んでる人間が多いですし、少なくともNYやカリフォルニア
などの都会の学校では小学校からコンピュータを使ってるからコンピュータに対する疑心
が日本人の研究者より全然少ない、ってことは言えます。
代替法に関してnegativeな教わり方をしている学生が社会に出て動物実験者になれば
あなたのような考え方になるのは、仕方ないことでしょう。
動物実験反対者を absolute negativismと決めつける思考回路は、こういう日本の教育
にも問題があるんじゃないかな。
日本じゃ獣医学科でも医学部でも未だに解剖をしてるし(アメリカではどんどん学生が
イニシアティヴをとってコンピュータ・シミュレイションに換えられてます)、動物の権利に
ついて教えてないし、僕の知人で東大の医学部を卒業した小児科医さえもveganが
不健康だと決めつけてくれるから、いったい日本じゃどういう教育を受けてるんだ、って
思ってしまうわけなんだなぁ。
>二つ目の返し方。「教わってる」という部分。
>これは、ちょっと揚げ足気味申し訳ないとも思うけど、
おっしゃる通りですね。揚げ足取り以外のなにものでもないです。疲れるなぁ!
>あんやのともだちさんはディベートの達人だから、ここを攻めますけど。
僕はディベートの達人なんかじゃないですよ。アメリカのハイスクールに行った人間は
イヤでもディベートをしなきゃならない場面にぶち当たってしまう、というだけのこと。
それに、以下のあなたの意見はディベート的な攻め方じゃないですよ。
>自立した研究者(だけじゃなく職業人全般、もっというと社会人)が、
>こんなシビアな問題を「教わる」のかなー。
教わったこと、あるいは教わらなかったことの結果って、深層心理の中に残ってるものなんですよ。
現に動物の権利という思想やコンピュータの可能性を子供の頃から教わっていないあなたは、
動物実験反対者のことをabsolute negativismという言葉で吐き捨てているし、あなたの思想体系
そのものが”動物実験は必要である”ということが基盤になっているのは、あなたがそう教育(洗脳j)
をされたせいであろう、と、僕はあなたの心理分析をしているわけです。
>「ディベート」といい、「教わる」といい、なんだか学生さんみたい。
僕は1セメスターだけ休んでいる学生で、以前の僕の書き込みを見れば僕の年齢だって逆算でき
ると思うけど、だからなんなんですか?
>自立した研究者は、「学ぶ」「判断する」「取り入れる」んじゃない??
>それこそ、自己責任でね。
学生だって子供だって自己責任で学び、判断し、取り入れますよ。
日本的な年功序列の考えはイヤだなぁ。古いですよー。
>注)万が一、と、おっしゃっているからには、
>あんやのともだちさん自身は、「今すぐ、全面的に」とは、
>お考えになっていないのかもしれませんね。
今すぐ全面的に動物実験をやめればコンピュータ・シミュレイションの開発に拍車がかかって
結果的により多くの人の命をより早く救えるだろう、と僕は考えてます。
>わたしの倫理観は19世紀なのかもしれない、っていっているじゃないですか。
>その上で、
>20世紀のヒトが、19世紀のヒトに「論争」して「勝とう」としてどうするの??
>するべきことは、啓蒙であり、説得でないの??
>しかし、問題は、
>「倫理」だけが20世紀なのではない、
>「倫理」だけで現在の社会が成り立っているわけではない、
>ということです。
>倫理的正しさ「だけ」では、社会を変えてゆく力にはならないことは、
>おわかりのはずです。
>まず、こういった「実効性」の問題を提起します。
あなたは、なにがなんでも動物実験反対派は倫理のみで反対している、ってところに
話を持っていきたいんですねえ。
違うんだけどなぁ。過去ログ、ちゃんと全部読みましたか?
>たしかに、対案を示す必要はないけれど、
>「実効性」について考えると、社会を変えてゆくためには、
>例えば、説得力をもった「ロードマップ」といったものを提示する必要はあるでしょ。
提示してるじゃないですかあ。
僕自身は今すぐ動物実験という”代替法”をなくして、コンピュータ・シミュレイションに
全力投球したほうが結果的に早く病気をなくせると確信してるけど、コンピュータに対する
知識を大学で習ってない人の世代が現役でいる限りは、コンピュータ・シミュレイションで
全てできるようになるまでどうしても動物実験をしたいと思ってる人が特に日本には圧倒的に
多いわけだから、動物実験をビデオつきで公開しながらすれば?って書いたでしょう?
そうすりゃ、大幅な疾病予防にもなるわけだから。
ま、とにかく、ディベートと揚げ足取りの区別がついていない人とはディベートは
成り立たないし、僕ははなっからおかばんごさんとディベートをするつもりはないって
こと、分かって欲しいなあ。
あなたと話せば話すほど、あなたの世代の人達に関してはもう諦めるしかないっていう部分が
色濃くなってきてとても残念です。
とりあえず、何キロダルトンかに関してはお答えしたいから、アトムの数量がどれだけプロセス
できればあなたの分野でfeasibleと言えるのか教えてください。
ロザリオ - 00/10/16 08:28:16
コメント:
おかばんこさんも悪い人ではないんだけどね。はー。難しくて途中でとばして読んじゃった。また、読まなきゃ。でも、意味がわからない。
おかばんご - 00/10/15 16:10:52
コメント:
今週は忙しくって、コメントが遅れました。
もちろん、みなさんからすると招かざる客だとは思うので、
これ以上は致しませんが。
なお、このコメントは、
あんやのともだちさんの[00/10/10 08:55:15]発言までしか
拝見せずに書いたものですので、ご容赦ください。
ある意味で、わたしは、論客たる「あんやのともだち」さんのご登場を
お待ちしておりました。
それまでは、情緒的な側面を書いておりましたが、
今回は、まず、あんやのともだちさんのレシーブにお返ししましょう。
それにしても、「ディベート」...ですか。
すべきことは「ディベート」なのですか。
例えば、立場の異なるアメリカと日本がするものは、
「ディベート」なのですか??
というのが、今回の主題のひとつです。
この問いについては、最後の最後にふれます。
わたしは、「ディベート」するつもりはありませんでしたが、
でもまあ始めに、あんやのともだちさんの発言には、ディベート風に返します。
<ここから、ディベート風>
---------------------
>代替法としてのコンピュータ利用を否定したいあなたは、一般人の目を引くために
>そういう人の中の動物実験賛成者は、「だからやっぱりコンピュータはあてにならな
>い」と言いたがる。
ふむ、では、そこは撤回しましょう。で、
>現在のシミュレーション技術が、生命の複雑さを解き明かし、
>動物実験の代換えをつとめてくれるなんて、残念ながら無理です。
> 将来において、シミュレーション技術の可能性は認めます。
> バイオインフォーマティックスは、21世紀のコア技術になるでしょう。
([おかばんご - 00/10/08 22:17:42]発言)
という主張が変わると思いますか。
では、バイオっぽい例では...、
そうだなあ、あんやさんの[00/09/10 21:25:48]発言で
コンピュータ科学者がイニシアティブを採っているいくつか例
(これは、その通りだと思います。)
を挙げておられたので、そのうちのひとつから。
問い。「計算機科学たる、Protein Foldingの問題において、
現在、何残基くらいの(分子量にして何kDaくらいの)タンパク質または
ペプチドについて、解けているのですか」
>人体組織は”もの”だが政治経済や投資は人間の欲やエゴや心理という
>metaphysical な部分が
>関わってくるから、単に物理や数学だけで片づけられる範疇にはないでしょう?
生命=”もの”感ですが、上の問いと関連して、
現在の生物学で、
生体内を分子機械の総体として扱うことができるか、お考え下さい。
(注)
補足しておくと、生命のセントラルドグマというのは、
DNAに記述された遺伝情報に基づき、20種類のアミノ酸が遺伝情報の配列順に
並べ、(酵素といった機能を発揮する)タンパク質が形作られる。
というものですが、Protein Foldingというのは、
「じゃあ、各種アミノ酸が順番につながったタンパク質の「鎖」が、
どうやって、酵素反応といった機能を発揮できるような高次構造に
折り畳まれる(Folding)か」
という問題です。
Protein Foldingの問題が解けないと、分子機械の一構成要素たる
タンパク質の構造は、実験して実測定しないとわからない。
この問題においても、科学は答えを出せていない。
究極、生物学の行き着くところ(のひとつ)は、分子機械論ですが、
残念ながら、至っていない。
(注)
という、背景があっての意地悪い質問です。
かりに、この問いに答えて頂けたとしても、次には、
今の生物学者が知りたい(つまりわかっていない)ことを、
わたしは次に質問すれば、いいだけのことですから。
>いくら余談だとは言っても政治経済の話を持ち出すことが、
>非論理的なエセ比較論であることがお分かりのはずだ。
とおっしゃるけども、
(わたしが出した例がまずかったことは、全く不徳の致すところだけど)
いくら、議論のためといっても、
じゃあ、こんな専門的な話しに進めてゆくのがお望みですか??
>>「もし、シミュレーションを失敗したら、
>>医薬品の場合、薬害の可能性がきわめて高くなる、ということを
>>意味していますよね。
>>ヒトの命に関わる非常にクリティカルな事柄の場合、
>>失敗は許されないんじゃないんですか。」
>仮に代替法としてのコンピュータ・シミュレイションが失敗
>しても、その失敗のマージンが動物実験が失敗した例のマージンより大きいと
>あなたに言えるんですか?
何度も表明しているとおり、「わたしたちにはいえません」。
だからこそ、
>「医薬品の安全性を100%保証することは、現在の科学水準では不可能」
> (それだけ、生命については、わかっていないことばかりだ、ということ)
>だからです。そして、それを前提とすると、
>「(動物実験をなくしてしまう方向ではなく)
> 動物実験を行った上で、さらに、これらの方法も併用することで、
> 医薬品の安全性評価の確度をさらに向上させよう」
([おかばんご - 00/10/08 22:17:42]発言)
といっているとおりです。
(注)議論のテクニックとしてなら、意地悪く、
じゃあ、あなたには言えるのかな、と質問する手もあるなあ。
>だいたい、動物実験で成功したが人への応用に失敗した例がどれだけあるのか
>明らかにされてないでしょう?(実際に薬品として許可される前に、ヴォランティア
>などを使っての人体実験で効果がなかった、とか害が出た、という例のことです)
>そういうデータは、アメリカでも破棄されてるか闇に葬られてるから、日本で公開され
>てるはずがない。
ボランティアでの臨床試験を「臨床第1相試験(通称、フェーズ1)」といいますが、
おっしゃるとおり、「一般」公開はされていません。
臨床試験に入る前には、薬効・安全性試験・理化学試験の結果は、
厚生当局、米国ならFDA、へ報告され、臨床治験の承認を受けます。
また、これらのデータは、臨床治験担当医にも公開されます。
また、実施した治験結果も報告されます。
(だって、ボランティアの方にご協力頂いてできた試験だもの)。
ただ、一般公開はされていないことはおっしゃるとおりです。
ここも、近いうちに公開されるでしょう。
>あなたが本気で、本当に、マジで、本心から患者さんの命が大事だ、と思っているなら、
>動物実験で実際に動物たちにどういうことをしているのかをビデオや写真つきで
>詳しい説明をして公開して、動物実験をお続けになったらいかがですか?
これは、返す言葉がないです。
上記の治験情報や、新薬申請書全文が公開されることが先でしょうが、
確かに、こういう点まで情報公開する時も近くくるでしょう。
>あなたは法律の例などを挙げ
>>「そういった個別の課題を知っているのは、研究者なのであるし、
>>そういったときに、動物の権利を求める社会からのプレッシャーで、
>>法律上の運用が変わることも期待できるでしょう。」
>>と、書いている。
>社会からのプレッシャーで法律が変わるのを待ってる、ってことですか?
>呆れた論理だ! あなたが本気で現状を変えたいと思っているのなら、
>こういう発言は出ないはずだ。
二つの返し方をします。
第一に。
わたしに先に挙げた具体的に事例を挙げておいたけど、
当社が、厚生省とやり合った「実例」です。
第二に。
われわれなりの「(法的な面に関する)現状の変え方」の具体例を挙げておくと、
今、米国、欧州、日本、3極の厚生当局と医薬関連研究者・企業・団体が、
ICH(International Coference of Harmonization)という場で
医薬品開発に関わる試験・実験を、3極で標準化しよう、
と作業しています。
これは、法律を作る立場である厚生当局間で、
各国の規制について科学的に検証し、
また、規制の異なる部分を共通化することを目的としており、
厚生当局と医薬関連科学者、企業・団体とが、同じ場で討論しています。
ここで決まったことは、各国とも、
国内で遵守(齟齬部分は、法改正)しなくてはなりません。
現在、日米欧3極で食い違っている規制を標準化することで、
例えば安全性試験において、重複や、1国だけで必要とする試験項目が
行わなくてもよくなるので、
例えば、動物実験の例数を減らすことができます。
>あなたが本気で現状を変えたいと思っているのなら、
現状を変えたいと「思う」だけでなく、
こんな風に変えてゆく算段を行っているんですけど。
>>生命科学分野からすれば、FAQ80に挙げられていることは、
>>代替法としては、使い物になりません。
>そんなことないはずですよ。ま、日本じゃそう教わってるのかもしれないけどね
こんないいかた、全然、議論のテクとして利きませんよ。
一つ目の返し方。「日本じゃ」という部分。
アメリカでは違う、といいたいのでしょうけど。
米国本社の研究所だって、同じことをしています(せざるを得ない)よ。
安全性試験の吟味は、どちらも、厳しいですよ。
もちろん、何事においても、学ぶべきことはたくさんありますが。
二つ目の返し方。「教わってる」という部分。
これは、ちょっと揚げ足気味申し訳ないとも思うけど、
あんやのともだちさんはディベートの達人だから、ここを攻めますけど。
自立した研究者(だけじゃなく職業人全般、もっというと社会人)が、
こんなシビアな問題を「教わる」のかなー。
「ディベート」といい、「教わる」といい、なんだか学生さんみたい。
自立した研究者は、「学ぶ」「判断する」「取り入れる」んじゃない??
それこそ、自己責任でね。
世の中、正解なんて、簡単にわからない(答えはひとつじゃない)んだし。
FAQ80の代替え法についていうと、
ひとつめ、わたしの事例1。
最初の発言でふれた医薬候補品Bの動物実験は、今は行っていません。
というのは、今年冬から夏にかけて、
わたしは「培養細胞と人血(自分の血)で、試験管内で評価する系」
を作ってまして、これが一通りできたから。
ささやかな代替え法ですけど、でも、このテーマについては、
動物実験しなくて済むようになるんだもの、
ささやかだけど、ちっとはましな方向に向いているのかあ。
でも、やっぱり焼け石に水??
ふたつめ、わたしの事例2。
FAQ80の「物理化学的手段」で液体クロマトグラフィーと
質量分光光度計(←これは、質量分析、と訳した方がいいです。
Mass Spectoroscopy、MS(日本語読みで、マス))をわたしも
当たり前のように使いますが、
動物実験の代替え法にはならないけれど、MSによって
微量分析が可能になったことで、試料が少なくてもすむようになり、
精度がよくなったことで、実験例数をも減らすことができる、
ということで、実験動物の例数(匹数)を減らすことができています。
FAQ80で代替え法といっている方法、
実際には、現場でやられているのであって、
その上で、効果もある、しかし「厳然と」限界もある、
ということを知っているのも、また、研究者自身なんですから。
そこまで知っていた上で、
「今すぐ、全面的に動物実験を置き換えることのできるような
代替え法はない」
といっているんですもの。
(だからこそ、わたしもずっと悩んでいるんじゃないの!!)。
そして、
>万が一、一部ではまだ使い物にならないものがあったとしたら、それを使い物に
>なるように改善していこう、というのがlogical positivismです。
当たり前です。
研究者以外の誰がやる、やれるというの??
でも、それは、logicalなだけじゃない。
考えるだけでなく、体を動かしてlogicを実証するんだからね。
注)万が一、と、おっしゃっているからには、
あんやのともだちさん自身は、「今すぐ、全面的に」とは、
お考えになっていないのかもしれませんね。
>僕に言わせれば、あなたの立場や意見こそが negativismの極みで、動物実験反対者
>の意見のほうが logical positivism だ。
>1000歩譲って、あなたの思想がnegativismじゃないとしても、
>あなたの思想は19世紀的なempiricism ですよね。
いいこと、いいますよねえ。わたしとしても、返しやすい。
ここにお返しすることで、本日の主題につなげます。
第1点目。「19世紀的なempiricism」について
だから、わたしもすでに表明しているとおり、
>もう一つの意味は、ここで勉強させていただこう、と思ってのことです。
:
>18世紀の人間と20世紀の人間が議論してもかみ合わないのと同様に、
>それぞれ知識のバックグラウンドや、得意・非得意分野の異なる人間達が
>討論したとき、まっとうな結論が、そう易々と出るものでしょうか。
([おかばんご - 00/10/09 00:56:22]発言)
辺りでふれているとおり、
わたしの倫理観は19世紀なのかもしれない、っていっているじゃないですか。
その上で、
20世紀のヒトが、19世紀のヒトに「論争」して「勝とう」としてどうするの??
するべきことは、啓蒙であり、説得でないの??
第2点目。「logical positivism」とか「思想」とか言葉でいうけれど、
では、「実効性はどうなの」という点です。
---------------------
<ここまでで、ディベート風はやめます。説得です。>
何度も行ってきたとおり、
動物の権利は、倫理的に正しいのです。20世紀の倫理でしょう。
しかし、問題は、
「倫理」だけが20世紀なのではない、
「倫理」だけで現在の社会が成り立っているわけではない、
ということです。
「ご老人には、不自由なく老後を送っていただきたい」という
太古から20世紀の今に至るまで、人道上まっとうなことだって、
経済的要因で実現できていないわけでしょう。
倫理的正しさの正当性とは別に、他の要因、
科学技術もそうだし、政治、経済、法学、社会学...、
と折り合いをつけざるを得ないことだらけです。
倫理的正しさ「だけ」では、社会を変えてゆく力にはならないことは、
おわかりのはずです。
まず、こういった「実効性」の問題を提起します。
次に、その上で、「個別性」の問題を提起します。
(1)社会的必要性の度合い
[みけさん - 00/10/10 03:33:59]発言でふれておられるとおり、
>なんですぐに癌とか命に関わる病気の話を持ち出すんだろう。
>わたしは動物実験には前面反対ですが、やめられる順、やめやすい順に
>やめてほしいとも思っています。
というお考えの通りです。
わたしも、ビーグルに火を当てる、というのはなんら必要性も感じませんし、
ひどいことだと思います。
化粧品の社会的必要性についても、よく理解できません。
(男性、ということもあるのでしょうか??)
医薬品についても、
>虫さされの薬とか擦り傷切り傷の薬とか目薬とか毛生え薬とか水虫の薬とか
>インポテンツ治療薬とか生理を遅らせる薬とか筋肉増強剤とか胃腸薬とか
>酔い止めとか便秘薬とかなんかもういろいろです。
こういったものは、必要性はちっとも高くないでしょう。
(注)例として挙げただけ。誤解のないようにいっておくと、
こういった「薬局で売られる医薬品(OTC薬)」については、
現時点においても、新薬(というか新製品)でも動物実験は行われていません。
医家向け医薬品(お医者さんがくれるクスリ)についても、
いわゆる、ゾロ品(他社の開発した医薬品が特許が切れた頃に、真似して
発売してくるもの。Generic薬)の場合、
安全性については、最初に開発した会社が担保しているものと見なされ、
安全性試験などのほとんどの動物実験は、減免されます。
こういう重み付けも、すでにやられていることです。
一方で、「癌とか命に関わる病気の話」だったら、
社会的必要性は、(動物実験には反対ではあるものの)認めざるを得ない
とお感じになりますよね。
このように、社会的必要性の度合いの軽重、というものがありそうです。
(2)生物種による罪深さの感じ方の違い
生物の種類によって、なんだか、順位があるような気がしませんか。
例えば、植物と動物との間に線を引く方も、ここでは多いでしょう。
ミミズよりも金魚の方が、罪深く感じるでしょうし、
もちろん、ほ乳類になると、最も罪深く感じるでしょう。
どこかで、線を引こうとすると難しくて、感じ方はヒトそれぞれですが、
全体としての傾向として、生物種による罪深さの感じ方には、
なにか「勾配」があるように思いませんか。
(3)例数の問題。
50匹実験することは、100匹するよりもマシなのでしょうか。
科学者は、
ゼロにはできない(100%の善でなない)けれど減らすことは、まだマシ
という考えでやっております。
例えば、わたしの事例として二つ挙げたり、ICHという世界的な取り組みも紹介しました。
感じ方は、本当にひとそれぞれでしょう。
1匹でも殺すんだから100匹も50匹も変わらない(ゼロ百)、という方もおられるでしょうし、
50匹は、100匹の半分の罪深さ、なんては思えないけど、
でも、80%の罪深さかな、とお考えの方もおられるでしょう。
いや、譲りに譲っても99%程度でしかない、という方も。
これも、感じ方はヒトそれぞれですが、
全体としての傾向として、生物種による罪深さの感じ方には、
どこからが許せてどこからが許せない、というゼロ百ではなく、
なにか「勾配」というか、なんらかの「曲線関係」があるように思いませんか。
このように、個別性を見てきました。
再び、あんやのともだちさんの発言を引用させて頂きますが、
今度は、ディベートではありません。
>>結局のところ、
>>「動物の権利派」対「動物実験擁護派」という対立軸
>>(よく見る議論の構図ですが)ではなく、
>>「理想を唱える者」と「理想を具体的に一歩一歩実現してゆく者」とで、
>>「アプローチの仕方が異なるだけ」
>>という捉え方もあるのでは、と思っているのです。
>「理想を唱えて理想にできる限り速く近づこうとする者」と
>「現状を肯定しながら遅々たる進歩に甘んじていつかは理想に
> 近づこうという消極的な者」
>という捉え方が正しいんじゃないでしょうか?
あんやのともだちさんを含め、ご自分のことをこんな風に規定しておられる。
理想を唱える、といったご努力には、頭が下がります。
(特に、このサイトなどは労作だと思います。反対の立場のはずの
わたしなんかがこうしてしゃしゃり出てこさせた訳ですし)
一方で、先に提起した「実効性」について考えると、
倫理的正しさ「だけ」では、社会を変えてゆく力にはならないことは、
ご自分でも、おわかりのはずです。
[むうさん - 00/10/09 19:16:21]のご発言で
>>今回、動物実験に従事する研究者としての発言をしているのは、
>> 今よりも動物実験を減らすための「具体的な方策」を担えるのは、
>> わたしたち動物実験担当者に他ならないこと
>>も自覚しているからです。
>>原発推進論者が、反対派に対して「原発止めるなら対案を出せ」
>>ということがありますよね。こんなの反対派は答える必要はありません。
>>動物実験をやめろ、と主張なさるだけで充分です。
>>あくまでも、研究者が自己の当然の責務として検討しなければならないことです。
というわたしのコメントに対し、
>そのようなことは、あなたに言われなくてもわかってますよ。それに、ちゃんとあな
>たは自己完結してるではありませんか。いったい私達が何を言えば御満足なんでしょ
>うか。
と返されておられる。
たしかに、対案を示す必要はないけれど、
「実効性」について考えると、社会を変えてゆくためには、
例えば、説得力をもった「ロードマップ」といったものを提示する必要はあるでしょ。
「あんたらは、動物実験を容認せざるを得ないというけど、
この実験については、社会的必要性の度合いの低い/例数を減らすことができるだろ。」
といった「個別性」も考えに入れた言い方です。
例えば、こんな風なポートフォリオ分析も、1例として挙げます。
まず、白表を作ります(表計算ソフトのワークシートをイメージしてください)
1列目[動物実験や食肉など、動物の権利を侵害している項目]
医薬品/命に関わる/安全性試験/催奇形性試験
医薬品/命に関わる/同等性性試験
医薬品/命に関わらない(例えば、生活習慣病)/安全性試験/
化粧品/XXX試験
:
食肉/伝統的な狩猟
食肉/工業的畜産
こうして、項目を列挙します。
2列目[社会的必要性]
これは、分析者により、重み付け(0〜10といった)をします。
3列目、4列目[実験動物の種類][実験動物の個体数]
これは、分析者により、重み付け(0〜10といった)をします。
つまり、みなさんが、何となく感じている「個別性」(程度や罪が重い・軽い)
を、分析者が計量化するのです。
こういった表を使って、
ひとことで「動物の権利を侵害している項目」といっている「各」項目を
各項目ずつ、且つ、全体として、分析することが、第一歩です。
悪魔の値踏みだとお感じになりますか。
動物は動物種によらず、10匹も100匹も同じくダメだと。
でも、このポートフォリオ分析だと、上の考えも、
3列目、4列目の重みをいずれの項目についてすべて10とおいたケースに該当します。
つまり、いろんな考え方・感じ方の一つとして、
自分の考えを捉えることができるようになります。
次のステップでは、この表に
自己のリソース(資金やマンパワー)についても、別の列に記載、
また、廃止したときの社会的影響(人数、経済的得失)についても、別の列に記載。
これにより、自己の戦略立案において、
なにからやめさせていくと効果的か、
現在の資源でなにができるか、ここまでやるには資源はどれだけいるか
などが客観視できます。
これは、一例です。
いろんな立場から成り立っている社会を変えてゆくためには、
(せめて例えばこんな言い方で)説得力をもたせた
「ロードマップ」提示の必要はあるでしょう。
「言っている」「だけ」ではなくってね。
結局ね、こんなことをしようとすると、自分たちだけの力だけでは足りなくて、
(矛盾して苦渋に満ちた結論だけれど)
例えば研究者の力も引き込まないといけないわけでしょ。
文頭で発した
すべきことは「ディベート」なのですか。
という問い。
(学校ならいざ知らず)実社会ですべきことは「ディベート」ではなくて、
「交渉」です。(結果、ある時点では妥協も強いられることもあるでしょう)。
研究者を悪魔と捉えられるのなら、それで結構です。
ですが、
この「世の中で」なにか「事を為す」ためには、
悪魔とも交渉する必要があるのではないでしょうか。
また、悪魔からさえも、なにか得ようとする(ある意味での)どん欲さも。
ましてや、研究者でも、
(ほんの少しでも)マシなヤツもいるかも知れないんだから。
まあ、招かざる客になるだろうな、というのは、
最初の発言をするときから覚悟はしておりましたけど、
やはり、このサイトの主催者たる[nyateteさん - 00/10/10 00:30:47]からも、
>むうさんの言われるとおりだと思います。
>確かにこの方は自己完結なさってますね。
>もう、ええですわという感じです。
と伺った以上は、
まあ、この辺でやめにせざるを得ないのでしょうね。
先に提起した「実効性」について考えると、
倫理的正しさ「だけ」では、社会を変えてゆく力にはならないことは、
ご自分でも、お気づきのはずですね。
倫理的正しさ「だけ」では、違った立場の人間は
(わたしのように説得されよう、と思っているヤツもいるだろうに)
説得されたくっても説得されませんよ。
「自己完結」なさらぬよう
(違う立場の人間の言い分も聞く。その上で、妥協点を探し始める)、
という指摘は、当方からもしておきます。
きょん - 00/10/14 22:31:24
コメント:
おかばんごさん。
皆さんの書き込みにおいてけぼり状態で亀レス気味ですが…(だって週一程度しか書き込
む時間って取り難いし・・と言い訳)。
対話したいという意向は感じられる反面、ちょっと「こりゃまずいわ」ってな話の進め方
になってしまってるように思います。原因は御自身で危惧していたように、やはり
「動物実験の正当性のみを強調しすぎた」点にあるように思います。きつい表現ですが
ご自身が保身に走りすぎてしまっているのではないかということです。
既に他の方がいろいろ指摘されていますので要点のみコメントします。
恐らくここを覗いている多くの方も、最初の癌の例示に対して動物実験反対を唱えても
一般的には説得力を持たない(=動物実験を肯定される)のは重々承知でしょう。そして、
この種の例示が動物実験の正当性を主張するというか、寧ろその不当性を隠蔽する典型だ
からこそ逆に反発をかってしまったわけです(みけさん、Nyateteさんのコメントでおわ
かりですよね。お二方ともうんざりさえされていますよね)。
冗長になるのを避けるために端的に言いますが、少しでも実験動物を救いたいならば、
動物実験の正当性は公に唱えるべきでないとさえ言えるかと思います。ヒトは基本的に
egoisticな生き物です。他の動物のことなんて屁でもない人も残念ながら多数存在します。
そういった背景において生き延びたいという欲望と直結すると思わせる動物実験の正当性
はあまりに容易に受け入れられてしまいます。そして、動物実験が肯定的に受け入れらた
まま外圧による動物実験への歯止めがきいていないのが日本における現実社会であります。
ですから、ご自身は恐らく「動物実験従事者だけど比較的ましなほう」と認識されている
でしょうし私もそう思うものの*、おかばんごさんのここでの発言は、あんやの友達さん
の言葉を借りれば「現状維持派」と受け取られる側面を持つものだったわけです。
*もし、私がおかばんごさんの姿勢に完全に否定的ならこれまでの発言内容に対して具体的に否定することから始めたでしょう(しかも、それは極論や独善的な暴論ではなく、まともな医師をはじめとした医療従事者の意見を用いてです)
ということで、まずは声高に無駄な動物実験の存在を外部にPRする勇気を持つことが
第一でしょう。同時に内部でどうやって現実的に犠牲を減らすかをこちらのサイトで模索
してみてはいかがですか?本当に犠牲を減らそうとする姿勢が出てこれば皆さんの対応は
必ず変わるでしょう。誰だって急に動物実験・製薬会社がなくなるとは思っていないわけ
でして、現実的で建設的な対話は可能なはずです。
例えば、臨床サイドで言えばPMS(市場導入後調査)の導入は、多大な労力・お金を伴う
ためにいいかげんな薬の開発のブレーキになりますよね。このあたりは大蔵省の医療費
増大抑制策を受けた厚生省の手柄?でしょうが、反面おっしゃっていたように厚生省の保
守的な(責任回避的)姿勢は困ったチャンではあります。その点から前臨床における今回
のような催奇形性の話などを公言していくのは確かに一つの解決策かとも思います。
繰り返しここでは冗長になるのを避けますが、失礼ながら、おかばんごさんは前臨床を
されていて医療業界の利権(金銭)がらみの現実をあまりご存じないということはない
でしょうか。「人間か動物か」「人間も動物も」という表現をなされましたが、いかなる
意味合いか計り知れますものの「動物への姿勢は人間(患者)への姿勢につながっている」
こう捉えていただいておおよそ言い当てているかと思いますよ。
最後に確認として、動物実験の正当性を説明することに労をかけるより、どうぞ御自身が
やっていることを全否定されてでも建設的な解決策を話し合う勇気を持っていただけませ
んでしょうか。自負されていらっしゃるようにこのHPを覗いている中では動物の犠牲を
現実的に減らすことでは、おかばんごさんがトップクラスに違いないわけですから。
むう - 00/10/14 19:15:47
コメント:
攻撃してないよ。押し付けてるわけでもないし。
私達は肉食が害だと知ってるから食べないし、あなたは食べたいし必要だと思うから
食べる、それだけ。肉食に少し疑問を持った人がこのページを見て自分なりの答えを
出す、それだけ。何か問題あるかな?
私は動物の権利を認める人が肉食はダメなんて思わないですよ。矛盾はあるけど、た
しかに肉はおいしいです。あんなうまいもの、そう簡単にやめられるわけはありませ
ん。だからあなたはバンバン肉食べていいんじゃない?それでいいです。「生物、植
物も、細菌も、ウイルスも、存在する以上、それらの存在価値が、ヒトと同等であ
る」なら、動物も植物もヒトも分け隔てなく、殺して食べていいと思います。あなた
の価値観に文句を言う気はないですよ。たしかにそういう価値観もありますし、何が
正しいとかないです。ただ法に触れることは避けた方がいいと思いますが。
ただね、ここのページの主旨や掲示板の意見が不服なら、あなたにピッタリ合った
ページに行けばいいことだし。価値観が違うということで反論されても、どうしよう
もないですよ。人それぞれ、価値観や考え方は違いますので、いちいちそれに目くじ
らたてても、あなたも疲れることでしょう。
>植物殺しの罪を認めて、なおそれでも、ヒトは食わなければ生きていけないから食
う、と、それだけでいいのではないんですか?
植物殺しの罪、認めてますけど?(感覚的に考えることもないけど。)
御自分もいろんな理屈よりも肉が美味しいから食う、止める気がない、と認めて、そ
れだけでいいのではないんですか?
それでもね、過去ログお願いだから読んで〜、って感じ。この手のものに丁寧に答え
てる書き込みが沢山あるのよー。この同じローテーション、ほんとなんとかならない
かしら。
ロザリオ - 00/10/14 17:16:51
コメント:
なんか日本語下手でごめんなさい。行けと言ったのはじゃなくて、行けとカヒキさんが取られたという意味での説明を下に書きました。献血は自由。ただ、肉食とヴィーガンの差が良くわかるよ。という意味です。
それと、カヒキさんのように感じられた方。タカビーぽく感じたらすみません。私だって肉を食べてました。でも、それが必要ないということを知ったのは幸運でした。だから皆さんにも教えてあげたいです。そして、それは沢山の問題を解決する道にもなるという意味でもお勧めです。そういうことを教えてあげたいという愛情があるのですが。
でも、植物と動物と殺す時に同じに感じる人の気持ちは正直、理解できません。ごめんね。
ロザリオ - 00/10/14 16:59:02
コメント:
カヒキさん。私が献血に行けと言ったのは、血の栄養状態がヴィーガンになってから良くなったから、試しに比べてみると納得するのでは。と言ってるのですよ。献血に行けとは言ってないですよ。
それにしても、植物を殺すことが正しいとは誰も言ってないのではないでしょうか。植物だって必要最低限しか殺さずに感謝して食べましょうということではないでしょうか。
それと、植物だってむやみに殺すべきではないと皆わかっているけど、植物を食べなければ人間は死んでしまうでしょう。しかし、動物まで殺す必要はないので、動物まで殺さないでおきましょう。と私は考えます。
それと、目の前で、木からりんごを1個むしって食べることと、目の前で豚を1頭殺して食べることが同じだと思われるのなら、あなたは自分で豚を殺して食べれますか。
そういうことって、討論するべき問題でしょうか。
カヒキ - 00/10/14 16:15:46
コメント:
私は、肉を食べます。
肉を食べること自体が、悪いことだとは思いません。別に体調も悪くないですし。
私は、肉を食べるからこそ、畜産動物の扱いを改善してほしいと思います。
私は肉を食べますが、動物の権利を認めます。
動物だけでなく、全ての生物、植物も、細菌も、ウイルスも、存在する以上、それらの存在価値が、ヒトと同等であると認めます。
宗教的に聞こえるといやなのですが、この宇宙、この世界にとって、そこに存在する事物に価値の上下なんかありゃしないでしょう。
こちらの主催者の主旨の中で「植物には中枢神経系がないので、痛みを感じないのだから、殺しても良い。動物が殺されるよりは、かわいそうではない」というのがありました。
これは、神経系の発達の度合いによって、生物の価値に上下をつけている、ということになりませんか?
動物の中でもっとも脳を発達させた、ヒトという種にとっては、都合のいい考え方だろうと思います。
逆に言えば、他の動物よりヒトのほうが価値がある、という価値観があるからこそ出てきた考え方だと、私は感じます。
肉食をやめて野菜食を選択するとき、なぜ、植物をおとしめなければならないのか?
肉食をやめる理由が「かわいそう」というところにあるからではないでしょうか。もし植物も同等に「かわいそう」なら、植物食もやめなければならないから。
なぜ、植物を食べることを正当化しようとするのですか?
「作物という不自然な形で育てられた植物を、かわいそうにも殺して食べることの罪」を逃れたいのですか?
植物殺しの罪を認めて、なおそれでも、ヒトは食わなければ生きていけないから食う、と、それだけでいいのではないんですか?
動物殺しも植物殺しも、同じだけの罪を背負って「食べる」ことをしてる。
こちらの掲示板の菜食者たちの言葉には、善なる菜食vs悪の肉食、という感覚がうかがえます。
だから肉食者としては反発したくなるわけです。
攻撃すべきは、肉食者じゃなくて、畜産動物を虐待してる当の業者やら、それを支えてる資金の出所やら、そこから流れ込んだ金で膨らんだ「有力者」の腹なんかでしょう。
肉を食べずに献血に行け、と言うよりは、具体的な業者の名前をあげて、買うな、と言うほうが有効だと思いますけどね。
むう - 00/10/13 09:19:00
コメント:
北山さん、あのね、大丈夫。畜産の現場は実験動物も真っ青なくらい醜いです。
それを知ると、自然にもう生理的にダメになります。肉はもちろんのこと、牛乳や卵
も、それはそれは恐ろしいことが行なわれています。私もそうだけど、だいたいの人
は動物のこと知りはじめても最初は
自分が菜食になるとは夢にも思ってもなかったと思います。それ程、知ってしまうと
恐ろしいのです。
あと、肉はおいしいかもしれないし、栄養(というか、カロリー)もあるかもしれな
いけど、それ以上に毒があります。一口食べるごとにガンに近付きます。その危険性
も知ってしまうと、もう絶対食べれなくなります。でも毎日って普通でも多くない?
それは体に悪いです。せめて1日おきくらいにした方がよさそう。
私も飼ってたハムが亡くなってからいきなり動物問題に目覚めたんですよね…。動物
問題に気付いてしまったら、もうもどれない…。知れば知る程つらいけど、せっけん
生活&菜食で健康になれたのも、知ったおかげだし、うーん。そういえばビートルズ
も全員ベジですよね。(違ったかな?)しかし和食ってほんと素晴らしいと思いま
す。
nyatete - 00/10/13 07:55:07
コメント:
おいしいかどうかという点についても、やろうと思えばびっくりする程おいしい
ベジタリアン料理も作れるはずです。南インドで一般的な'MEALS' と呼ばれる、
ベジタリアン・カレー定食(?バナナの葉の上にもりつけてくれます)なんて
それこそ、あっと驚くほどおいしかったです。日本にあるインド料理屋の、
ほとんどは残念ながら北インド系の肉が主体のメニューが多いですが。。
いいとこどりをする日本人の特性を生かして、和食に加えこうした、インド料理
や、イタリア、中華、韓国料理などをとりいれたら十分、満足できておいしいベジ
タリアン料理を作れるはずです。問題はそういうのを食べさせてくれる店がほとん
どない事ですね。
>キョーコ様
初日にジョン・レノン・ミュージアム。。すごいですね。そりゃ、こみますわ。
しばらくしたら、きっと、まるですいてくると思うので(冷たい?)行ってみたい
と思います。それにしても、なんで埼玉にジョン・レノン・ミュージアムなんだろ
う。軽井沢ならまだ分かるけど・・という様な事は言ってはいけないのかな。
私は昔、リバプールに行って、ビートルズ史跡めぐりをした事があります。
マニアック?
ロザリオ - 00/10/13 07:19:43
コメント:
北山さん。ヴィーガンの私がいうけど、肉、魚、牛乳、卵、一切不必要です。その方が健康になりました。献血もデータがよくなりました。この理論はきっちりと専門の医者とかが研究した結果でも説明されてます。完全自然食健康法(河出書房新社)や、僕が肉を食べないわけ(築地書館)、ライフスタイル革命(キングベアー出版)、を読んで欲しいです。これらの本には専門家の書いた動物性食品のいらない理由がわかりやすく書かれています。これを読めば、なぜ、動物性食品が不必要であるにもかかわらず、必要であるかの如く世の中に栄養学が存在するのか、というカラクリも理解できますし。それと、皆さんが紹介してくださってるような、HPにも良い資料がありますね。
そこまで愛情のある方なら、バカバカしい肉食を止めて、早く、今より健康になることを知ってください。食べなきゃ健康になれないなんて悲しい大嘘。蛋白質は23種類だったかのアミノ酸の結合で体内で合成されるし、15種類は体内でどんな食品からでもアミノ酸を作れるし、あとの8種類は旬の植物性食品を食べていれば自然と採れます。むしろ、肉はわざわざアミノ酸に分解する作業で大変な負担を内臓にかけるだけで、老化を早め難病の原因になるだけなのですよ。信じられないなら、2ヶ月でも色とりどりの植物性食品で食事をして、献血でそのデータの差を調べてください。アルブミンでよくわかりますよ。では。
キョーコ - 00/10/13 04:33:15
ホームページアドレス:http://www.geocities.co.jp/AnimalPark/9232/index.html
電子メールアドレス:kyoko-ringo@excite.co.jp
コメント:
あんや様のおともだち様、私も待ってましたーー!!
もうホントに拍手ですー!
>北山優介様
>動物の肉よりももっとおいしくて栄養のあるものを人工的に作れればなぁ。と思います。
というコトは動物の肉は栄養があるものだとお考えですか?
「おいしいから食べる」ではなく「栄養が心配だから食べる」というのであれば
ベジタリアンを推奨しているサイト等をご覧になるコトをオススメします。
↓『満菜』さんとか、その名の通り情報満載です。^^;
http://www14.big.or.jp/~mansai/1.html
>nyatete様
きゃーっ!(>_<)行って来ました、ジョンレノンミュージアム♪
初日に行ったんですけど、ずら〜っとホントすごい並んでました。
すごーく疲れたけど、とってもよかったです〜。(*^^*)また行きたい♪
北山優介 - 00/10/12 23:56:56
ホームページアドレス:http://dreamcity.gaiax.com/home/siriws
電子メールアドレス:siriws@fb.freeserve.ne.jp
コメント:
僕も動物の権利には興味を持っています。
つい最近飼っていたネコが亡くなったところです。
動物実験に関するサイトも見てきました。
酷すぎます。話に聞いたことはありましたが、実際に写真を見ると
人間、いや、生き物がすることではないと思いました。
うちのネコが亡くなったときも、寿命だったとは言えかわいそうでした。
それなのに実験の残忍さは・・・・とても悲しくなります。
動物の肉を食べることに関しては何もいえません。
僕自身、毎日のように肉を食べています。
動物の肉よりももっとおいしくて栄養のあるものを人工的に作れればなぁ。と思います。
ロザリオ - 00/10/12 07:06:07
コメント:
あんやの友達さん登場で心強いですね。そういえば、西森マリーさんのHPであんやの友達さんのコメントと追加していたような。マリーさんはあんやさんから連絡を欲しがっていらっしゃるけど。そうなるのかな。よければ、お友達さんが覗いてあげられるのも良いかも。
ビーグルの実験てそんなすごいんですの?バイアグラ。怖い。ただでさえ、ビーグルのオーブン焼きの写真とか猿のガスバーナー焼きの絵が目から離れないというのに。熱湯がかかっただけでも恐怖なのに、じっくり焼かれるなんてもう、気が狂ってるとしか思えない。
あの写真を見ても割り切れる人の神経ってどんなもの?もし、自分が白い服の男に無機質な冷たいケースの中で火であぶられたらどんな気がするの?もし、来世、自分が実験動物に生まれたらどうするの?絶対に裁きはないといえるのかな。ある程度の情報を得たあとでも生き方を変えない人に天国なんてあるのかな。神様もお許しになる時、お怒りになる時、とあると思うけど、いつまでも許してくれるとは思えない。
みけ - 00/10/12 01:08:34
ホームページアドレス:http://www.eva.hi-ho.ne.jp/mikeneko/
コメント:
absolute negativismって言い方について、わたしもなんかしっくりこないもの
(じゃあ、部分的に動物実験を認めればポジティブなのか?とか)を
感じていたんですが、頭の中で上手くまとまらなくて書きませんでしたが、
さすがあんやのともだちさん!わーもう拍手ー!
そうですよねー、動物実験少しでもなくそうって気があるなら、
反対する気持ちをネガティブだなんて言いませんよね。
むうさん。
>ハゲ頭の為に殺される動物っていったい…。
ねー!それにバイアグラ!
バイアグラのビーグルを使った実験ってそれはそれは悲惨らしい。
話を聞いただけでもご飯が食べられなくなったり毎晩うなされるらしい。
わたしは怖くてそれ以上聞けなかった。
なんでエロオヤジの欲望のために動物がこんなに苦しまなくちゃいけないの?
ファイザー製薬ってアメリカだっけ。アメリカも動物実験に関してはなんだかなーですね。
一部の動物実験反対団体が製薬会社と手を結んでいるところも一緒みたいだし、
日本もアメリカと同じようになっちゃうのかなあ・・・。
そういえば、製薬会社と手を結んでいる動物実験反対団体は、
全面反対の団体を、それこそ、absolute negativism呼ばわりしてるんですよね・・・
むう - 00/10/10 18:40:54
コメント:
あんやさんのお友達さん、待っておりました。百科事典のように物知りで、文系の思
考を備え、理系の分析力を持つ、あんやさんや、あんやさんのお友達さん(長い…)
は本当に尊敬してしまいます。動物や自然のためにもこれからも宜しくお願いしま
す。あと、重箱の隅をつついただけと感じたのは、おじさんだけだと思いますよ。
(言い切っちゃまずいですが。)
そうなんですよね、こちら側の意見をabsolute negativismと決めつけられた時点
で、もう言う事はないし、お互いに自分の信じる道を行きましょうって感じです。
みけさん、毛生え薬、インポ薬はとくにいらない。ハゲ頭の為に殺される動物って
いったい…。しかしこのような1番いらない薬が1番儲かるからたちが悪い。
あんやのともだち - 00/10/10 08:55:15
コメント:
まず、ディベートに関して。おやじさんが、こう書いてます。
「ディベートの基本は相手の身になって意見を交わすことではないのでしょうか、
ディベートの練習では 賛成反対相互の役割を交互に行いたがいの意見の審判を第三者に
ゆだねるのでは? 」
おやじさん、”相手の身になって”っていう意味を勘違いしてませんか?
ディベートの練習で両方の立場の意見を述べるのは
1 ディベートの大会によっては、会場についた後でないと参加者がどちらの立場で
ディベートをするのかが分からないから
2 大会に参加する前に既にどちらの立場かが分かっている場合は、相手の立場に立ってものを
見ることによって、自分の弱点も相手の弱点もよりよく見えてくるので、うまく先手を打てるよう
になるから(チェスや将棋の名人が”相手の立場”に立って、何手も先読みをして相手の攻撃
に備える、というのと同じ)
3 ディベートとは、そもそも調べモノの訓練をするため、ロジカルな思考法を身につけるために
行うものなので、両者の意見を調べることによってよりロジカルな分析能力が身につけられるから
というのが主な理由です。
おやじさんは、”相手の身になって”というのを、相手に対して思いやりを、っていうようなことだと
勘違いしてませんか? 例えば、バスケット・ボールの試合をしてるとして相手のチームには
6フィートしか身長のない背の低い選手が2人いるから、”相手の身になって”うちのチームにも
6フィートしか身長のない選手を2人入れよう、ってことだと思ってるわけですよね?
違いますよ。ディベートで言う”相手の身になって”っていうのは、相手チームに6フィートしか
身長がない選手が2人いたら、相手の身になると”背の低い選手の欠点を逆手に取られたら
困る”ってことが分かるから、その弱点を徹底的に責めてやろう、ってことです。
それからおやじさんは、こう続けている。
「なんか 相手の意見が互いに尊重されることなく、ある時は重箱の隅をつついただけの意見があるな
あと感じるのは私だけでしょか。」
まず、ディベートという言葉を使っているのは僕とあんやだけだから、この意見が僕たちに向けられた
ことは明らかだ。ディベートのルール、というか大原則に”ウソはつかないこと”というのがあるんだけど、
へそ曲がりさんは、この大原則を守っていないからディベートにならないんですよ。
それから、重箱の隅をつついただけと感じるのは、あなただけじゃなくて、ディベートのやり方を
知らない人はそう感じるんでしょうね。相手の間違いを緻密に指摘する、これってディベートの
基本の基本ですよ。
ま、どっちにしろ、ディベートに関してうんぬんしたいなら、少なくともLDディベートかクロス・イクザム
かどっちかの方法論を勉強してからにしてくださいね。
さて、おかばんごさん。
代替法としてのコンピュータ利用を否定したいあなたは、一般人の目を引くためにLTCM(Long Term
Capital Management)の例を出してきた。
ビックリしたなあ!
おかばんごさんは、LTCMがどうして潰れたかご存知ない、ってことですね?だとしたら、知らない
ことを平気でこういうまじめな掲示板に書かれるのは、怖いなあ!
日本でどう報道されてるかは僕も知らないけど、少なくとも英語圏ではLTCMが潰れたのは
数学的分析がうまくいかなかったから、なんていう人は一人もいないですよ。
ま、最初の頃は、ノーベル賞受賞者も分析できなかった、みたいなタイトルが新聞をにぎわして
いたけど、その後の調べでLTCMがつぶれたのは、コンピュータ・シミュレイションがうまくいかな
かったからじゃない、ってことがどんな金融音痴の目にも明らかになったじゃないですか。
ちゃんと事実関係を学んでからモノを言ってくださいね。
知らない人のために一応書いておきますけど、LTCM崩壊の理由は
1 ノーベル賞を取った数学的分析の範疇にないM&Aなどにも手を染め始めた
(つまり、ノーベル賞受賞者たちとは別のトップの連中のエゴと欲の方が強かった)
2 crony capitalismのせいで、通常のcheck and ballanceが機能しなかった
3 銀行がinvestorであると同時にlenderだったし、LTCMはショールズとマートン(ノーベル章
受賞者)とマリン(Fedの元重役)のネームヴァリューにものを言わせて、客が投資したカネ
をどこにどう使っているのか全く明らかにしなかったから、銀行も他の客も自社でコンピュータ・
シミュレイションをすることができなかった
LTCMが企業の買収などに手を染めることにショールズが”それは数学的に分析できることの
範疇にはないから我々にとって有利になる情報は得られないからやめるべきだ”と言って反対
していたこと、LTCMがノルウェイのクローネ買い/ドイツのマルク売りをやった(これでLTCMは
大損をしています)ときも、彼は「それは私の理論に基づくものではない」とずっと反対し続けて
たことが、後で明らかにされますよね。
そもそも、LTCMが数学的分析という基本から離れて得意分野ではないはずのところでのギャンブル
に走らざるを得なくなったのはロシア経済の突然の破綻が原因だ、とする学者もいて、そこで
「なぜコンピュータはロシア経済の破綻を予期できなかったのか?」という疑問を持つ人もいるでしょう。
そういう人の中の動物実験賛成者は、「だからやっぱりコンピュータはあてにならない」と言いたがる。
でも、人体組織の分析/シミュレイションと政治経済の分析/シミュレイションを同じ基準ではかる
なんて愚かなことだ。
人体組織は”もの”だが政治経済や投資は人間の欲やエゴや心理という metaphysical な部分が
関わってくるから、単に物理や数学だけで片づけられる範疇にはないでしょう?
おかばんごさん、あなたが本当に生物学科の出身でバイオテクノロジーを専攻したのだとしたら
”動物実験代替案としてのコンピュータ・シミュレイションがあてにならない”という例として
いくら余談だとは言っても政治経済の話を持ち出すことが、非論理的なエセ比較論であることが
お分かりのはずだ。
ロシアの政情や経済状況(90年代以降はmobがかなりの部分を牛耳ってると言われてます)
を正確に分析しようと思ったら、辣腕スパイが必要だし、競馬ではコンピュータの分析力を
借りるまでもなく”この馬はまず勝たない”と分かり切っている馬に大穴を当て込んで賭ける
人間もいるし、コンピュータの分析がいくら”そこに投資するのは危険だ”という結果を出して
も、それに逆らって山勘とかでこれまた大穴を狙って危険な投資をする人もいる。そういう人間
のランダムでイロジカルな心理状況の分析はそれこそ今のコンピュータでは無理だろうが、
人体組織の分析にはそういう人為的なファクターのないexact scienceの分野でしょうが。
だから、経済の分野でコンピュータ・シミュレイションがうまくいかなかったから、動物実験
代替案としてのコンピュータ・シミュレイションもうまくいかない、なんていうのはロジックの
基盤がズレていて、お話にならないんですよ。
これこそ余談ですけど、LTCM以外のhedge fundsは今でも大もうけしてるし、メリル・リンチ
を始めどんな金融機関もコンピュータ・シミュレイションに頼って大儲けしてる、という歴然たる
事実も忘れないでほしいなあ。
おかばんごさんは、コンピュータ・シミュレイションに関して、こうも書いている。
「もし、シミュレーションを失敗したら、
医薬品の場合、薬害の可能性がきわめて高くなる、ということを
意味していますよね。
ヒトの命に関わる非常にクリティカルな事柄の場合、
失敗は許されないんじゃないんですか。」
前記の説明で、あなたが出したコンピュータ・シミュレイションの失敗例 LTCMが
実は人為的失敗でコンピュータ・シミュレイションの失敗ではないことがお分かり
いただけたと思うが、仮に代替法としてのコンピュータ・シミュレイションが失敗
しても、その失敗のマージンが動物実験が失敗した例のマージンより大きいと
あなたに言えるんですか?
だいたい、動物実験で成功したが人への応用に失敗した例がどれだけあるのか
明らかにされてないでしょう?(実際に薬品として許可される前に、ヴォランティア
などを使っての人体実験で効果がなかった、とか害が出た、という例のことです)
そういうデータは、アメリカでも破棄されてるか闇に葬られてるから、日本で公開され
てるはずがない。
あなたが本気で、本当に、マジで、本心から患者さんの命が大事だ、と思っているなら、
動物実験で実際に動物たちにどういうことをしているのかをビデオや写真つきで詳しい説明を
して公開して、動物実験をお続けになったらいかがですか?
そうすりゃ、まず第一に通常の神経を持った人間なら「こんなひどい仕打ちを動物
たちにしなければクスリができないのなら、病気にならないようにしよう」と考えて
酒やタバコやハイ・コレステロールの肉食などをやめて、大々的に病気の予防が
できるでしょう。それに、動物実験を続けてるわけだから、今あなたの目の前にいる
患者さんも救えるわけだ。一般人の教育と目の前の患者への救済、まさに一挙両得でしょう!
もちろん、営利目的の企業、そしてその中で働いている動物実験者たち(おそら
くあなたも)は、動物たちに何をしているのかを公開する気なんてさらさらない
わけですよね。
あなたは法律の例などを挙げ
「そういった個別の課題を知っているのは、研究者なのであるし、
そういったときに、動物の権利を求める社会からのプレッシャーで、
法律上の運用が変わることも期待できるでしょう。」
と、書いている。
社会からのプレッシャーで法律が変わるのを待ってる、ってことですか?
呆れた論理だ! あなたが本気で現状を変えたいと思っているのなら、
こういう発言は出ないはずだ。
あなたは自分の口から、動物実験に関して一番よく知っているのは研究者だ、
と豪語しておきながら、法律を変えるのは社会まかせ、ってことですか?
あなたが本気で現状を変えたいと思っているのなら、なぜ、研究者自らが法律を
変えようとしないんですかねえ?
専門家が、こんな動物実験は無用だ、と言ったほうが、厚生省に対しても
効き目があるはずだと僕は思うけどなあ。
>結局のところ、
>「動物の権利派」対「動物実験擁護派」という対立軸
>(よく見る議論の構図ですが)ではなく、
>「理想を唱える者」と「理想を具体的に一歩一歩実現してゆく者」とで、
>「アプローチの仕方が異なるだけ」
>という捉え方もあるのでは、と思っているのです。
「理想を唱えて理想にできる限り速く近づこうとする者」と
「現状を肯定しながら遅々たる進歩に甘んじていつかは理想に近づこうという消極的な者」
という捉え方が正しいんじゃないでしょうか?
>わたしのことを、
>「動物実験担当者だけど、比較的ましな方」と捉えて頂けるか、
>「比較的ましな方だけど、所詮動物実験担当者」と捉えて頂けるか、
>そういうことでもあるでしょう。
あなたは、単なる現状維持派、としか僕の目には映っていませんよ。
だいたい、動物実験反対派の意見を absolute negativism という言葉で表現している
あたりから、あなたの本心が読めますよね。
つまり、あなたは動物実験が positive だと思っているわけだ。:-O
僕に言わせれば、あなたの立場や意見こそが negativismの極みで、動物実験反対者
の意見のほうが logical positivism だ。
1000歩譲って、あなたの思想がnegativismじゃないとしても、あなたの思想は19世紀的な
empiricism ですよね。
人間を含め動物の命を救うために動物実験を辞めろ、と言ってる人たちの意見を
absolute negativism と呼ぶのは、アムネスティで死刑に反対している人達の意見を
absolute negativism と呼ぶのと同じくらいバカげている!
>生命科学分野からすれば、FAQ80に挙げられていることは、
>代替法としては、使い物になりません。
そんなことないはずですよ。ま、日本じゃそう教わってるのかもしれないけどね。:-)
万が一、一部ではまだ使い物にならないものがあったとしたら、それを使い物に
なるように改善していこう、というのがlogical positivismです。
あなたのように、今はまだ使い物にならないから動物実験が必要だ、と現状維持に
留まってしまうのはnegativismの骨頂と言えませんかねぇ?
おかばんごさん、せっかく現場にいらっしゃるのだから、もっと生命に対して positive
な考え方ができる人になってください!
ロザリオ - 00/10/10 07:43:11
コメント:
実はFAQをチラっとしか見ずにカキコしてました。他の本である程度は知ってるし自分はヴィーガンだから。と思っていたので、ゆっくり後で読もうと後回しにしてました。あんやさんとかの討論とか読むのも必死だったし、ここでの討論からも沢山情報が手に入ったからです。でも、昨日、じっくり読もうと思って、忍者で取り込みました。そして、今読んでる途中ですが、私はこれはためになると思いました。なぜ、動物の権利を主張するのかが、よくわかるし、反対者の意見にマインドコントロールされることから助けてもらえるし、又、反論もできるし説得のマニュアルにもなる。何回も読み直しては暗記した方がいいくらいかもしれない。FAQを義務教育の道徳や倫理の時間に必須教科書として子供達に読ませるべきだとさえ思いました。そして、動物の権利賛成の方々がはっきりしたスタンスで、ダメなものはダメと言い切れる自信とか信念がどこからくるものなのか、FAQを読めば理解できるはずだし、おかげさまで、反対者の気持ちも汲んだ方が良い面もあるのだろうか。とあいまいになる自分に、はっきりしたスタンスを持つことの大切さを教えてくれます。もっと早くからじっくり読めばよかったです。まだ途中ですけど。これだけの内容を読んで、それでもとおっしゃる方々がいるなら、そして、リンク先の方々の沢山の写真やメッセージを見ても実験続けられるなら、確かに、何も言うことはこれ以上ありません。と答えられるのもわかる気がしました。とにかく、FAQをしっかり最後まで読んで、私もあいまいな考えをもっと、クリアでしっかりしたものにしたいと思いました。主人にこの資料からの一部の言葉を引用したら、あいまいな主人も結構納得しておりましたしね。
みけ - 00/10/10 03:33:59
コメント:
なんですぐに癌とか命に関わる病気の話を持ち出すんだろう。
まあそれによって、患者の命か動物の命かっていう図式を描き出すためだと
思うけど。やり方上手いよなあ。
だけど動物実験が行われている医薬品って、癌の薬だけじゃないですよね。
虫さされの薬とか擦り傷切り傷の薬とか目薬とか毛生え薬とか水虫の薬とか
インポテンツ治療薬とか生理を遅らせる薬とか筋肉増強剤とか胃腸薬とか
酔い止めとか便秘薬とかなんかもういろいろです。
命に関わる病気の薬よりも、命に関わらない病気の薬のほうが多いんじゃないでしょうか。
それもごく些細な症状に対する薬が。
こういうこと言うと、じゃあ命に関わる病気なら実験してもいいんだなと
ツッコミが入りそうですが、わたしは動物実験には前面反対です。
じゃなんでこういうこと言うかというと、「患者の命か動物の命か」の
図式に引っかかって、癌の薬も虫さされの薬も化粧品もも一緒くたにに、
じゃあ実験は必要なんだとむうさんのお言葉を借りますが「自己完結」して
しまう人が出てくるのではないかと危惧しているからです。
わたしは動物実験には前面反対ですが、やめられる順、やめやすい順に
やめてほしいとも思っています。
っていうか、上に挙げた薬、全部いらんっちゅーの。
動物を大量虐殺してでも、虫に刺されたぐらいのかゆみを抑えたいとか
思う人っているの?
nyatete - 00/10/10 00:30:47
コメント:
むうさんの言われるとおりだと思います。
確かにこの方は自己完結なさってますね。
もう、ええですわという感じです。
むう - 00/10/09 19:16:21
コメント:
ひとつ言えるのは、もし動物実験をすることに悩んでいるなら専門的なことなど分か
らない実験反対派の一般の人より、反対派のお医者様や研究者のページでお話された
方がいいですよ。またはそこに属されて知識を深めるよう、頑張って下さい。実験反
対者と話しても平行線でしょうし、何がどうなるわけでもないでしょう。
>今回、動物実験に従事する研究者としての発言をしているのは、
> 今よりも動物実験を減らすための「具体的な方策」を担えるのは、
> わたしたち動物実験担当者に他ならないこと
>も自覚しているからです。
>原発推進論者が、反対派に対して「原発止めるなら対案を出せ」
>ということがありますよね。こんなの反対派は答える必要はありません。
>動物実験をやめろ、と主張なさるだけで充分です。
>あくまでも、研究者が自己の当然の責務として検討しなければならないことです。
そのようなことは、あなたに言われなくてもわかってますよ。それに、ちゃんとあな
たは自己完結してるではありませんか。いったい私達が何を言えば御満足なんでしょ
うか。
結局、実験の必要性以外、何が言いたくて書き込みされたのか謎でした。
反対者が「やっぱり実験は必要なのね。」と言うまで実験の必要性の長いお話しが続
きそうなので、もういいです。何も知らない人には効果的でしょうが、反対してる人
はそれなりの理由がありそこに至ってますので、あまり意味ないですよ。だいたいあ
なたは悩んでるといいつつ、実験をなくすことはまったく考えてないようですし。別
にあなたは敵や味方という対象ではないです。あなたはそれをやらされてるだけなん
ですし。それが正しいと思うなら続ければいいし、現にそう結論がでてるのだから、
もうそれでいいんじゃないですか。
おかばんご - 00/10/09 17:10:56
コメント:
nyateteさん、はじめまして。
これまで総論的なことを書いておりましたが、
このサイトの主催者であるnyateteさんがご登場頂いたところで、
各論というか、個別のコメントに対してご返答したいと思います。
わたしが、何度も書いていますとおり、
>もともと、研究者自体には
>やましさ(例えば、現実に動物を苦しめている)があるので、
>強く言えることではないとおもいます。
>ましてや、本来、議論を戦わせる必要はなく、
> 倫理的にいけないことだからいけない、
>で、話しをやめてしまってもいいことのはずです。
つまり、「討論すれば、倫理的に正しい動物の権利派の方が勝つ」に
違いないのですから。正しい理想には、絶対に勝てませんからね。
もし、動物実験擁護派が議論に勝とうとするなら、
それこそ、「ヒトが大事か、動物が大事か」で、
「ヒトの命こそ大事なんだ」という他はないでしょう。
「今いる患者さんをどうするのだ」とか
「貴方がガンに罹ったときには、医療を受けるんじゃないの?」
とか、議論のための議論をしたりして。
でもそれじゃ、議論にならない。ためにする議論ではなにも得られない。
勝った、負けた、の問題ではないでしょう?!。
それじゃ、なんにも進まない。
だから、
>>結局、「医療における動物実験」を正当化しているだけ、
>>と総括されるのを、非常におそれております。
>と書かれましたが、そう思われても仕方ないんじゃないでしょうか。
というコメントには、ある面、仕方ないと感じつつも、
双方のためにも、ここであきらめる訳には行かなく、
先の発言は、医療における動物実験の現状を概観したものですが、
「動物実験担当者は、なぜ、今、廃止できないと考えているのか」
ということの参考にしていただけたら、と申し上げます。
--------------------------------------------------
>私はそうした局面があり得ないと言うつもりはありません。それに対しては
>やはり、私は「駄目なものは駄目」だと言うでしょう。その考えが日本では
>圧倒的少数派であることも自覚しています。
nyateteさんは、お強いですね。
わたしは、そうした局面に直面し続けていますが、
そんなに簡単に答が出せそうにありません。
わたしの生命観は未だに五里霧中をさまよっております。
わたしは、大学(理学部・生物学科)でエコロジー(学問でいう
生態学。文化・思想としてのエコロジーではありません)を専攻し、
大学院を出たときには、バイオテクノロジーを専攻していた、
という、なんだかわからない生命観遍歴の持ち主で、
今も野生動物保護の活動もしておりますが、
(ハンドル名おかばんごは、南アフリカ・ボツワナのオカバンゴ湿原)
こちらでも、「野生動物保護」か「現地住人の貧困」か、という
相反する当面の課題に直面することも多いです。
理想的には、「野生動物も現地住人の生活レベル向上も」こそが正解に
違いないのですが。
わたしの生命観は、未だに矛盾だらけです。
話しを戻します。
というのも、例えば、
>わざわざ、失敗したコンピュータシミュレーションの例を出してきて、
>コンピュータシミュレーションは当てにならないなどと言うのもおかしな
>話だと思います。
を例に取りますと、
もし、シミュレーションを失敗したら、
医薬品の場合、薬害の可能性がきわめて高くなる、ということを
意味していますよね。
ヒトの命に関わる非常にクリティカルな事柄の場合、
失敗は許されないんじゃないんですか。
もっと、話しを広げれば、
例えば、「ヒトが大事か、動物が大事か」だけでなく、
「どちらの患者さんを救うか」といった、
人道上でのぎりぎりの選択も
神ではない人間にゆだねられる局面もあると思うのです。
>「動物実験から得られた結果は、ヒトには当てはまらない」ことを認めながら、
>>動物実験を行った上で、さらに、これらの方法も併用することで、
>>医薬品の安全性評価の確度をさらに向上させよう」
>という考えも支持するのは、私には倒錯した論理に見えます。
の「倒錯した論理」というのは、どういう意味か、お教えください。
その前に、
>ほとんどあてはまるのですが、当てはまらないこともあります。
とお断りしている通りですし。
>なぜなら、生命現象がわからない以上、
>ヒトに適用する(臨床試験)前に
>当てはまることも多い動物実験からの知見(例えば安全性情報)も
>(新規分析技術による知見も)得ようとすることは、
>患者さんに対する義務ではないか!!。
>「新規分析技術による知見がありますから、その分動物実験を減らしました」、
>というのは、患者さんには通じないのではないか。
についても、どうお考えなのか、お聞きしたいところではあります。
わたし自身は、答えを出しかねております。
が、「とはいっても、おまえは結局は動物実験しているんだろ!!」という
ご批判を回避するつもりもありません。
答えを出すことが自分の責務だと言い聞かせながら、
わたしには、正解はみえません。
---------------------------------------------------------
わたしは、別に、動物の権利派の方に、
「動物実験の必要性を認めさせよう」と思って言っているわけではありません。
動物実験反対を唱えるのをやめることは絶対にできないはずなのですから。
でも、先に書いたように、
「理想」を実現するために、「具体的な力」が必要であり、
>その原動力になってきたのは、
>・人道や、動物の権利といった、社会的要請
>もそうですし、
>・科学者の格闘による進歩
>もそうでしょう。
だから、なんら、敵対する必要もないと思うのです。
>将来に向かって今よりも動物実験を減らすための「具体的な方策」を
>担えるのも、わたしたち動物実験担当者に他ならなりません。
と書いたとおり、
例えば、医薬品の安全性試験において
・(欧米では、(反復投与毒性が重視されるため)逆にあまり重要視されなく
なった急性毒性試験であるとか、
・閉経後の女性が使用するクスリなのに、催奇形性試験(胎児への影響)
・研究者サイドでは試験管内の評価で充分、と考えているのに、
要求される生物薬剤学的同等性試験
といった試験は、科学性というよりも、
法律に書いてあることだからと厚生省が形式的な対応をするがために行われています。
そういった個別の課題を知っているのは、研究者なのであるし、
そういったときに、動物の権利を求める社会からのプレッシャーで、
法律上の運用が変わることも期待できるでしょう。
結局のところ、
「動物の権利派」対「動物実験擁護派」という対立軸
(よく見る議論の構図ですが)
ではなく、
「理想を唱える者」と「理想を具体的に一歩一歩実現してゆく者」とで、
「アプローチの仕方が異なるだけ」
という捉え方もあるのでは、と思っているのです。
さらにいうならば。
動物の権利「派」とか、動物実験擁護「派」とか、
あたかもそういう集団が存在するように、わたしも書いていますが、
結局のところ、ヒトの数だけ生命倫理観があり
(相対的倫理観を主張するつもりはありませんが)、
考え方もそれぞれでしょう。
今のところ、統一された意見=コモンセンスがあるわけではありません。
じゅっぱひとからげの動物実験擁護「派」のなかにもいろいろおり、
わたしのことを、
「動物実験担当者だけど、比較的ましな方」と捉えて頂けるか、
「比較的ましな方だけど、所詮動物実験担当者」と捉えて頂けるか、
そういうことでもあるでしょう。
「敵だ」と思うのなら、勝利への第一歩は「敵を知ること」
でしょうし、
「味方でもないけど、少なくとも敵ではない」というのなら、
会話も成立するでしょう。
nyatete - 00/10/09 12:12:16
コメント:
>おかばんご 様
ほとんどの動物実験は、すぐにでも廃止できるものだと私は思っています。
なのに、どうもあなたは一生懸命「ヒトが大事か、動物が大事か」という
ところに話を持っていきたがっている様に見えます。
私はそうした局面があり得ないと言うつもりはありません。それに対しては
やはり、私は「駄目なものは駄目」だと言うでしょう。その考えが日本では
圧倒的少数派であることも自覚しています。
しかし、繰り返しになりますが、ほとんどの動物実験は「ヒトが大事か、動物
が大事か」という問題には関わりがなく、すぐにでも廃止できるものであるは
ずです。動物実験の問題=「ヒトが大事か、動物が大事か」の問題であると、
すりかえられることを私は危惧しております。それは、動物実験擁護派の常と
う手段でもありますが。
「動物実験から得られた結果は、ヒトには当てはまらない」ことを認めながら、
>動物実験を行った上で、さらに、これらの方法も併用することで、
>医薬品の安全性評価の確度をさらに向上させよう」
という考えも支持するのは、私には倒錯した論理に見えます。
わざわざ、失敗したコンピュータシミュレーションの例を出してきて、
コンピュータシミュレーションは当てにならないなどと言うのもおかしな
話だと思います。コンピュータシミュレーションが成功している例だって
いくらでもあります。たとえば、世界最大の核大国アメリカが、核実験の
全廃に同意したのは、コンピュータシミュレーションのみで実験をする事
が可能になったからです。
>結局、「医療における動物実験」を正当化しているだけ、
>と総括されるのを、非常におそれております。
と書かれましたが、そう思われても仕方ないんじゃないでしょうか。
おかばんご - 00/10/09 00:56:22
コメント:
あの...。下の発言を書き込んだ後、
結局、「医療における動物実験」を正当化しているだけ、
と総括されるのを、非常におそれております。
もともと、研究者自体には
やましさ(例えば、現実に動物を苦しめている)があるので、
強く言えることではないとおもいます。
ましてや、本来、議論を戦わせる必要はなく、
倫理的にいけないことだからいけない、
で、話しをやめてしまってもいいことのはずです。
にもかかわらず、ここで発言させていただいたのは...。
人間、神様ではありません。
例えばテクノロジーは、天から降ってきません。
(そう思っていませんか??)
人間、神様ではありませんから、力及ばない現実があります。
まずは、現実を知ることから始まるのでしょうが、
現実は、得てして、多面的で矛盾に満ちています。
癌腫Aに罹患しているわたしの知人は、
動物実験をやめたって、助かる方向には行かないですよ。
予防といっても、発症してしまったものは間に合わないし。
直りたい、治療の選択肢を広げたい、
今よりももっと有効な治療法を受けたい、と考えることを
人間の、しかも特定の人間(=患者さん)だけの「エゴ」と片づけるのは、
そんなに簡単にできることでしょうか。
この世は天国ではありませんから、
100%の善や100%の悪だけではなく(それだけなら、世の中簡単)
善と悪が混じり合っているでしょうが、
それでも悪よりも善が上回っていれば、
それは、「取りあえずはいいこと」だろうと思うのです。
そして、現実を前に進めてゆくのは、
「人間の理想」と
「実現し、達成しようとする具体的な力」(それは、決して清廉なことばかり
でなく、どろどろとした欲望かも知れない)
なんでしょう。
山は、裾野に石を積み重ねてゆけばよいのか、
「理想」という頂きがあるから形成されるのか。
たぶん、両方必要なのでしょう。
例えば、「世界平和」という理想は、
今そこに存在する紛争を解決する直接的手段にはなれません。
現実には、紛争を封じ込める具体的な力(軍事力や警察力)がないとダメでしょう。
でも、軍事力だけでは、絶対に平和は実現しない訳で、
目標=理想、理念がなくては、進むべき方向がわかりません。
同じことは、動物の権利にもいえるのではないでしょうか。
ヒトは、結局のところ、信じるか信じないか、で生きています。
「結局は、動物実験を全否定できない。それどころか手を汚している。」
わたしは、そんな立場の人間でありますが、
「けっして敵ではない」なずです。
あるいは、
「敵だけど、信用できる」でもいいです。
そういった意味で理解して頂ければと思って発言しております。
--------------------------
もう一つの意味は、ここで勉強させていただこう、と思ってのことです。
日本の学校教育では、
例えば、科学については、
もし高校までの内容を完璧にマスターしていたとしても、
所詮、18〜19世紀の科学までしか習わないのですね。
生物学でも分子生物学といった分野は1950年代にやっと花開いた、というのにです。
わたしは、理系ですので、はっきりとわかりませんが、
哲学・倫理学や、社会学、といった文系科目でも、
高校までだと、まあ、19世紀までくらいのものでしょうか。
一方で、動物の権利も、20世紀後半の概念ですよね。
18世紀の人間と20世紀の人間が議論してもかみ合わないのと同様に、
それぞれ知識のバックグラウンドや、得意・非得意分野の異なる人間達が
討論したとき、まっとうな結論が、そう易々と出るものでしょうか。
あるいは、自分の下した結論が、
あらゆる分野からの視点に照らしても妥当であるような、
そんな結論に行き着くものでしょうか、そんなに簡単に。
そう思って、このサイトを隅々まで勉強させていただいております。
また、このゲストブックにご参加のみなさんは、
(インターネットで一般的に見られる掲示板と違って)
非常にまじめで真剣で、誠実な方ばかりです。
そんな方々となら、話ができる(話しが成立する)、と思っての
発言です。
----------------------------
「動物の命を奪っている」だけに、
わたしは、そう簡単に安易な結論を出してはなりますまい。
安易な合理化(酸っぱいリンゴと狐、のあの合理化です)はしますまい。
「人間か動物か」と「人間も動物も」との間で、揺れております。
おかばんご - 00/10/08 22:17:42
コメント:
みなさん、こんにちわ。
どのようなコメントを頂けるか、ドキドキしながら拝見しておりましたが、
まあ、やはり、Absolute Nagativism(絶対的拒否性)のご意見が多かったですね。
(ヒトに対するのと同様な理由で)動物に対しても
殺すことはもちろん、苦しめることもいけないことだ。
というのは、全く倫理的に正しいことだと思います。
現実には、動物実験、工業的畜産といった動物の権利に反する行為が、
社会的にも容認されているにしても、
将来に向かっては、動物の権利を認める(例えば、動物実験なら減らす、
究極的には廃止する)方向に向かっているはずです。
今回、動物実験に従事する研究者としての発言をしているのは、
今よりも動物実験を減らすための「具体的な方策」を担えるのは、
わたしたち動物実験担当者に他ならないこと
も自覚しているからです。
そんな中で、Absolute Nagativismというのは、
お互いに、なにも生まないような気がするのですが...。
「動物実験を廃止する方向をめざし、そのための現状できることを実行している」
という意味で、特に敵視し合う必要もないと思うのです。
今回、「現時点で、医療界において動物実験をやめることのできない理由」について
ふれてゆきたいと思いますが、
Absolute Nagativismなご意見だけだと、動物実験担当者としても、
そのご意見を「自分を省みる原動力」としては聞けないのです。
今回、「医薬品開発における動物実験」にしぼってお話しさせていただきますが、
FAQの#78
動物の権利を支持する人達は、動物実験が重要な医学上の進歩を
もたらしたという点を認めているのでしょうか?
にもあるとおり、
しかし、動物の権利哲学の主張は「目的が手段を正当化するわけでは
ない」というものです。
ということも自覚しております。
つまり、本発言は、「動物実験の正当性を主張」するものではありません。
現実の生命科学が、今どんな状況にあるのか、
どこまで可能でどこからが現状では無理なのか、を知っていただき、
その上で、将来に向かう方策をともにお話しできたら、と思うのです。
------------------------------------------
今回頂いたご意見に共通している論旨には、
1.「動物実験から得られた結果は、ヒトには当てはまらない」
(これを受けて2a.と2b.に分岐します)
2a.「そんなデータを元にしているから薬害が起こるのだ!!」
2b.「当てはまらないんだから、動物実験は必要ないではないか!!」
というものです。
また、2bと関連して、
3.「動物実験をしなくても、他に方法があるではないか!!」
ということも表明されています。
つまり、「代替法」と「薬害の防止(医薬品の安全性保証)」ですね。
------------------------------------------
動物実験の「代替法」
------------------------------------------
例として、
FAQ#80「動物実験に代わる方法が何もない場合もあるのではないでしょうか」
で挙げられているいくつかの例、
---ここでは「新規分析技術」と書かせて頂きますが、---
については、
実は、医薬品開発においては、これらの方法は日常的に実施されています。
しかしながらそれは、「動物実験の代替法」として、ではありません。
医薬品の安全性の向上のために、行っています。
例として、医薬品の開発の各段階で実施されている、
FAQ80で例として挙げられている新規分析技術を「キーワード」としてちりばめてみます。
●候補物探索段階
クスリの候補を探す段階
・疾学研究
・組織培養
・細胞、組織、および臓器の培養
・物理化学的手段
・コンピュータ・シミュレーション
・コンピューター・モデル
・コンピュータ支援による薬品設計(CADD:Computer Aided Drag Design)
ちなみに、新薬候補品Bは、CADDの成果です。
●前臨床段階
動物実験において、薬効(メリット)と安全性(デメリット)を評価する段階
・組織培養
・細胞、組織、および臓器の培養
・物理化学的手段
・コンピュータ・シミュレーション
・コンピューター・モデル
・コンピュータ支援による薬品設計
●臨床段階
動物実験の結果を基に、注意深くヒトでの薬効と安全性を評価する段階
まず、臨床第1相試験において、
・人間のボランティア(健康な人)において、
次に、臨床第2,3相試験において、
・人間のボランティア(病気の人)において、
慎重に進められます。
・臨床観察
・臨床研究
・コンピュータ・シミュレーション
・臨床の場での、体を傷つける必要がない、MRIの利用
●申請、承認、販売、
なお、申請段階で、動物の福祉についても「審査対象」となっています。
米国(FDA)、欧州(例えばCPMP)は進んでいますが、
例によって、日本(厚生省)は考え方が遅れています。
ただ、欧米にも医薬品を輸出しているメーカは、
米国がグローバルスタンダードとして、何事もやっています。
●発売後段階
発売後も、臨床実績の評価が継続されます。
・臨床観察
・新薬の市販後の調査
・統計的推論
・臨床の場での、体を傷つける必要がない、MRIの利用
これら段階を通じて、動物実験がほぼ廃止されている事項としては、
「品質試験における薬効評価」などがあります。
医薬品の出荷時には「効き目の強さ」が規格値通りであることが
当然必要ですが(規格値以上クスリが入っていると危険であるし、
規格値以下だと、効き目が出ないから)
ここでは、動物実験ではなく、その代替え法である、
「培養細胞を用いた試験法」や
「試験管内で生体内を再構成した試験法」
を用いることがほとんどです。
飲み薬(経口薬)の胃や腸からの吸収についても、
「培養細胞を使用した吸収性検討」といったものを使用することで、
動物実験例数が減ってきています。
このように、各段階において、動物実験を減らす方向で努力されていますが、
現状では、全廃は難しい、と思われます。
その理由は、次に述べる「薬害の防止(医薬品の安全性保証)」の問題です。
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「薬害の防止(医薬品の安全性保証)」
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先ほど、
>実は、医薬品開発においては、これらの方法は日常的に実施されています。
>しかしながらそれは、「動物実験の代替法」としてではありません。
>あくまで、医薬品の安全性の向上のために行っています。
と申しました。
その理由として、前提にあるのは、
「医薬品の安全性を100%保証することは、現在の科学水準では不可能」
(それだけ、生命については、わかっていないことばかりだ、ということ)
だからです。そして、それを前提とすると、
「(動物実験をなくしてしまう方向ではなく)
動物実験を行った上で、さらに、これらの方法も併用することで、
医薬品の安全性評価の確度をさらに向上させよう」
という方向に向いているのです。
つまり、「医療の論理」は、
・これまで、科学技術がなかったので、主に動物実験で安全性を保証してきた。
その分、安全性の見極めに低さについては甘じなければならなかった。
・その悔しさや、薬害といった不幸な出来事への反省から、
新規分析技術という科学技術の進歩により得られる配当を
動物実験の廃止という方向に向けるのではなく、
動物実験については継続し、さらに新規分析技術も併用することで、
安全性の見極めの確度を向上させよう
という風に向いているのです。
生命科学分野からすれば、FAQ80に挙げられていることは、
代替法としては、使い物になりません。
医療の論理では、
1.「動物実験から得られた結果は、ヒトには当てはまらない」は、
ほぼ妥当。
ほとんどあてはまるのですが、当てはまらないこともあります。
2a.「そんなデータを元にしているから薬害が起こるのだ!!」も
おっしゃるとおり。
ここまでは、現在の科学水準では、甘んじて認めざるを得ないでしょう。
ことほど左様に、生命というものはわからないことばかりだ。
しかしここからが違います。
2b.「当てはまらないんだから、動物実験は必要ないではないか!!」
とは思わない。
なぜなら、生命現象がわからない以上、
ヒトに適用する(臨床試験)前に
当てはまることも多い動物実験からの知見(例えば安全性情報)も
(新規分析技術による知見も)得ようとすることは、
患者さんに対する義務ではないか!!。
「新規分析技術による知見がありますから、その分動物実験を減らしました」、
というのは、患者さんには通じないのではないか。
と考えるのです。
こういう意味で、「医療の論理」と「動物の権利」は、
当然のことながら、真っ向から対立してしまいます。
やっぱり、ヒトが大事か、動物が大事か、という二者択一を
「現時点では」医療関係者は迫られるのです。
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最後に繰り返しになりますが、
こういう状況におかれている研究者ではあるのですが、
一方で、「現時点では」と書いたとおり、
将来に向かって今よりも動物実験を減らすための「具体的な方策」を
担えるのも、わたしたち動物実験担当者に他ならなりません。
いろんな分野における新規分析技術は、開発されています。
例に挙げたような分野での動物実験の廃止も進んでいます。
その原動力になってきたのは、
・人道や、動物の権利といった、社会的要請
もそうですし、
・科学者の格闘による進歩
もそうでしょう。
本発言は、「動物実験の正当性を主張」するものではありません。
現実の生命科学が、今どんな状況にあるのか、
どこまで可能でどこからが現状では無理なのか、を知っていただき、
その上で、将来に向かう方策を「ともに」お話しできたら、と思うのです。
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なお、余談ですが。
(余談1)
先に挙げた新薬候補品Bは、化学物質ではなく、
生物学的医薬品(いわゆるバイオテクノジー医薬品)で、
体内では、最終的に栄養(アミノ酸)になって消失します。
また、新薬候補品Bは、癌腫Aに関わる細胞のみをねらい打ち
(特異性、といいます)するため、
他細胞への影響は少ない、それ故副作用は少ないはず。
(現在の科学水準では、はず、としかいえない)
化学物質が氾濫する生活環境で、
あるいは、医原病などを引き起こしてしまう医療現場において、
研究者は研究者なりの答えの出し方がある、という余談のお話しでした。
(余談2)
代換え法としてのコンピュータの利用について
例えば、経済学の分野でのシミュレーションを例にすると
ノーベル経済学賞受賞者達や、数学者達を集めたヘッジファンド
(例えば、Long Term CapitalManagement社など)は、
金融工学(コンピュータを利用したシミュレーション技術そのもの)
とやらを駆使していたはずなのに、なぜ、破綻してしまったのでしょう。
世界最先端の頭脳・理論とコンピュータ設備なのに。
現在のシミュレーション技術が、生命の複雑さを解き明かし、
動物実験の代換えをつとめてくれるなんて、残念ながら無理です。
将来において、シミュレーション技術の可能性は認めます。
バイオインフォーマティックスは、21世紀のコア技術になるでしょう。
じゃあ、今、なにができるの?? どうすればいいの??
ここを考えたいとおもいます。
(余談3)
原発推進論者が、反対派に対して「原発止めるなら対案を出せ」
ということがありますよね。こんなの反対派は答える必要はありません。
あくまでも、技術上のことは、推進派が答えを出さないといけない。
同じ意味で、今回も動物の権利を主張なさる方が、
「動物実験の代替法」を示す必要はなんらありません。
動物実験をやめろ、と主張なさるだけで充分です。
あくまでも、研究者が自己の当然の責務として検討しなければならないことです。
ロザリオ - 00/10/08 15:51:08
コメント:
みけさんとかリンクとか私も見ました。私もヴィーガンになってから花粉症や乱視が完治したり、色々と信じられないことが起こりました。動物を残酷に扱う。人間と同じ痛みや感情があるのに。この事実がある限り、どんな理由をつけたところで、裁きは来るのかもしれません。ちゃんと来てますね。犯罪や難病や環境破壊。
私は実験者や肉加工業の人たちとかに愛情や尊敬の念を持って、その上で、道を変えましょう。といわなければならない。と思います。しかし、実験の写真とか見ると、本音を言えば、私には絶対にできない。こんなこと。という感情も存在します。もし、私がビーグルにガスバーナーの火を1分でも向けたなら、自分を人間だとは思えなくなるし、実際に魂が崩壊するとしか思えない。人間を救うためだという理由は、もはや通用しない。それだけの情報や生き方の選択は探せば見つかる。なのに、しない。なのにしないという人達。その人達にいったい、どんな目を向けたら良いのだろうか。もし、自分がオーヴンでじっくり焼かれたらどんな気持ちになりますか。なんて、言ったら笑われるのだろうか。肉工場の人達はりっぱな職人でプライドもあるし、善良な人達だと本で読んだけど。確かにそういう一面はある。差別するな。とも言われる。差別なんかしない。していない。ただ、理解したくないという本音もあったりする。個人的に好きでも、生き方を美しいとは思えない。
nyatete - 00/10/08 09:03:46
コメント:
クリアすると話の流れをとぎれさす様で、申し訳ないのですが、かなり、 たまってきたので一度クリアさせて頂ます。 >わたしは動物の権利の考えから、肉食をやめ、できる限りの化学物質を >排除した生活をしているうちに、持病だった喘息やアトピーも自然に治 >り、その後も風邪ひとつひかない健康な体になってしまいました。 みけさんの、このお話はなかなか感慨深いものがあります。 西洋文明は、長年、人間が(動物を含む)自然を好きな様に利用しても、 かまわないという考え方の上に成り立ってきました。日本にあった文化は それとは異なるものだったはずですが、明治以降はその西洋文明の考え方 にのっとり自然や動物に対し好き放題をやってきたわけです。 人間は今そのしっぺ返しをうけているのでは、ないでしょうか。それは、 病気のこともそうですが、人間の精神面の問題においてもそうなんじゃない かと思います。動物の苦しみに無関心であることは、心を荒廃させていくの ではないでしょうか。動物を苦しめることは人間のためにもならないという のは、色んな意味でそのとおりだと思うのです。 ************** 下記がひとつ前へのリンクです。◆過去のゲストブック その8